INTERVIEW

安倍なつみ

子供たちに見せてあげたい。
日本語吹き替え初挑戦『パウ・パトロール ザ・ムービー』


記者:鴇田 崇

写真:鴇田 崇

掲載:21年08月27日

読了時間:約6分

 「モーニング娘。」の第一期メンバーとして絶大な人気を誇り、現在はさまざまなフィールドで活躍中の安倍なつみが、映画『パウ・パトロール ザ・ムービー』でハリウッド発アニメーションの日本語吹替えに初挑戦した。演じるのは劇中に登場する新キャラクターのリバティ役で、明るくて元気なキャラクターをハイテンションで演じるなど、ボイスアクトを通じて新たな一面を披露している。

 子どもたちに大人気の『パウ・パトロール』シリーズであり、2015年に結婚後、現在は2児の母として子育て真っ只中の自身にとってもうれしい仕事になったと笑顔を見せる安倍。今回の作品は、もともとトップアイドルとして音楽や元気を届け続けた彼女にとってこの上ない喜びを感じる仕事になったが、コロナ禍を経て「音楽の持つ力って改めてすごいなって」感じる瞬間もあったという。本人に話を聞いた。【取材・撮影=鴇田崇】

子供たちが真似してくれるいいな、アフレコ秘話

――ハリウッドアニメのアフレコ初挑戦だったそうですが、完成した映画を観ていかがでしたか?

 アフレコをするにあたってまず驚いた点は、映像の美しさと素晴らしさでした。本当に感動して、キャラクターも生き生きしてますよね。ふさふさしているし、みんなそれぞれの個性も出ているし、楽しめるポイントは本当にたくさんあると思いました。これは子ども向けだけじゃない、大人が観ても楽しめる作品だなと心から思ったので、家族みんなで楽しめる作品になっていると感じました。

――声優としてリバティを演じてみていかがだったでしょうか? 元気な安倍さんのボイスアクトは素敵だなと思いました。

 リバティはパワフルでエネルギッシュでリーダーシップがあり、すごく高いテンションも求められたので、基本的には明るくて元気なキャラクターなんです。後は語尾が特徴的です。「ありよりのありで」とか「はなまる満点」とか、この子だけが言う口調があったので、それはリバティの個性のひとつです。子ども達が真似してくれるといいなと思ったり、そんなことをイメージしながら吹替えしていました。

――やはり観てくれる子どもたちのことを念頭に置いてしまいますよね。

 とにかくこの作品を楽しみにしてくださっている子ども達がたくさんいるだろうということをイメージしていたので本気で挑みたかったというか、待ち望んでいる子どもたちがたくさんいると思うと、期待を裏切りたくないじゃないですか。その期待に応えたいという気持ちがとにかく強かったです。新キャラクターですし、この子が作品を引っ張っていくという側面もあるので、生半可な気持ちでは挑めないなと、アフレコ中も考えていました。

安倍なつみ

子供たちに見せてあげたい、ママになっての仕事

――その本作ですが、ご自身にとってはどういう作品になりましたか?

 この夏の楽しみが一個増えました。家族で映画を観に行くこともそうですし、まわりにも楽しみにしています、観に行きますと言われるんです。この間も七夕の短冊に今回の映画を観に行けますようにという短冊を見かけて、わたしも胸がキュンとなって。そういったお子さんが楽しみに観てくれるんだと思うと、それだけで胸が熱くなるし、わたしがお母さんになってやった一番大きな仕事かなと思います。

――親になると子どもたちのためにしてあげていれる実感が増しますよね。しかも仕事だと特に。

 そうですね。こういった仕事はなかなか機会がないことだと思うので、幸せなことだなと思いました。この先はわからないけれど、ママになって初めて挑んだ大きな仕事かなと思いました。だから子どもたちに見せてあげたいです。

改めて音楽の力を知る

――エンタメの世界も厳しい状況ではありますが、でも人々にとっては間違いなく必要なものであり、届ける側の立場として考えることはありますか?

 それは考えましたし、家族でもたくさん話もしました。時代が大きく変わるその境目に生かされているわたしたちにとって、この先どうなっていくのか、本当に未知なるところへ進んでいく感じがありますよね。どこか怖いし、不気味だし、精査されている感じもあるなかで、どうなっていくのかなと。

 でも、そんななかでも、音楽の持つ力って改めてすごいなって感じる瞬間があったんですよね。何度も何度も。実は知り合いに余命宣告を受けて病気と戦っている方がいて、コロナでその方に直接会えないので、どうしたらいいかなと思い、スマホのボイスメッセージ機能を使って歌を送ったんです。できることを何かしたいと思って。

――それは大変喜ばれたのではないですか?

 わたしの子育ても大変な時期でしたが、その大変な中でも今できることは何だろうと。絶対あるはずだと思い、それで送らせていただきました。すごく喜んでくださって、生きる力になったと。その瞬間にひらめいてできることをしたに過ぎないのですが、でも音楽は落ち込んでいる人の背中を押せることもあるんだと。

 子どもたちは世の中で起きていることはまったくわかってないのですが、おうち生活の中でも音楽がひとつあれば楽しく過ごせる。身近で音楽を通してそういうことがあったので、わたしたちもよく考えていることではありました。

安倍なつみ

妥協を覚えた、子育てで芽生えた要素

――そしてまた今回の仕事を経て仕事に対する価値観など、デビューの頃と比べて何か変化はありましたか?

 それはありますね。自分自身のことで言うと、わりと真面目気質なので完ぺきを求めてしまうところがあるのですが、子育てをしていたら予測できないことがどんどん出て続いていくので、それを諦めないといけないと、ある時から妥協を覚えました(笑)。それは出来なかった時にイライラして、子どもに悪影響を及ぼすことに気づいてからですね。

――そうやって改善できることは素晴らしいことですね。

 たとえば「今日中にこれをやる」と決めて、それが出来なかった時にすごくストレスになるんですよね。なので、「まあいっか」「なんとかなるよね」くらいの気持ちにします。本当に何とかはなるので(笑)。

 夢中になっていると出来ないことが悔しいのですが、時間が経ってみるとたいしたことではなかったりするんですよね。その時のイライラって、本当に必要のないことだと思いました。

 なので妥協を覚えたことは、変わったことですね。昔のわたしは、仕事において「ここまでやる!」みたいな合格ラインがあり、まわりの人には言わなかったのですが、自分の中だけのラインがあり、そこは絶対超えたいところだったんです。でも、子育てはそういうことじゃなかった。自分のやり方をそのまま子どもたちに当てはめることは違っていて、新たな要素が芽生えました。

この先も楽しみ

――今後、新しい安倍なつみさんとして、どういう仕事をしたいですか?

 それはまだわからないですね(笑)。まだまだ子どもたちの傍にいてあげたいし、子育てはわたしがやりたいことのひとつではありますし、なのでまだまだ、そこを中心としてやれる範囲の仕事をしていきたいです。もともと器用ではないですし、子育てしながら仕事も、ということがわたしにはできないような気がしていて、まだそれは先かなと考えています。ただ、表現すること、伝えることは、好きなんです。自分でも観て感動して、心動かされることが好きなので、この先面白いことができたらなあと、それが何かはわからないのですが、自分でも楽しみに待っているところもあるんです。

 なので、何事も「これがしたい」とは決めないんです。その時、自分にしかできない何かが待っているような気がしていて、これは不思議な感覚でしかないのですが、でもエンターテインメントの世界って、そうですよね。だからいろいろなことが起こって面白いと思うんです。この先も楽しみです!

安倍なつみ

(おわり)

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