フレンズ「いいなと思ってもらえた人心を掴む」“神泉系”バンドが目指す先
INTERVIEW

フレンズ「いいなと思ってもらえた人心を掴む」“神泉系”バンドが目指す先


記者:平吉賢治

撮影:

掲載:19年09月29日

読了時間:約8分

 男女混合5人組バンドのフレンズが9月25日、セカンド“プチ”アルバム『HEARTS GIRL』をリリース。2015年にえみそん(Vo)、ひろせひろせ(MC、Key)、長島涼平(Ba)、三浦太郎(Gt)、関口塁(Dr)の5人で結成された“神泉系”バンド。今年は、映画『今日も嫌がらせ弁当』の主題歌やテレビ東京系ドラマ24『きのう何食べた?』のEDテーマなどを担当し話題を集めている。“シティポップ”、“神泉系”というコンセプトを掲げた彼らのポップな音楽性はあらゆる世代のリスナーを引き寄せるパワーを持っているようだ。メンバーにバンド活動初期の話から今作に至るまでのエピソードや、今作に込めた想いなど話を聞いた。【取材=平吉賢治】

フレンズ活動初期の秘話

『HEARTS GIRL』ジャケ写

――まずフレンズというバンド名の由来についてお聞きしてもいいですか。

ひろせひろせ えみそんがある店の看板に書かれていた“フレンズ”というロゴが超カワイイということで写真が送られてきたんです。それでフレンズになりました。もうひとつ“レジェンズ”という名前の候補もあったんですけど、消去法で「フレンズ」になりました。

ひろせひろせ “レジェンズ”はパンチがあるじゃないですか?

関口塁 まだ僕らには背負えないなと(笑)。

長島涼平 “伝説”と名乗るには早すぎるかなと。

ひろせひろせ “レジェンズ”じゃなくて「フレンズ」にしたのは、色んなものを引き寄せるなと思っていて。それって凄く良いことだなと。僕たちの“神泉系”というコンセプトも、フレンズが決まる前に決めていたことなんです。「フレンズ」という喫茶店が神泉にあったりしますし。 

――確かに様々なリスナーを引き寄せていると思います。フレンズの5人が集まった経緯は?

えみそん 共通の友達と動物園に行ったらひろせがいたんです。それが最初の出会いでした。私とひろせが同い年で、お互いにベーシストでバンドやっているという話をして。そのあとにベーシストで集まる会があって涼平さんと出会いました。

ひろせひろせ 一緒にカラオケに行く機会があって、えみそんがMISIAの「Everything」を歌っているのを聴いて「レベルが違う」と思ったんです。これはえみそんの歌を僕が書いた曲で聴きたいという気持ちになって「作ってみようよ」と提案したんです。それで出来た曲がシングル「ベッドサイドミュージック」なんです。この曲のデモを持って涼平さんに聴いてもらったら「これ、バンドでやってみたら?」と言ってくれて。その発想はなかったんですけど、涼平さんが「もったいないよ」ということで。「じゃあ涼平さんベースを弾いてくださいよ」という流れで。

――メンバーはどのように集めましたか?

ひろせひろせ ライブをするにあたってベースとボーカルはいるので、自分はキーボードを弾くわと。涼平さんから塁さんと太郎さんに連絡が行ったんです。

関口塁 ちょうどバンドを辞めて働いていた時で、もう少しやりたいなと思っていたタイミングだったんです。

三浦太郎 僕は九州出身なんですけど、当時のバンドが解散して東京にいる意味もなくなっちゃうなって思っていたんです。でもせっかく音楽で上京してきたから、「今年1年で駄目だったら実家に帰ろう」と思って過ごしていたら、ちょうど涼平から電話がかかってきて。「ヒマでしょ?」みたいな。

長島涼平 ヒマな人を見つけるのが得意なんですよ(笑)。

――その後の活動はどう進展しましたか?

ひろせひろせ 実際に初ライブをして、そのあとに目標もないじゃないですか? 「どうする?」みたいになったんですけど、年末のイベントがあって、そこに出たいよねと。でも、どうやって出るかというところで、その会場と同じ建物で働いていた塁さんが「喫煙所友達がいる」というので、その人に聞いてみようかと。とりあえず凸して(突撃して)みようと言って音源を持って凸しに行きました(笑)。

――反応はどうでしたか?

ひろせひろせ 色んな流れで関係者の方に「ベッドサイドミュージック」を聴いてもらったら、「30日と31日どっちがいい?」と言われて「えっ!」ってなりました。そのあとに、ワンマンライブをやろうとなったり、「夜にダンス」という曲を出そうとか、初めてフェスが決まったりと色々ありました。変名でやっていたんですけど「こういう人たちがバンドをやっている」と、ちゃんと名前を出そうとか、メンバーそれぞれ「よし、フレンズをやろう」と思ったタイミングはみんなバラバラだったんです。

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