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日本の美しい言葉や音楽を大切に
――音楽活動だけでなく、京都嵐山一日観光大使(2017年)や、京都観光おもてなし大使にも就任されています。改めて京都の魅力についてお聞かせください。
「ひとことで語るのは本当に難しいですが、京都の顔ともなる京都駅の“和"溢れる素晴らしさ、京都の文化や歴史を学び体験できる博物館や資料館、工芸館、また京都に生息する生物や生態を身近に感じられる素晴らしい水族館なども興味深いです。誰しもが頭に浮かべる代表的な場所の風景や季節の美しさと、和食の素晴らしさなどもあります。半面、路地裏に入ったところのおしゃれなカフェ、隠れた名所などが至る所にあるのも大きな魅力だと思います。京都の方たちの『I LOVE KYOTO』が熱いというところも」
「京都市の門川大作市長は、どんなときも日本を代表するお着物を格好よく着こなされていらっしゃいますし、日本ならではの"和"への愛情が街全体から感じとれます。また、昔から大切にされている様々な京都の場所の自然や文化や歴史ある神社仏閣の多さ、建造物、景色等と、今も進化されている街並みや文化の融合も魅力的だと思います」
「京都以外の方々や、海外からも沢山の方々が訪れて魅了され実際に何年も住んでしまうという魅力もあるほど、京都の自然の美しさ、住みやすさ、環境が素晴らしいということだと思います。探せば探すほど奥深く魅力を感じることができるというのは、京都ならではの素晴らしさのひとつではないでしょうか。京都に一度訪れると何度も訪れたくなる魅力が京都にはあると思います」
――京都で過ごした日々や感性が音楽に活かされている点はありますか。
「学生時代を過ごした京都の春の桜をイメージして制作した『Time after time ~花舞う街で~』、『渡月橋 ~君 想ふ~』では嵐山が紅に色づいた秋の京都をそれぞれイメージして制作しているので、ダイレクトにサウンド、歌詞の世界観に京都の雅な雰囲気が反映されていると思います」
「それ以外の曲でも、J-POP、R&B風の曲調の中にも和との融合を感じてもらえるような曲は実は、たくさんあります。海外で活動することも多いので、改めて日本の素晴らしさを象徴する、京都のイメージをサウンドに反映させている部分は沢山あります。世界の方にも日本の素晴らしい文化やサウンドを日本の歌手として、お伝えできたらという思いで、日本の美しい言葉や音楽を大切に、今後も和サウンドを取り入れた楽曲も制作していこうと思っています」
――そのうちの「渡月橋 〜君 想ふ〜」は倉木さんの音楽人生においてどのような影響を与えましたか。
「この曲は本当に幅広い年代の方々に聴いていただけて、カバーもされたり、『から紅の麻衣ちゃんだ!』と言われたほどです(笑)。私の代名詞のような一曲として親しまれているのは、とても嬉しいことですし、デビュー曲同様に大切な1曲となりました」
そんな倉木は、2012年に、マカオで開催されたアジア最大の音楽祭『2012 Channel “Migu” Chinese Music Award』で、アジアで最も影響力のある日本人歌手として「The Most Popular Asian Influential Japanese Singer」を受賞。台湾や中国などアジアを中心にツアーをおこない、更にはロシアなどで開催されたコンサートにも出演するなど、海外での活躍も目覚ましい。
――先ほど日本の歌手として世界へ発信したい、という話もありました。日本の音楽は世界にどのように受け入れられていると思いますか。
「日本文化に興味を持ってくださっている海外の方はたくさんいらっしゃるので、その中で、アニメや日本の音楽も一緒に楽しんでくださっているのだと思いますし、これからももっともっと言葉や、文化を越えて日本の音楽によって世界中の人たちとひとつになっていけたら素晴らしいと思います!
デビュー20周年YEAR
――ここからは新曲の話も聞きたいと思います。「WE ARE HAPPY WOMEN」(3月2日)「Do it!」(3月9日)「Light Up My Life」(3月16日)と3週連続で配信リリースされました。この曲への想いをお聞かせください。
「『WE ARE HAPPY WOMEN』はHAPPY WOMAN PROJECTという活動の一環として、様々な世代の様々な場所でがんばっていらっしゃる女性たちと一緒に作った一曲です。ワークショップを重ねながら、参加して下さった皆さんから頂いた言葉をまとめさせて頂き、歌詞を紡いで制作し、女性がいつまでもイキイキ、キラキラと活躍できるように応援歌になったらいいなという熱い思いで出来上がりました。これからも色々な場所で歌うのを楽しみにしています」
「『Do it!』は名古屋ウィメンズマラソン2018 公式応援ソングのために書き下ろした一曲です。実際にマラソンをして、ランナーの気持ちに近づけて制作しました。とても力強い歌詞の世界観で、疾走感のある曲になっていると思います。この曲が、多くの方の一歩前に踏み出す力に変わるような、そんな曲になったら嬉しいなと思って作りました」
「そして、「Light Up My Life」という曲には、たとえどんな環境であっても、一筋の希望という光を見つけて、諦めずに灯していけたら…といった思いを込めさせて頂きました。人は皆、誰かに支えられて、人生を共に生きていこうとする思いがあるからこそ前に進んでいける希望の一つとなるのでは?と感じ、限られた時間だからこそ、この時その時を真剣に生きていけたら…」といった思いも歌詞にさせて頂きました」
――8月8日には新曲「今宵は夢を見させて」もリリースされました。※取材時は発売前。
「アニメ『つくもがみ貸します』(NHK総合)の主題歌を担当させて頂いて、テーマにもあるように、昔からある”物を大切に”と言う思いと、”恋”を歌った一曲になります。エキゾチックで幻想的な雰囲気に仕上がったミュージックビデオもぜひご覧頂けたら嬉しいです!」
――さて、今後の活動はどのようなものになっていきますか? まずは音楽面で。
「今年の12月8日から、お陰様でデビュー20周年YEARに入ることになりました! 今まで支えてくださった皆様への感謝の気持ちを込めさせて頂きながら、新曲もたくさん、まだまだ夢を実現できていませんので、ひとつ、ひとつ、形にできる夢のような年にしたいです!」
――京都観光おもてなし大使の活動はいかがですか?
「京都は知れば知るほどますます知りたくなる、魅力が尽きない街です。私はおもてなし観光大使として、その魅力を音楽を通して発信し続けるとともに、皆さんと一緒に京都の奥深さや、たくさんのことをこれからも学んでいきたいと思います」
(おわり)
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