坂元裕二氏、菅田将暉は「光と闇を持っている唯一無二の存在」
映画『花束みたいな恋をした』初日舞台挨拶
菅田将暉、有村架純が29日、都内でW主演映画『花束みたいな恋をした』の初日舞台挨拶に臨んだ。この日は土井裕泰監督、そして脚本を手掛けた坂元裕二氏も登壇。菅田、有村の印象を語った。
東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然に出会った大学生の山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)は好きな音楽や映画が嘘みたいに一緒で、あっという間に恋に落ち、大学を卒業してフリーターをしながら同棲を始める。日々の現状維持を目標に二人は就職活動を続けるも…。猛スピードで加速する恋の忘れられない「最高の5年間」を描いた。
恋愛映画の脚本は初めてだったという坂元氏は、完成した作品を試写して「感動しました。素直に染みて泣いた。俳優さんが演じた時点で自分が書いたことは忘れています。登場人物たちの姿を見て感動しました」と振り返った。
菅田とは5年前に初めて会い、3年前には「一緒に仕事をしたい」と伝えていたそうで、今回の作品でそれが叶い、「その思いが果たせて嬉しい」と喜んだ。
更に、菅田の印象を「とても多面的で矛盾したものを抱えた俳優さん。良い人の部分もあれば、悪い人の部分もある。純粋なところもあれば、どこか擦れたところもある。闇を持っていたり、光を持っていたり。2つの反するものを同時に持っている、とても人間的。そういう方はなかなかいない。唯一無二の存在」と称え、菅田は「嬉しですね」と喜んだ。
土井監督によれば、最初に上がってきた台本は映画にすれば3時間ほどのボリュームがあったという。最初に読んだ感想を菅田は「めっちゃ面白かったです。読みやすいですし、この映画は実名の商品がいっぱい出てくる。そこのリアリティがすごい。僕が学生の時に友達とカラオケで歌っていたものがそのまま出てくる。なんで知っているんだろうと。その感覚がすごいと思いました」
これに坂元氏は、「過剰に若者や時代を意識すると上から目線になってしまします。とにかく時代の変化などを意識しないこと。フラットに書いています」と明かした。