解禁されたメイキング写真(C)2020「望み」製作委員会

 堤真一主演、石田ゆり子、岡田健史、清原果耶が共演の映画『望み』(10月9日公開、堤幸彦監督)のメイキング写真が30日、公開された。堤は家族を演じるにあたり「疑似家族として1日過ごしたい」と意気込んだ撮影。息子役・岡田を見つめる眼差しからは「ほんとうの父子のようだった」という。

 【写真】堤真一、石田ゆり子、岡田健史、清原果耶の姿。解禁されたメイキングカット(全3枚)

 愛する息子は殺人犯か、それとも被害者か――。雫井脩介氏による同名小説が原作。主演は堤真一。家族のメンバーに石田ゆり子、岡田健史、清原果耶が集結。家族を取り巻く重要人物には、加藤雅也、市毛良枝、松田翔太、竜雷太らが名を連ねる。

 今回解禁されたメイキング写真は、監督とキャストが撮影の中で細かい動きについて話している様子を捉えたもの。撮影中の堤監督は、現場に誰よりも早く入り動きを確認し段取りで提示した。

 例えば、主人公・一登の設計士らしさを出すために、リビングのテーブルに乗った建築業界新聞の表面ではなく裏面を読むことを堤真一に提案するなど細かいところまでこだわっていた。

 家族の感情の移り変わりを重視するためほぼ順撮りでおこなわれた撮影。リビングでの撮影は4人家族の立ち位置やちょっとした移動によって、空間に家族の微妙な感情が立ち上がる。

 そんな細部までこだわる堤監督に対し、「キャストは皆、堤監督ならと出演を快諾してくれた」と内山プロデューサーは語る。

 撮影中の堤真一は家族に事件が起こって以降、ひげを伸ばし疲れた感じを出していたが、本番以外は明るく石田、岡田、清原に話しかけていた。クランクイン前、堤真一からは「家族4人集まって疑似家族として1日過ごしたい」と希望が出るほど、この映画に対する意気込みを感じられた。

 また、自分のセリフを練習している岡田の姿を見つめている堤はほんとうの父子のように見えるほどだったという。監督やキャストがこだわった細かい動作や感情の移り変わりにも注目したい。

物語

建築家の石川一登とフリー校正者の妻・貴代美は、一登がデザインを手掛けた邸宅で、高一の息子・規士と中三の娘・雅と共に幸せに暮らしていた。規士は怪我でサッカー部を辞めて以来遊び仲間が増え、無断外泊が多くなっていた。高校受験を控えた雅は、一流校合格を目指し、毎日塾通いに励んでいた。冬休みのある晩、規士は家を出たきり帰らず、連絡すら途絶えてしまう。翌日、一登と貴代美が警察に通報すべきか心配していると、同級生が殺害されたというニュースが流れる。警察の調べによると、規士が事件へ関与している可能性が高いという。さらには、もう一人殺されているという噂が広がる。父、母、妹――それぞれの<望み>が交錯する。

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