EXILE SHOKICHI「大切な人を祝う時の曲に」ストレートなバラード曲に込めた想い
INTERVIEW

EXILE SHOKICHI「大切な人を祝う時の曲に」ストレートなバラード曲に込めた想い


記者:桂泉晴名

撮影:

掲載:19年04月30日

読了時間:約5分

 EXILE SHOKICHIが5月15日、アルバム『1114』をリリース。発売に先駆け、収録曲の一部を2カ月連続で先行配信。第1弾は「君に会うために僕は生まれてきたんだ」で3月14日に配信が開始。第2弾は「サイケデリックロマンスfeat.SALU」で4月17日に配信。『1114』というタイトルは、1stソロアルバム発売から1114日が経ったことを意味する。その断片とも言える今回の先行配信曲。どのような思いが込められているのか。SHOKICHIが同作について語ったインタビューを3回に分けて紹介する。第1回目は「君に会うために僕は生まれてきたんだ」について。ストレートなバラード曲で彼がリスナーに届けたかった思いとは。【取材=桂泉晴名/撮影=片山拓】

大切な人を祝う時の曲になったらうれしい

EXILE SHOKICHI

――今回の取材前にSHOKICHIさんの「今回ソロワークスだから、いろいろ挑戦できました」というコメントを拝見したのですが、とくに今作でもっとも大きな挑戦だったのは、どういった点でしょうか?

 「君に会うために僕は生まれてきたんだ」の曲調や歌詞の感じは、おそらくソロでなければ表現できなかったと思います。というのも、このナンバーはすごくパーソナルなものですし、たぶんこれまで一番韻を踏むことや言葉遊び、言葉の比喩表現といったテクニカルなことを何も使わずに表現しています。

――どのような辺りが?

 自分の歌詞はわりと詞的というか、どちらかというと繊細な表現が好きなんです。でもそういったことは一回抜きにして、“みんなにストレートに届くバラードを作れたらいいな”と思ってトライしました。それにいつもは子音だったり母音だったり言葉の鳴り、韻もそうですけど、そういった言葉の配置についてすごく計算してロジカルに作るんです。でも今回はそういうものがなかったので、思ったことをササッと書いていくことができて。かなり作業はスピーディーでした。こういう曲はソロワークスならでは、と感じています。そして自分なりにキャリアを積み重ねてきたから、ここまで素直に表現するのもOK なのではないか、という思いがありました。

――「君に会うために僕は生まれてきたんだ」は基本的にはラブソングですが、お祝いする、という意味も込められているそうですね。そういう曲を作ろうと考えたのはなぜでしょうか?

 自分の曲に「The One」(2014年2ndシングル曲、大切な人を思う気持ちを歌った壮大なラブソング)という曲がありまして、ソロ活動の中で代表する曲なのかなと思っていて、それに匹敵する曲というか。ツアーも始まるので、また自分を代表するバラードがもう1曲欲しいと思っていたんです。それで「The One」がウェディングソングだったので、ウェディングソングからバースデーソングというのもおもしろいかなと。「君に会うために僕は生まれてきたんだ」は「The One」を作ったメンバーと一緒だったということもあり、celebrate(=お祝い)のシリーズにしてみたらいいのではないかと考えて、こういう形にしました。

――この曲の詞の中で<誰より 頑張り 繊細な君を 守りたいと思うのさ>というフレーズは、SHOKICHIさんらしい優しい目線だと感じました。

 ナイーブな心は、人への優しさにもつながると思うので。繊細で傷つきやすい分、人の痛みを知ることができるのではないかと感じています。

――さらに<悲しみ 暗闇 過去の傷も 幸せで塗り替えるよ>と。

 これは「君に会うために僕は生まれてきたんだ」のポイントで、自分でもすごく気に入ってるフレーズでもあります。“君を一生懸命幸せにするよ”といったニュアンスのフレーズです。

――この曲は長年お付き合いのある音楽プロデューサーのSUNNY BOYさんと一緒に作られたそうですね。前奏と間奏にハーモニカが入っていることによって温かみが増していますが、SUNNYさんが持っていたハーモニカとお聞きしました。

 SUNNY BOYとは長い関係で今もいろいろな曲を作ってますが、ちょうどこの曲を作っているときに、たまたま彼が友だちにもらったというハーモニカを持っていて。当初は入れる予定ではなかったのですが、“おもしろそうだから、ちょっと入れてみようか”と吹いてみたら、意外に吹けて。そのままアドリブで入れました。

――ハーモニカを吹くのはいつぶりくらいだったのでしょうか?

 実は初めてやったんですよ。

――え! そうだったんですか。

EXILE SHOKICHI

 もちろん触ってちょっと吹いたことはありますけれど、吹こうと思ってちゃんとやったのは初めてだったんです。

――どんな感触でしたか?

 自分の息で調整するので、歌のように息吹が乗るといいますか。この曲の間奏に入っていますが、感動的なシーンになるなと感じていました。

――歌声と近い?

 歌っているみたいな感じです。先日フェスがあって、そこでも披露させていただいたんですけど、お客さんはびっくりしていました(笑)。

――「君に会うために僕は生まれてきたんだ」のミュージックビデオのコンセプトは“大切な人に向けて送る最初で最後のビデオレター”だそうですが、SHOKICHIさんの体温が伝わってくるような映像になっています。

 今まではわりと踊って強めなMVが多かったので、今回は優しく温かみのあるMVにしたいなと思っていて。壮大だけれど、柔らかい感じもある、素敵な仕上がりになりました。

――この曲は“祝福”をキーワードとして、相手を思いやる優しさを再認識させてくれるナンバーですね。

 やはり祝われると相手に感謝しますし、また人に優しくしようと心の優しさが育つ瞬間だと思うので、お祝いごとは大切にしていきたいなと思っています。この曲は誰か大切な人を祝う時に使っていただけたらうれしいですね。

※第2弾は「サイケデリックロマンスfeat.SALU」のインタビューは近日公開

ヘアメイク/Toshiyasu Ohki
スタイリスト/JUMBO(SPEEDWHEELS)

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