GENIC「勇気や感動や元気を広めていきたい」選ばれし7人が切り開く未来
INTERVIEW

GENIC「勇気や感動や元気を広めていきたい」選ばれし7人が切り開く未来


記者:平吉賢治

撮影:

掲載:20年06月04日

読了時間:約12分

 男女7人組グループのGENICが27日、デビューアルバム『GENEX』をリリースした。GENICはavexのDNAを継承する新ダンス&ボーカルグループ育成プロジェクト「a-genic PROJECT(エイジェニック・プロジェクト)」から選ばれた増子敦貴、西澤呈、雨宮翔、西本茉生、金谷鞠杏、小池竜暉、宇井優良梨の7人。昨年12月16日に渋谷TSUTAYA O-WESTでワンマンライブ「GENIC Premium Showcase 2019」を開催し活動を本格スタート。今年1月からは事務所の先輩であるDa-iCEの全国ツアー『Da-iCE BEST TOUR 2020 -SPECIAL EDITION-』のオープニングアクト出演や全国ショッピングモールを巡る「GENIC Live Circuit 2020」を開催するなど精力的に活動。今作について話を聞くとともに、メンバーの強みや影響を受けた音楽、そして今後の展望について7人に話を聞いた。【取材=平吉賢治】

選ばれた7人の男女混合グループGENIC

――まずはGENICの結成の経緯を教えてください。

小池竜暉 まず僕達は去年開催した新ダンス&ボーカルグループ育成プロジェクト「a-genic PROJECT」で、正式メンバーの座をかけて活動していました。YouTubeにドキュメンタリー映像も配信されて、公開オーディション的な感じで12人で争っていました。そこで夏の野外ライブイベント「a-nation」やDa-iCEさんのツアーなどでライブを経験させて頂きました。その中から選ばれた僕達7人が11月にGENICとして結成して、そこから活動をしています。

小池竜暉

――『Da-iCE BEST TOUR 2020 -SPECIAL EDITION-』のオープニングアクト出演の感触はいかがでしたか?

金谷鞠杏 緊張し過ぎてほぼ記憶になくて(笑)。初めてイヤモニをして「アーティストさんはこうやってステージ上で歌っているんだ」と知りました。初めて大きなステージに立たせて頂いたので凄く緊張したし、とにかく「やり切ろう!」という気持ちでいっぱいいっぱいだったんですけど、Da-iCEさんのファンの方々がとても温かくて。本番前にはDa-iCEさんが笑わせてくれたりして緊張をほぐしてくださって、凄くよい経験になりました。

雨宮翔 オープニングアクトは楽しかったです! 凄く緊張したんですけどDa-iCEさんのファンのみなさまが本当に温かかったので、貴重な経験をさせてくださったみなさまへの感謝の気持ちでいっぱいです。

――GENICの近況として、自粛期間中はどのように過ごしていましたか。

金谷鞠杏 映画を観たり体作りをしていました!

西澤呈 僕も映画を観たり、あとは曲を作ったりしていました。ヒーローもののシリーズを観ていて、途中から気になっちゃって沼にハマってしまいました(笑)。

小池竜暉 僕は歌ったり楽曲制作をしたり。曲はギターで作るんです。

西本茉生 この期間で僕は英語に目覚めてちょっとずつ聞き取れるようになってきました。最近は本を読んだりして色々勉強したくなったんです。世界史の勉強をしたりしていて、近代の歴史に興味があります。

増子敦貴 僕はゲームをしたり映画やドラマ、アニメに漫画と、インドアでできることを全てやるトライアスロンみたいになってました。料理もするようになったんですけど、オムライスを作っても麻婆豆腐を作ってもなぜかどれも美味しくないんです(笑)。

宇井優良梨 料理は私も挑戦しました! あとは『僕のヒーローアカデミア』というアニメを観たりして過ごしていました。

宇井優良梨

雨宮翔 僕はピアノ、ギター、ドラムと楽器を弾いていました。楽器をやったことがなかったのでこの時期に挑戦しました。

GENICの自己紹介的な内容のデビュー盤

――本作『GENEX』リリースとなった現在の心境は?

