グラント・ニコラス、喜多建介、後藤正文、上白石萌音、山崎紘菜、山本耕史、池田千尋監督

 ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文、喜多建介、英ロックバンド・FEEDERのグラント・ニコラスが22日、都内でおこなわれた映画『スタートアップ・ガールズ』(9月6日公開)完成披露上映会に登壇。主題歌「スリープ」への制作秘話などを明かした。

 上白石萌音と山崎紘菜がW主演を務める本作は、“スタートアップ”がテーマ。正反対の2人がぶつかり合いながら、ビジネスパートナーとして進化していく姿を描く。上白石はIT×医療で起業を目指す大学生・小松光役を、山崎は起業家に投資するOL・南堀希役を演じる。

 この日は上白石萌音、山崎紘菜、山本耕史、池田千尋監督が登壇。本作への思いが語られたあと、後藤正文、喜多建介、グラント・ニコラスが登壇した。

 後藤は同曲の制作背景について「アルバム制作の段階で海外のミュージシャンとコラボすることになって。メールでグラントに曲を書いてくれないかと話して、彼が作ったデモを日本バージョンにアレンジして完成させた」と明かした。

 主題歌に決まったのは、池田監督が、映画のテーマに重なると感じたから。後藤は「僕たちもバンドのキャリアが長いけど、毎回新しい気持ちでいたいなという気持ちがあって、ずっと続けていることだけど、再スタートじゃないけど、いつからでもやり直せる、新しいことができるんだよと書いて、まさか映画でこんなにもぴったりとはまるとは思っていなかった。自分へのエールでもあるので」と語った。

 同曲への感想を求められた主演の2人。上白石は突如、後藤に向かって「だ、だ、だ、大好きです」と告白。「恥ずかしいですね」と笑みを見せる後藤に上白石は続けた。「私たちは映画でこういうことを言いたかったんだなと思って。<手垢がついてベタベタの愛を>という歌詞が好きで、愛を清らかのものとして歌うことが多いけど、確かにベタベタだなって。なんて素敵な表現なんだろうと思いました」と歌詞に惹かれたことを明かした。

 また、山崎は「光と希のはちゃめちゃなスピード感や、光の気持ちも希の気持ちも歌詞に入っていて、勝手に二人の曲だと思ってしまっていた。2人の楽曲を有難うございました」と感謝した。

 グラントも「気に入ってくれてすごく光栄。もともとは後藤さんの方から書いてほしいと言われ、楽曲を提供したけど、素晴らしい歌詞は後藤さんのおかげです。この映画も素晴らしいメッセージを伝えているし、2人の演技も素晴らしかった」と称えた。

 劇中では、上白石と山崎がカラオケで、アジカンの「リライト」を歌っているシーンがある。本人を前にして2人は「申し訳ありませんでした」と恐縮。そのシーンを観たという喜多は「最初はびっくりして、嬉しいけどちょっと恥ずかしくなって体温が上がってくる感覚。お酒を飲んだシーンでやさぐれて歌うシーンがうち(アジカン)の感じが出ている」とし、歌唱力を採点するとしたらと聞かれ「80点ぐらい」と高評価を与えた。

 これに後藤は「僕もカラオケで歌ったら80何点しか出ないから」とすると、喜多は「なので相当高い点数」と補足した。

 上白石はそのシーンを振り返り「初めて人前で音程を気にしないで歌いました。光は衝動で生きている人で、『酒飲んで歌っちゃえ!』と歌っているので、飛んで飛んで跳ねてという感じで。『リライト』の世界観も私たちの背中を押してくれて。撮影の生き帰りも爆音で聴いていて、あの曲とともにありました」。

 山崎は「役柄的に光に振り回されて、上司にはひどいことを言われて、耐えるシーン、かみしめるシーンが多くて、そのモヤモヤをあの『リライト』を歌うシーンでスカっとさせてくれて歌っていて気持ちよかった」と語った。

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