由美かおるが13日、東京・タワーレコード渋谷5Fイベントスペースで、37年ぶりのオリジナル・ニューアルバム『Jewel Box』(3月27日発売)のリリースを記念したインストアライブを開催。自身初のレコ発インストアライブ。由美は本格的に始めたアコーディオンでの弾き語りをはじめ、「すべてにメルシー」など全5曲を披露。「これからは腰を据えて音楽活動をやっていきたい」とアーティストとして本格始動することを宣言した。

 『Jewel Box』は、1982年8月にリリースした「夢淡きタンゴ」以来オリジナル作品としては実に37年ぶりとなるアルバム。新曲が4曲、セルフカバーが2曲、そしてカラオケ4曲の計10曲入り。アコーディオン奏者としてレコーディングに臨み、6カ月ほどの制作期間をかけたという。

 深いスリットの入ったピンクのセクシーな衣装でステージに登場した由美。ポップな「Follow me!」で若々しい歌声を響かせた。由美は「久しぶりなので、緊張して眠れなかったんです。でも、今日こうして歌えて幸せです」と久々の歌手としての舞台についてコメント。

由美かおる

 由美と言えば、TBS系の国民的時代劇『水戸黄門』でレギュラー出演した「かげろうお銀」役での入浴シーンで知られる。『Jewel Box』の背表紙にも由美が様式バスタブに入って足を上げるシルエットがプリントされている。由美は「スタッフの方からやっぱり『水戸黄門』で知られているので、洋風のお風呂に入ってみませんか? と言われて」とエピソードを明かす。

 2010年に『水戸黄門』のレギュラー出演を降板した由美は、ヨーロッパに旅行した際、街で見かけた女性のアコーディング奏者を見てアコーディオンを演奏することを志したと話す。由美は「小学生の時に1年だけやっていたのですが、やっぱり難しいですね。重いですし」とアコーディオン演奏について本音を漏らす。

 ステージでは、由美がアコーディオンの弾き語りで「すべてにメルシー」を披露し温かなサウンドを観衆に届けた。観衆からも手拍子が起き、一体感のあるステージでこの日のライブを締めくくった。

 ライブ後に報道陣による囲み取材に応じた、由美は「いろいろと皆さんの助けがあってCDができました。15歳でデビューしました。石原裕次郎だんと映画で共演させて頂いたり、橋幸夫さんとの共演させて頂いたり、音楽番組のMCもさせてもらって毎週大変でしたけどたくさんの歌を覚えることができました。海外の音楽フェスにも出させてもらいました。『水戸黄門』で25年、長い間大変なこともありましたが、色々と学ぶことができました。アコーディオンは難しくて途中で止めようかなと思いましたが頑張って続けていこうと決意して頑張りました」と長い芸能生活を振り返った。

 これからの活動について、由美は「腰を据えて音楽活動をしていきたいです。全国を回って皆さんにお会いして一緒に歌いたいです。歌をしっかりと、アコーディオン奏者としてもやっていきたい。NHKで歌うことを目標にしていきます」とアーティスト活動を本格始動すると宣言。

由美かおる

 デビューから変わらないプロポーションを維持する由美。「特別なことは何もやっていないです。やはりいつもストレスを溜めない、前向きに、夢を持ってそれに向かって現状に満足せずにどんどんフレッシュな気持ちを持って生きることが大事な気がします」とその秘訣について語る。

 平成が終わり、5月から新元号の令和となるが、由美は「激動な時代でしたね。次は穏やかな日本、世界であって欲しいなと思います」と平和な世界が訪れるよう願っていると話した。【取材・撮影=松尾模糊】

セットリスト

01.Follow me!
02.誘惑
03.スパドゥパランデブー
04.いたずらっぽい目
05.すべてにメルシー

この記事の写真

記事タグ 


コメントを書く(ユーザー登録不要)