INTERVIEW

福山 潤

「限界のない仕事」声優業の面白み
「耐え子の日常」にゲスト出演


記者:鴇田 崇

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掲載:21年05月24日

読了時間:約3分

 そろそろ谷川原作によるアニメーション「耐え子の日常」に、人気声優の福山潤がゲスト出演した。YouTubeの「耐え子の日常」公式チャンネルには、「福山潤が六つ子のおっさんを演じてみた」と題した動画がアップされ、動画の前半で展開するエピソード「こんなアニメに耐える」では、「動きがおそいよ!おそ杉さん」というアニメーションに登場する六つ子の中年男性6人を福山が演じている。さらに後半では「こんな母子に耐える」「こんな友達に耐える」「こんなお見舞いに耐える」「おばあさんに耐える」の4本のエピソードで、耐え子を含めた老若男女すべてのキャラクターを福山が担当するなど、異例の大量ゲスト出演を果たした。

 「耐え子の日常」を観た福山は、「力まない脱力感による面白さが魅力だと思ったのですが、僕はどちらかというと装飾したキャラクターを演じることが多い分、脱力出来るのか、というところが自分の懸念材料でした」と感想を語る。しかし、「監督の雰囲気づくりに助けられながら面白いモノになったのではないかと感じています」と手応えも語る。その福山に作品のこと、声優という職業の面白さなど、さまざま聞いた。【鴇田崇】

――「6つ子」や「耐え子を含め、全部の声を福山さん」など複数のキャラクターを演じていますが、収録の感想をお願いします。

 「耐え子の日常」を拝見した時に感じたことが、力まない脱力感による面白さが魅力だと思ったのですが、僕はどちらかというと装飾したキャラクターを演じることが多い分、脱力出来るのか、というところが自分の懸念材料でしたが、監督の雰囲気づくりに助けられながら面白いモノになったのではないかと感じています。

 「六つ子」に関しては、僕も偶然六つ子が主人公のアニメ作品に出演しているのですが、その作品がほかの作品をよくパロるので、自分たちがパロられる側にまわった時の感想も同時に味わうことが出来ました。パロディをされるということは認められたということですしね!

――演じてみて、どのキャラクターが好きでしたか?気に入った理由などもお聞かせください。

 耐え子の友達(朝美)が良いですね。本能むきだしだったり盗んだ千羽鶴でお見舞いしたり(笑)。

――収録で難しかった点をお聞かせください。

 歌です。キーが低い低い!

 キッチリしてない分むしろ作品にマッチしたのではないでしょうか(笑)。

――耐え子は「理不尽なことがあっても耐えてしまうキャラ」ですが、福山さんは理不尽な目に合った時はどのような対応をすることが多いですか?

 理不尽の種類によりますが、パブリックなモノではなくプライベートな理不尽ならば断固抵抗します。そのほかの理不尽には先ず算盤を弾いてからですね(笑)。

――これは耐え子のように耐えたなというエピソードを教えてください。

 そういうものほど言えないことのモノが多いです、というのはさておき、一番堪えたのは、仕事中に骨折して痛みに耐えながら数時間仕事したことです(笑)。

――もしも耐え子と同僚だったら、福山さんは耐え子とどのようなやり取りしてしまいそうですか?

 どこまで耐えられるか試し続けそうです。いろんな理不尽な振る舞いをしそうで怖い(笑)。

――耐え子アニメは印象に残る歌(「~~~~に耐える~♪」)がありますが、この曲は印象に残っていて、思わず口ずさんでしまう曲はありますか?

 「WOWWOWOW~♪」のところは普通に口ずさんでます。

――さまざまなキャラクターや歌などを今回演じていますが、福山さんが考える「声優」という職業の面白さを教えてください。

 自分に限界を作らない限り限界のない仕事かな、とは思います。ただ、僕の場合単純に台詞を言えること自体が楽しく面白いことなので、それは声優ならではのモノとは違うかもしれません(笑)。

 でも、顔を出さずにいろんな人物、生物、無機物を演じられるジャンルとして絶対的な娯楽だと僕は感じています。

――最後に今回の作品、どういう人にどう楽しんでほしいかなど、視聴者へコメントお願いいたします。

 心の隙間に入り込める作品ですので、どんな方でもご覧ください。普段理不尽な目にあいやすい方には共感が得られるか、「自分の方がまだマシ」などどんな感想が出るのかも面白いと思いますので、軽い気持ちで先ずはご覧いただけますとうれしいです。

(おわり)

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