増子敦貴 アルバムという形にできたことがなにより嬉しいです。あと「デビュー」という言葉に心打たれます。自分達は大きな目標としてドームツアーなど色々あるんですけど、デビューも一つの大きな目標だったので、僕達のデビュー作をみなさまが手に取って聴いて頂けることが本当に嬉しいです。

増子敦貴

西澤呈 デビュー作ということで、やっとスタートラインに立てたんだなという気持ちです。『GENEX』というタイトルは“GENIC express”の略の造語で、「GENICを全国にお届けします」という自己紹介的な内容の作品になっています。1作目ということもあるのでアップテンポからバラードにクールな曲調と、可能性が広がるような色んな幅の楽曲に挑戦させて頂きました。僕達としても楽しいし面白いと思える作品です。自信を持ってお届けできるアルバムだと思っています!

宇井優良梨 GENIC結成の前も今も、たくさんの方々に支えられて活動をさせて頂けるので、家族、友達、みなさまへの感謝の気持ちでいっぱいです。今までは配信という形でお届けしていたんですけど、盤という形になって恩返しできることが凄く嬉しいです!

金谷鞠杏 このアルバムを作るにあたってたくさんの方々に携わって頂けて感謝の気持ちでいっぱいです。a-genic時代からずっと応援してくださっている人達もいらっしゃいますし、自分達とファンのみなさんの成長過程というか、一緒にアルバムを作り上げたという感じが『GENEX』にいっぱい詰まっていると思っています。このアルバムの曲を聴いてくださる方の背中を押せるきっかけになれたらいいなって思っています。

――GENICは楽曲制作にも携わっていますね。2曲目「FLY」はどのように制作したのでしょうか。

西澤呈 これは竜暉君と僕で作らせて頂いたんですけど、ライブでみんなとタオルを回して一体感を出せるような曲がほしいという想いから制作しました。

――小池さんも西澤さんと同じイメージ?

小池竜暉 はい。曲を作るにあたって2人で同じコンセプトを持ったので、その話をしてから一緒に制作を進めてイメージ通りの形になりました。タオルを回せる感じに(笑)。

――ライブで凄く盛り上がりそうな曲ですよね。5曲目「UPDATE」もアップテンポですが、こちらはどのような着想から生まれましたか。

小池竜暉 この曲は僕と呈がGENICの曲として作った最初の作品なんです。初めてGENICの曲を書こうということで、これまでの過程や色々な想いが入っています。これからその想いをアップデートしようという前向きな曲を書こうという感じでした。

――6曲目「BURNIN’ BURNIN’」はHIP HOPテイストですね。作詞が西澤さんですが、どんな気持ちを綴りましたか。

西澤呈 この曲はTVドラマ『KING OF DANCE』主題歌に起用して頂いた楽曲で、ドラマの台本を読んで内容に添った歌詞を書き下ろす形でした。台本を読んでいたら、仲間と出会って話が進んでいく姿がオーディションで集まったGENICのメンバーと重なって運命を感じました。この先色んな壁やライバルも出てくると思うんですけど、この7人が一つになって戦っていくという想いを書いた曲です。ドラマとGENICを重ねて書いた歌詞になっています。

西澤呈

――凄く前向きな内容の曲ですね。8曲目「月夜に馳せる」はバラード曲ですね。歌詞はどんなテーマでしょうか。

小池竜暉 遠距離恋愛をテーマにしています。月は地球上のどこでも見られると思うので「同じ月の下で安心感を与えるような曲を」と、思いました。離れていると実際に会う機会が少ないし、どうしてもスマートフォンなどだけの連絡になる恋というのはわりと日本で多かったりすると思うので、そこに寄り添った楽曲かなと思っています。

