阿部サダヲと吉岡里帆が18日、都内で開催された、映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』の公開記念イベントに登場。あいみょんが作詞作曲した主題歌「体の芯からまだ燃えているんだ」をサプライズで歌った。

 映画は、“声帯ドーピング”で4オクターブの音域を手にした、ロックスター・シン(阿部サダヲ)と、声が小さく何事にも逃げ腰なストリートミュージシャン・ふうか(吉岡里帆)による破天荒なコメディ。吉岡はこの映画で、ギターと歌唱を初挑戦している。

 この日、映画館はライブハウスに変わった。MCの呼び込みで登場した阿部と吉岡。吉岡は青色のボディをしたアコースティックギターを引っ提げていた。ステージ中央に立つと、お互いに声を出し、キーの確認。改めてマイクスタンドの前に立った吉岡がアルペジオでギターを鳴らすと、歌い始めた。

 高いキーの楽曲を丁寧に歌おうとする吉岡。更に高いパートを歌う阿部。しかし、途中で吉岡が「もう1回いいですか?」とまさかのやり直し。改めてキーチェックをおこなったあと、演奏を始めた。弾き語りの吉岡に対して、阿部はマイクを手に持ち、熱唱。最初こそ丁寧に弾き語っていた吉岡は途中からテンションがあがり、がなるように熱唱。阿部はステージから降りて場内を巡った。

阿部サダヲ

 まさにロックだった。場内を巡る阿部に対して、ステージ前ぎりぎりまで来て、かき鳴らす吉岡。前髪が乱れもお構いなしだ。その気迫に場内は熱狂。たった1曲だったが、完全に空気を支配していた。

 歌い終えた2人。息を切らせ、全てを出し切ったような高揚感に包まれていた。しかし阿部は「リハーサルの方が良かった」とポツリ。作品を通して歌うのはこの日が「生まれて初めて」という吉岡は「みなさんが温かく迎えてくれたので歌えました。出る前から涙が…」と感無量の様子。

 そんな吉岡に阿部は「ギターを弾きながらですから。大変だっと思います」と胸中を察した。そんな吉岡は朝から練習していたといい、夕方には阿部も加わってみっちりとリハーサルを重ねたようだが、吉岡は「こんなに声って震えるんだって」と振り返った。

吉岡里帆

 MCから「歌い続けてほしい」という要望には「ありがたい気持ち。歌もギターもやったことがない。しかも立って聞いてくださった。有難うございます。それしかない」と控え目。改めてMCに「どこかで歌ってほしい」と言われると「わかりました」と含みを持たせた。

 改めて吉岡は「歌うのもギターを弾くのも初めてで、こんなに緊張することがあるんだと今日もびっくり。でもやって良かったなと思う。やらないよりはやった方が良い。この映画もそういう気持ちで挑んでこうしてみんなと素敵な出会いが生まれて。うれしい気持ちがこみ上げていて。やりたいことがあって踏み込めない人がいたら、ぜひ挑戦してほしい」と語った。

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