のんが、8月9日開幕の舞台大パルコ人(4)マジロックオペラ『愛が世界を救います(ただし屁が出ます)』に出演する。作・演出を手掛ける宮藤官九郎とはNHK朝ドラ『あまちゃん』(13年)以来のタッグとなる。「本読みから面白くて本番に向けワクワクしています」と心躍らせる。音楽もふんだんに使われ、のんが大切にしている「子供心」も本作には散りばめられている。開幕を前にして「私にとって大切な作品になると思います」と語る。【取材・撮影=木村武雄】
タッグ「早く叶って良かった」
大人計画とパルコが共同プロデュースする、宮藤官九郎作・演出のオリジナルロックオペラシリーズ第4弾。初参加となるのんや村上虹郎らフレッシュなメンバーと頼もしい面々が揃った。
「お話を頂いた時はすごく嬉しかったです。宮藤さんの脚本に参加できる喜びで気持ちがいっぱいです。今からワクワクしています。『大パルコ人』は楽しいですし、音楽もかっこよくて。壮大な設定のなかで笑える要素もたくさんありますので、ググッと心を掴まれます」
宮藤官九郎とタッグを組むのは、NHK朝ドラ『あまちゃん』(13年)以来だ。「『あまちゃん』の打ち上げで、宮藤さんが『次は、のんが50歳になったら』と言われていたので、早く叶って良かったです」と笑う。
物語の舞台は、11年前の戦争『R2C2』で一度崩壊した2055年の渋谷。特殊な能力と共通の悩みを持つ浮浪児たちが出会い、兄弟のDJポリス、浮浪児を利用してのし上ろうと目論むカリスマ・育メン・ポップシンガーらと関わりながら成長していく。やがて「世界を救う」という壮大なテーマを背負い、能力と羞恥心の狭間で葛藤していく。のんは、超能力を持ったNONを演じる。
「まず設定がすごいと思いました。私の役も超能力を使う時に変な顔になる。ただの超能力で終わらせないで必ず笑うところをつけるのが宮藤さん節なのかなって思います。でも、そういうばかばかしくて笑える掛け合いの流れで、突然心臓に突き刺さる素敵なセリフがあって。笑いで心がほぐれているなかでのそうしたセリフなので、より素直な気持ちで宮藤さんの気持ちを受け入れられる。そういうところも素敵だなって思います。恥ずかしいところを思いっきりストレートに描くところも気持ち良くて好きです」
本読みから笑いが絶えなかった。
「宮藤さんは愉快で天才。尊敬しています。そのまま大人になった感覚もありますし、若いなって思います。『あまちゃん』の時は本書かれていたので、お会いした時に少し挨拶する程度で、遠い存在でした。宮藤さんが役者されているのは観たことありますが、同じ舞台でセリフを話しているのが不思議な感覚です(笑)」
大切にしている子供心
のんはインタビュー中、多く口にしたワードがある。それは「面白い」。その言葉からは童心に帰ったような感覚で本作に臨んでいるようにも感じられる。宮藤官九郎に抱いた「そのまま大人になった」という感覚はのん自身にも当てはまる。
「宮藤さんに共感するところはたくさんあります。私は、子供心をずっと持っていたいと思っていて、その気持ちをすごく大切にしています。のんになってから音楽活動もするようになって、音楽界ですごくビッグな方とご一緒する機会も増えました。そうした方々のステージに立っている姿を観て思うのは、皆さん抗(あらが)ったりせず、子供の気持ちのまま音楽を楽しんでいるということでした。ステージ自体が子供心で囲まれているというか。もちろん私も年は重ねているので、年を重ねた分の積み重ねはありますが、音楽をやっている時は純粋でいられている気がします」
それと同じような感覚がこの舞台にもある。そして、のんにとって大切な存在でもある音楽が多く使われる。担当するのは、怒髪天の上原子友康。
「音楽もセリフもすべて楽しくて。こんなに楽しくて気持ちも上がっていて、私のなかでは特別な舞台になりそうです。素敵な曲を上原子さんが作っているので楽しみです」
出演者が生演奏を行う今作で、バンド「グループ魂」で音楽活動もする宮藤官九郎はギター演奏、のんもギターの生演奏そして歌唱を披露する。「昨日も頂いたコード譜を見ながら練習しました。もう楽しくて興奮して。気づいたら眠ってました」。子供心がのぞく。
原動力は「衝動」「感情」「感想」
のんは、“創作あーちすと”として才をいかんなく発揮している。芝居では、映画『私をくいとめて』で主人公を好演。その演技が高く評価され、日本映画批評家大賞で主演女優賞に輝いた。一方、音楽ではギターを掻き鳴らし、ポップアップ・バーではアートを描き下ろした。多彩な才能で人々の心を豊かにさせている。そんなのんの原動力は何か。
「自分が本当にやりたいということを今やっていますので、衝動のままに突き進むということを大切にしています。それが行動のエンジンになっています。それと、次も頑張ろうと思えるのは、見てくださる方々から頂ける「面白かった」や「楽しかった」「勇気が持てた」という感想も原動力になっています」
過去には「怒り」が行動力を生むとも明かしているが、それは今も変わらない。
「怒ったり、悔しいという気持ちになったときにもエンジンがかかります。それは昔も今もずっとそうです。この仕事は自分が面白い、楽しいからやっていますが、自分を動かすなかで一番占めているのは『怒り』や『悔しい』という気持ちです」
そもそも「怒り」はエネルギーがなければ生まれない。「悔しい」は高みを目指す表れでもある。表面はおっとりとした雰囲気があるが、内に燃やすエネルギーは相当なものであることが伺える。そうでなければ人々が感動するアートは描けない。そして、その生き方や考え方は音楽でいうところのロックでもある。以前に、音楽は自分の気持ちを伝える手段だったとも明かしている。
「ロックは好きです。女優の仕事を始める前にコピーバンドをやっていましたので、もしかしたら演技よりも音楽の方が自分のなかで先に流れていたのかなって思います。とても大切なものです」
新たな一面も
大切な音楽、そして子供心が散りばめられた本作。コロナ禍での上演をどう思うのか。
「笑えて明るくポジティブな作品を届けられることが嬉しいです。数カ月前までは『できるよね?』という不安な気持ちもあって。こうして稽古に入れていることがすごく嬉しいです」
本作に向けて寄せたコメントでは「今回の宮藤さんのプロットがぶっ飛んでいてびっくりしました」とも語っていたのん。桁違いのバカバカしさと感動が炸裂するぶっ飛んだ作品ならば、そこで生きるのんもぶっ飛んだ姿が見られる?
「たぶん…(笑)見られると思います(笑)。新境地の部分もあると思いますし、私自身に共感できる部分もあります。特にSF的な部分は新たな一面が見られるかもしれないです!」
芝居に音楽、生き生きとステージに立つのんの姿に注目だ。
(おわり)
エプロンワンピース4万4000円(税込)
中に着たワンピース3万3000円 (税込)
(ともにSHIROMA TEL:03-6411-4779)
シューズ/スタイリスト私物
ヘアメイク:菅野史絵
スタイリスト: 町野泉美
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— voice - ヴォイス (@MusicVoiceEnt) August 9, 2021
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