シンガーソングライターの川崎鷹也が注目を集めている。2018年3月リリースの『I believe in you』に収録されている楽曲「魔法の絨毯」が昨年TikTokで話題となり、Spotify「バイラルTop50」1位、LINE MUSICアルバムランキング1位、YouTube再生回数(2月23日現在)2,300万回超えと大きな反響を呼んでいる。そして川崎は今年1月15日、配信シングル「サクラウサギ」をリリース。本作は楽曲のテーマは「卒業ソング」となっており、ほっこりするけどどこか切ない楽曲。また、1月22日には初のミュージックステーション出演をはたした。今注目を集めている新世代のシンガーソングライター川崎にメールインタビューをおこなった。【取材=平吉賢治】
大きな話題を集める楽曲「魔法の絨毯」エピソード
――「魔法の絨毯」がリリースから2年半以上が経っても大きな話題を集めていますが、率直にどんな心境でしょうか。
最初は驚きましたが、5年10年、その先もずっと時を経ても聴き続けられる曲を生み出したいと思って楽曲制作をしてきたので、少しだけでもそれを実現できている気がして、とても嬉しいです!
――「魔法の絨毯」は、どのような想いを込めて制作した楽曲でしょうか。
3年前、今の妻と交際している時に劇団四季の『アラジン』を観に行きアラジンの境遇に共感して全ての演技や圧力に衝撃を受けて、こんな素敵な物語を曲にしたいと思ってできた曲です。
――YouTubeやSNSなどで「魔法の絨毯」が数多くの方々にカバーされていますが、この点に関してどう感じていますか。
コロナ禍ということもあり、家で楽器を弾いたり歌ったりする人がグーンと増え、その中で魔法の絨毯は比較的簡単なコード進行で歌いやすいので皆様にカバーして頂けていると感じています。僕には出せない歌声だったり、女性が歌う魔法の絨毯は新鮮で聴いていて飽きないです。
――1月22日に出演された『ミュージックステーション』の感触はいかがでしたか。
非常に緊張しましたが、自分が出せる100%は出したつもりです。バンドやオケがほとんどの中で唯一アコギで弾き語りというパフォーマンスが出来たことも嬉しかったです。タモリさんとのトークが1番緊張しましたね...。
大切な信念は“人と人との温もりや愛情”
――1月15日リリースの「サクラウサギ」は“卒業”に焦点を当てている楽曲だそうですが、どのような想いのもとで書かれた楽曲でしょうか。
学生時代、楽しかった思い出はもちろん、その中でも『ありがとう』『ごめんね』この言葉を言い忘れていたり、届けそびれてしまったり『好き』と伝えられず卒業してしまった人もいるんだろうなと高校時代に感じていて、その思いを曲にしました。卒業シーズンのサクラと臆病なウサギを人に例えて出来たサクラウサギという造語はとても気に入っています。
――“卒業”というと、個人的には学生時代を思い浮かべるのですが、川崎さんは学生時代をどのように過ごしましたか。
あまり真面目なタイプではなかったですし、勉強はできないような生徒だったのですが、友達と毎日くだらないことではしゃいで笑っていた何気ない日々がとても印象的です。卒業式は自分では泣かないと思っていたのに、蓋を開けてみたら1番泣いていたのは僕でした、、笑
――真っ直ぐで、包み込まれるような歌声が耳に残ります。歌唱に関して特にこだわっている点、心がけていることやスタンスは?
歌唱においてのスタンスは楽曲や歌詞よりも前に音楽や歌に対して感謝の気持ちを持つということです。音楽に関わらせて頂いている奇跡を忘れないようにしています。制作においてはパッと頭で思った言葉や思いついたメロディを1番大切にしています。なので取り繕うことなくありのままの歌詞が多いです。その為に人として成長し続けるよう心がけています。
――川崎さんのアコースティックギターの音色がとても素敵で印象的です。どんなギターを愛用しているのでしょうか。
GibsonのSongwriterというものと、最近メインで使ってるのはGuildのD-55Eです!
――音楽を始めたきっかけは?
元々小さい頃から歌うことが好きで、高校3年生の文化祭で親友とステージに立って歌を歌った時の感覚や景色が忘れられず上京を決意しました。
――影響を受けた音楽やアーティストについて教えてください。
最も憧れていて尊敬している方は玉置浩二さんです。歌い方や魂の込め方、パッションがとても大好きです。他にも斉藤和義さんや秦基博さん、スキマスイッチさんもよく聴いていました。
――音楽以外で川崎さんが注目していることは?
音楽以外にあまり興味がないんですが、最近で言うとClub houseには興味があります。周りのミュージシャンや知り合い、著名人もやっていますし、色んな方から招待を受けているんですが、いかんせんSNS等が苦手で、、でも面白いカルチャーだとは思います!
――川崎さんが最も大切にしている信念とは?
人と人との温もりや愛情です。それは自分に必ず返ってくるからです。誰もが見落としてしまうような、忘れてしまうような何気ない日々の中に幸せはあって、それをピックアップして歌にすることがモットーです。
――今後、どのような音楽活動をしていこうかという展望をお伺いします。
コロナ禍の中で難しいところはありますが、ずっと応援してくれている方や、初めて聴いてくれた方に対してステージで感謝の気持ちを伝えたいです。夏には野外ステージでフェスのようなものにも出てみたいですね。
(おわり)

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