SixTONESの4thシングル「僕が僕じゃないみたいだ」が2月17日にリリースされる。同曲は、メンバーの松村北斗と森七菜がW主演する映画『ライアー×ライアー』(2月19日公開)の主題歌で、“ウソから始まるありえない恋”を描いた映画の内容にリンクした楽曲になっている。

 SixTONESといえば、ワイルドなパフォーマンスが印象的だ。また、1stシングル「Imitation Rain」から、3rdシングル「NEW ERA」まで、黒を基調とした衣装に身を包むことが多かった。しかし、今回の「僕が僕じゃないみたいだ」では、得意のダンスを封印し、衣装も、白やグレーを基調とした色味で儚さを見せている。

 初めて楽曲を聴いた時には、その爽やかさから、王道のアイドルパフォーマンスを想像した。しかし、1月22日に公開されたMV(ミュージックビデオ)を観て、「そう来たか!」と驚かされた。アイドルスマイルを見せるのではなく、どこか憂いを纏った表情を浮かべる。これまで、シングルの表題曲では、ラブソングを歌ってこなかった彼らの、初ラブソングは、SixTONESだからこそ表現できる世界観が詰め込まれていた。

 歌詞も、王道のまっすぐなラブソングではない。「君が好きだ」とストレートに伝えるのではなく、<君といる時間の僕が好きなんだ>と伝える。「君は特別だ」と伝えるのも、<こんな僕も悪くないな/君以外じゃそうは思えない>と、どこか遠回しだ。だが、だからこそ、より切実な想いのように伝わる。

 同曲がテレビ初披露されたテレビ朝日系音楽番組『ミュージックステーション』のステージでは、嵐の「One Love」を彷彿とさせるようなスタンドマイク。そして、そこに華やかな花が添えられていた。ある意味王道のセットだが、王道にならない。<笑えるな君のせいだ>など、カメラアピールにうってつけな歌詞でも、キメ顔をするのではなく、逆にカメラから目を逸らして笑ったり。イメージとは異なる楽曲だからこそ、浮き彫りとなったSixTONESらしさ。今後、どのような楽曲をリリースしても、“SixTONES色”に染めていくのだろう。

 また、カップリング曲も、至極の楽曲たちが勢揃い。まず、初回限定盤Aの「Strawberry Breakfast」は、タイトルの通り、甘く爽やかな楽曲だ。聴いているだけで海外ラブコメのヒロインになったかのような気持ちになれる1曲。初回限定盤Bの「Bella」は、ワイルドなダンスミュージック。コンサートで披露する時には、どのようなパフォーマンスになるのかと期待がふくらむ。

 そして、通常盤には、全編英語詞の「Call me」と、3rdシングル「NEW ERA」のJapanized Rearrangeバージョンが収録されている。「Call me」は、不幸な恋に溺れている相手に片想いを続ける切ないラブソング。「NEW ERA(Japanized Rearrange)」は、箏・十七弦・津軽三味線・尺八・和太鼓の和楽器の生演奏をMIXしたアレンジが加えられている。ロックテイストの「NEW ERA」が、“和”と融合することで、全く新しい魅力を醸し出している。イントロから引き込まれること間違いなしだ。

 楽曲をリリースするたび、新しい魅力を見せているSixTONES。次は、どのような楽曲を“SixTONES色”に染めていくのだろう。このシングルを堪能しながら、楽しみに待ちたい。【かなぴす】

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