May J.「アナ雪」の次は「福島の子ども」

福島県内の生徒などともにレコーディングに参加したMay J.

 アナ雪の主題歌ヒットなどで注目を集めている歌手のMay J.(25)が、日本青年会議所が東日本大震災復興支援ソングとして作成した楽曲『未来へつなぐメッセージ』(作詞・作曲=多胡邦夫氏)のレコーディングに、福島県内の中学校合唱部などとともに参加した。

 レコーディングは5月11日に、群馬県高崎市の「TAGO STUDIO TAKASAKI」で行われた。May J.をはじめ、福島県・FCT郡山少年少女合唱団、いわき市立湯本第一中学校合唱部の生徒とともに参加した。

 レコーディングを終えたMay J.は「明るい未来へ向かって、被災地の方々の背中を押してあげられるような、前向きな思いが込められた曲。この先ずっと歌い継がれるようにこの曲が成長していくと嬉しい。私の全てのパワーを込めて歌いました。明日への生きていく希望を、歌を通じて届けられたら」とコメントした。

 作詞・作曲を手がけた音楽プロデューサー多胡邦夫氏は「福島の子どもたちと触れ合ったことで、彼らの生命力を強く感じることができました。これから10年20年、100年、未来へ歌い継がれるようなメロディを選び、子どもたちの生命力を表現しながら、魂を込めて制作しました」と語った。

 この楽曲は東京農業大学第二高校吹奏楽部(高崎市)の演奏を合わせた楽曲を完成版とし、東日本大震災復興支援ソングとして、6月1日よりインターネットで無償配信される。

日本青年会議所の活動、音楽のちからを復興のシンボルに

 日本青年会議所(日本JC)では、震災から真の復興を成し遂げるためには、一過性の発信力だけではなく、継続して発信し続けることのできる“復興のシンボル”が必要と考えている。そこで時代を超えても色褪せることのない“音楽のちから”を活用し、震災を語り継ぐだけではなく、歌に思いを込め歌唱し続けることで次世代へ歌い紡いでいく。

 東日本大震災から3年目の節目を一つの区切りとすることなく、3年の節目に全国のつながりと共鳴する輝く未来を描き、真の復興がなされるその日まで、被災地に心を寄せる支援体制を整え、人と人がつながる支援を進め、被災地、そして日本の復興という「未来の地図」を描いていく。国は2020年東京オリンピックまでには被災地を復興させるとしているが、日本JCも継続した復興支援の一つの形として、本プロジェクトを実施していく―としている。

FCT郡山少年少女合唱団プロフィル

 『みんなで歌いたい』という、子どもたちの素朴で純粋な願いを大きくふくらませたいと昭和50年12月に誕生。平成20年に「音楽都市」宣言をした福島県郡山市で活動。郡山市は、全国に誇る音楽都市として『東北のウィーン』と言われており、合唱団創設者の遺志を継ぎ“音楽に込められた魂“を未来へとつなげるため、活動をしている。

いわき市立湯本第一中学校合唱部プロフィル

 第63回福島県下小中学校音楽祭で金賞を受賞し、第61回全日本合唱コンクール東北支部大会でも銀賞を受賞するなど、いわき市内でも屈指の実力校として定評がある。その成績を収める背景には「困難に立ち向かう強い意思の育成」があり、子どもたちに決してあきらめない強い意思を持つことの重要性を教育目標に掲げている。震災を経験しながらも、決してあきらめない姿勢を持って各大会に臨む姿が被災地の多くの市民に勇気を与えている。

東京農業大学第二高校吹奏楽部プロフィル

 1962年、開校とほぼ時を同じくして創部。以来47年の歴史の中で、音楽を愛する1000名近いOB、OGを輩出してきた。プロの演奏家も輩出しており、まさに「音楽のある街・高崎」の吹奏楽部らしく、輝かしい歴史と伝統を築いている。全国吹奏楽連盟主催の全日本マーチングフェスティバル(現:マーチングコンテスト)に第一回大会より現在まで連続出場している。

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