シンガーソングライターの川畑アキラ(ex:ザ・コブラツイスターズ)が8月6日、東京・渋谷GUILTYでレコ発ワンマンライブ『ダイナミック琉球レコ発ライブ in東京 ~ダイナミック アキラ ライブ!!~』をおこなった。ライブは6月19日にリリースされたシングル「ダイナミック琉球」の発売を記念しおこなうというもの。ライブには同曲のオリジナルアーティストであるイクマあきらもスペシャルゲストとして登場。「ダイナミック琉球」などアンコール含め全13曲を演奏し盛り上げた。イクマは「ダイナミック琉球」の今回のカバーについて「こんな素晴らしいシンガーに歌ってもらえて最高です!」と話し、川畑は「ハンコをもらいました」と喜びの声を上げた。【取材・撮影=村上順一】

川畑アキラ

 川畑は与論島出身で1999年にザ・コブラツイスターズのボーカルとしてメジャーデビュー。2003年にソロ名義で「誠の島」をリリース。2008年にザ・コブラツイスターズの活動に終止符を打ち、「忘れたんじゃない思いださなくなるだけさ」で本格的にソロデビューした。

 今回リリースされた「ダイナミック琉球」は、2008年にイクマあきら(元E-ZEEバンド)が発表した。仙台育英高校が応援歌として起用し、いま甲子園球児たちの応援歌として話題。近年では成底ゆう子や平川美香など数多くのアーティストがカバーし、注目が集まっていた楽曲。今回、オリジナルアーティストであるイクマあきらプロデュースにより川畑アキラが「ダイナミック琉球」をカバーし、6月19日にリリースした。

 開演時刻になりベートーベンの「運命」が会場に響くなか、ゆっくりとステージの幕が上がり、バンドサウンドに導かれるように川畑がステージに勢いよく登場。「朝日が昇る前に」でライブの幕は開けた。「楽しもうと思ったらアウトだと思ってください、楽しいが前面に出ていないと…」と、今日の楽しみ方を伝授し、与論島の方言で「ようこそ」の意味を持つ「ウヮーチタバーリ」、「黒いダイヤの涙」、「ダイナミック琉球」のカップリング曲の「赤花」を三線を自ら奏でながら歌唱した。

 川畑のユーモアのある饒舌なトークから父親への "尊敬と愛情" を故郷の情景を歌った「親父殿よ~ウヤウムイノウタ~」や、趣味がマラソンでNAHAマラソンでは10年続けて完走した経歴を持つ、川畑らしい一曲で自身の代名詞でもある「シンガーソングランナー」など、ミディアムナンバーからアップチューンまで幅広い楽曲で楽しませる。

イクマあきら

 ライブも後半戦に差し掛かったところで、スペシャルゲストのイクマあきらを迎え、2008年に沖縄県限定でリリースされたシングル「忘れたんじゃない思い出さなくなるだけさ」を届けた。イクマは「川畑くんの曲は人生が歌になっているんです。与論島に昔ディスコがあって、今は廃墟になってしまったんだけど、そこで川畑少年が踊っている風景が見える曲です」と曲紹介した、ファンキーな「オバケDISCOで踊ってる」でノリノリの空間を作り上げた。与論島にいたから書けた曲だという「島の花」を、情景が見えるような熱いエモーショナルな歌声を響かせた。

 イクマは「ダイナミック琉球」の今回のカバーについて「こんな素晴らしいシンガーに歌ってもらえて最高です!」と賛辞を送り、その言葉に川畑は「ハンコをもらいました」と喜びの声を上げ、本編ラストにこの日の目玉「ダイナミック琉球」を投下。イクマとの共演でみせたステージは、川畑の「色んな所で響いてほしい」という願いを込めた力強い芯の通った歌声と、イクマのギターとコーラスによるシナジーを見せ、魂を震わせるようなダイナミックな歌とサウンドで魅了した。

イクマあきらと川畑アキラ

 アンコールでは、ISLANDのカバー「STAY WITH ME」や、再びイクマをステージに招いて、イクマと曲の原型が出来た時に2人で泣いたという「運命(ヌサリ)」を披露。与論島の方言で運命の意味を持つこの曲で、オープニングSEとして流れたベートーベンの「運命」の伏線を回収するなど、この曲を丁寧に歌い上げ、『ダイナミック琉球レコ発ライブ in東京 ~ダイナミック アキラ ライブ!!~』の幕は閉じた。

セットリスト

『ダイナミック琉球レコ発ライブ in東京 ~ダイナミック アキラ ライブ!!~』

8月6日@渋谷GUILTY

01.朝日が昇る前に
02.ティダ
03.ウヮーチタバーリ
04.黒いダイヤの涙
05.赤花
06.親父殿よ~ウヤウムイノウタ~
07.シンガーソングランナー
08.忘れたんじゃない 思い出さなくなるだけさ
09.オバケDISCOで踊ってる
10.島の花
11.ダイナミック琉球

ENCORE

EN1.STAY WITH ME
EN2.運命(ヌサリ)

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