――11曲目「TOGETHER」はメンバー全員の作詞となっていますが、どのように進行したのでしょう。

金谷鞠杏 もともと「TOGETHER」のタイトルとデモ音源があって、それに対して各自好きなように書くという風になったんです。7人それぞれが伝えたいこと、ライブの最後に歌うようなことをイメージして、それを竜暉が上手くまとめたんです。みんなが書いたものがパズルみたいにピタッと一致して、7人で書いたとは思えないくらい綺麗になりました。

――小池さんが7人が書いた歌詞をまとめる指揮をとったと。

小池竜暉 語尾の微調整や言葉のはまり方を調整させてもらいました。

――レコーディングはいかがでしたか。

西本茉生 呈と竜暉が作った曲は、2人がその曲を作った想いを事前に共有してくれていたので、それぞれが自分なりに昇華しました。「ライブでこういう風になればいいな」とか想像したりしながら、自分なりに世界観を表現して一人ずつレコーディングしました。

西本茉生

増子敦貴 曲の世界観や歌詞の意味をどう表現するという部分に凄くこだわりました。男女グループなので、たとえば優良梨と歌うサビとかは支え合うような感覚で歌ったり、色々自分なりに工夫しました。

宇井優良梨 私はライブでパフォーマンスをしているのをイメージして歌ったり、ファンのみなさまへの気持ちや自分なりに考えた気持ちを上手く声で表現できるように練習しました。曲の雰囲気によって自分がいるその場の空気も違う気がして、そういう感覚も楽しかったです。レコーディングで勉強になることはたくさんありました。

――「SUN COMES UP」のMVも印象的ですね。

雨宮翔 「SUN COMES UP」はDa-iCEの工藤大輝さんに作詞作曲をして頂いた曲で、僕らの代表的な曲になると思います。この曲が初のMVなんです。歌詞も凄く前向きで、僕ら自身が重なる部分があったので背中を押されるというか、曲を歌っていくなかで一歩ずつ前に進んで行く感じがあるんです。

雨宮翔

男女混合グループGENICの強み

――みなさんが影響を受けたアーティストや音楽は?

金谷鞠杏 E-girlsさんに凄く憧れてダンスを真似したりしてダンスが好きになったんです。最近はジャスティン・ビーバーさんとマライア・キャリーさんにハマっています。洋楽が好きでジャンルではR&Bなどが好きです。

西澤呈 僕はマイケル・ジャクソンさんに影響を受けています。当時の映像を観てもマイケルさんが出てきた瞬間は神様が舞い降りたかのようなお客さんの反応があるし、どんな曲でもマイケルさんが歌えば「マイケル・ジャクソンの曲になる」というのが凄いところだと思います。頭が何百個も抜けている方だと思うし、凄くリスペクトしています。

小池竜暉 もともと影響を受けたアーティストはEXILEさんなんです。最近では邦ロックも好きです。ずっと真夜中でいいのに。さんとかMrs. GREEN APPLEさんとか、幅広く好きなアーティストがいます。

西本茉生 僕は日本ならではの温かい曲や、90年代や2000年代の曲が凄く好きです。あと、玉置浩二さん世代のアーティストの曲は、こういう時期というのもあって染みる曲がたくさんあると思ってよく聴いています。最近だとSIRUPさんとかのチルな曲を流しながら本を読んだりしています。ここのところ毎日そうしてます(笑)。

増子敦貴 僕が人前やステージに立ちたいと思ったきっかけは、清水翔太さんのライブを観に行った時でした。影響を受けたアーティストはもう一人います。僕が2年くらい前に舞台に出演させて頂いた時のカーテンコールで柳ジョージさんの「コインランドリー・ブルース」という曲が流れたんですけど、それを聴いた時、その時代の情景が浮かんできて、歌詞も深いし、人を感動させたりバックグラウンドを見させるものなんだなというくらい、人生が変わったような影響を受けました。

