辞めたらそこで終わり、LIFriends SHUNKUN活動休止で見えたもの
INTERVIEW

辞めたらそこで終わり、LIFriends SHUNKUN活動休止で見えたもの


記者:小池直也

撮影:

掲載:18年08月09日

読了時間:約15分

別のバンドをやっている様だった

LIFriends(撮影=片山拓)

——SHUNKUNさん以外の皆さんはどういうお気持ちでしたか。

FUNKY 事故があってから1カ月後に活動を再開したんです。事故があった5月は全部のスケジュールが無くなりました。その間SHUNKUNとも会えなかったので、彼がどういう状況でどういう精神状態なのかという事がわからなかったんですよ。もしかしたら事故のショックで「もうバンドを辞める」という様な考えも生まれているのかもしれないし。そこがこちらも不安でしたし、本当に解散もよぎりました。

 事故の現場が宮崎だったので、SHUNKUNが東京に帰って来たのが2週間くらいしてからでしたね。こちらでは既に「LIFriendsは止まるバンドじゃないから、4人でも活動はしていた方がいい」という話にはなっていて。それをSHUNKUNに話したら「わかった」と納得していました。リハビリを頑張って復帰する、という意志もわかったからこそ「彼が帰ってくるなら、それまで4人で守っていこう」と。いつに復帰するかも正直わかりませんでしたけどね。

 でも、そこからが未知の世界でした。ボーカルもいない状態でライブをどうやって作り上げていくのか。まずは誰が歌うか、とか本当にそういう話し合いから始まりました。結果、僕とMAKOTOが普段からコーラスなどで少し歌っていたので、交互にボーカルを取る事になりました。演出で誰が動くのかとかも話し合いましたね。LIFriendsというものを一度ゼロにした状態から新しく考えていく作業。楽しかったのもありましたけど、悩んだ部分はありました。ただ、それがSHUNKUNの復帰以降も活かされている部分があるので、今となってはよかったです。

——MAKOTOさんは、ボーカルを取ると決まってからはいかがでした?

MAKOTO SHUNKUNのパートを覚えるのが大変でした。それから、やっぱりボーカルってすごいなと思いました。4人の状況でどういう風にLIFriendsを伝えていけるかと考えたり、ひたむきで真っすぐに届けるのが一番お客さんが頷いてくれるのかなと思ったり。その方がお客さんもSHUNKUNを待ってくれるかなとか…そういう気持ちで、ただ1回1回のライブを全力でやっていきましたね。

——HAYATOさんは?

HAYATO 僕は「自分も何かしなきゃ」という気持ちがありました。そこで無意識にとっていた行動は「頼まれもしないのにサビだけは歌う」という事だったんです。歌下手なんですけど、気持ちが先に出て「SHUNKUNの穴を何とかして埋めなきゃ」と。小さいライブハウスとかだと、センター(ボーカル)がいないので自分が真ん中じゃないですか。だからすごく見られるんですけど、その感覚も初めてでした。

 つまり今まではボーカルという壁があってのドラムプレイだったんです。最初は恥ずかしかったんですけど、段々と「どう見せたら楽しんでもらえるか」と考える様になりました。そういうメンタルや見せ方だったりは成長できたなと思います。

——KAMIさんはどうですか?

KAMI それこそ僕もセンターに立って振付をやりました。人前がもともと苦手なんですけど、そこはやらなきゃいけないなと。そういう意味でもSHUNKUNが帰って来てくれてよかったです。最初は不安でしたけど、ただこなしているだけだと意味がない。だからSHUNKUNが戻ってくるまでにどれだけ4人の期間で加速できるかという事を考えていました。そうしたら4人でのライブを観てファンになってくださった方もいたりして。

FUNKY 別のバンドをやっている感じもありました。新しいバンドを組んだ様な。

——今の話を聞いて、改めてSHUNKUNさんはいかがですか。

SHUNKUN 話は聞いていたので。まあ「ありがとう」という言葉に尽きますね。あとは逆に緊張もありますよ。さっきKAMIが言ってましたけど、4人の時のLIFriendsを観て来てくれる方だっているわけですから。「5人だとこんなもんか」って思われたら嫌ですし。ただ復帰してからは、プレッシャーを感じつつもライブの手応えは割とすぐに取り戻せた気がします。やっぱり自分に染みついているんだなと感じました。

——ミュージックビデオものびのびした雰囲気が伝わってきました。

SHUNKUN 普段はスタジオで、カット割りもある中であれやってこれやって、という撮影が多いんです。でも今回はただただ楽しみながら録れました。

FUNKY 僕らがメジャーデビューした時の初代ディレクターが監督とカメラマンをやってくれたんです。これは僕ら側も安心で「お互いに楽しんで、面白い映像が撮れたらそれを使おう」というスタンスでした。旅行に行って遊んだ感覚で作ったMVになりましたね。とてもいい映像になったと思います。普段言いづらい「こうしたらどうですか?」という提案も素直にできましたから。

SHUNKUN 僕らの結成も学校の文化祭だったので、皆で作り上げる感覚はとても懐かしかったですね。最後の海のバンドシーンも初日に撮ったら曇りだったんです。そうしたら2日目に超晴れて「録りましょうよ」と。

FUNKY でも監督は「撮らない。暑くて日に焼けるから」とNGでした。でも僕らは「撮らしてよ。海の前で撮るのが夢だったんですよ」とお願いしたんです。結局「じゃあ思い出で」という事で撮影したんですけど、出来上がったMVにはガンガンその映像が使われていましたから(笑)。

SHUNKUN 後から聞いたら「あのシーンが1番気合いが入ってるんだよね」と言ってたよね(笑)。

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