宇井優良梨 私は浜崎あゆみさんに影響を受けています。楽曲も好きだし、ライブでの魅せ方も好きです。曲によって色んな世界観を作るのが凄いなと思うんです。観ただけで浜崎さんの表したい世界観が伝わってきて、自分もあんな風に人を惹き付けられるアーティストになりたいと思いました。

雨宮翔 僕が影響を受けたのはAAAの西島隆弘さんです。5、6歳の頃にちびっこAAAというグループで西島さん役をやっていたんです。ライブをご一緒させて頂いた時に「本当に凄い」という何かを感じ取って、この道に進みたいというきっかけをもらいました。今も憧れている大好きなアーティストです。今こうしてやらせて頂いているのは西島さんが影響を与えてくださったおかげなので、僕も誰かに夢を与えられるようなアーティストになりたいと思っています。

――GENICのグループの魅力、または活動で特に力を入れている部分や得意なことなどはどういったことでしょう。

金谷鞠杏 GENICの武器は男女混合というところだと思っています。お互いに違う価値観を持っているからこそ、より多くの人達に響くものが作れるのかなと思います。

金谷鞠杏

西澤呈 グループの強みとしては、男子から見た女子、またはその逆の視点から互いのパフォーマンスで活きている部分を言い合えるところだと思います。

小池竜暉 男女のハーモニーが生まれるというのは強いところだと思います。それを踊りながら目も耳でも楽しめるというのはあまりない形態だと思うので、そういった部分でも楽しんで頂けると思っています。あとは、若さからくるフレッシュさでみなさんに元気を出してもらえるパフォーマンスができると思っています!

西本茉生 個人としての強みは、僕はリーダーをやらせて頂いていて、リーダーシップがとれているかはわからないんですけど、任されていて外されていないということはちゃんとリーダーをやれているのかなと思っています(笑)。あと、僕は喋ったりするのも好きなので、トーク番組やラジオなどにこれから挑戦していきたいです。MCなどは自分の武器かなと思っています。

増子敦貴 僕は役者としてミュージカルや舞台も出演させて頂いています。映画やドラマを観るのも好きなんですけど、邦画でもあえて字幕を出して観たりするんです。言葉一つひとつがとても好きで。特に影響を受けたのは最近観た『リーガル・ハイ』というドラマです。主演の堺雅人さんが凄く好きなんです。役との向き合い方や芝居に対する考え方がとても素敵で影響を受けました。僕も役者としての向き合い方を深めて、そこを強みにしていけたらいいなと思います。

――GENICの活動でやりがいを感じる時は?

宇井優良梨 ライブが終わった後は達成感が凄くあります! ライブ中のお客さんとのコミュニケーションや、お客さんの表情を見ると「頑張ってよかったな!」って思います。もっとたくさんの方々に色んな音楽を届けられるようにと思うのが毎回の楽しみです。

雨宮翔 今の時期はできないですけど、ライブにやりがいを感じます。今は自分達ができることをやっていて、個人的にはInstagramライブでGENICの曲を使ってダンスをやっていたりしているんです。僕自身、ダンスをずっとやってきたのでそれをやり続けられるのもやりがいを感じます。

――最後に、これからの活動の意気込みをお願いします。

西本茉生 僕達はデビューしたてでこれからなのですが、ダンス&ボーカルグループの基本となるダンスと歌をもっと固めていきたいと思います。ダンスと歌に軸を置きつつも色んなことに挑戦してGENICをたくさんの方に知ってもらえるように色んな幅をもって挑戦していきたいです。大きな目標としてはドームツアーやアジア進出、日本の音楽業界を代表できるようなアーティストになれるように7人で進んで行きたいと思っています。それをゴールとするのではなくて、さらに大きな目標に向かいたいです。とにかくたくさんの方々にGENICを知って頂いて、僕達を通してたくさんの勇気や感動や元気を広めていきたいと思います。

(おわり)

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