よりライブアーティストに、CHEMISTRY 歌を歌うという使命感
INTERVIEW

よりライブアーティストに、CHEMISTRY 歌を歌うという使命感


記者:村上順一

撮影:

掲載:18年07月07日

読了時間:約13分

現在と未来が表現されたシングルに

CHEMISTRY(撮影=冨田味我)

――「13ヶ月」のようなバラードを歌うにあたっては、リズミカルな曲に比べて歌う際に気を遣いますか?

堂珍嘉邦 やっぱりスローなのは気を遣いますかね…間延びするともたなくなってくる部分もあるので。実はこの曲、もっとテンポがゆっくりだったので、ちょっと速くしたんですよ。メロディや譜割もリクエストして変えてもらって、それでようやく形になってきて。そういうところから始まりました。

――音の切れ際、余韻の部分は難しいと思うのですが、カラオケでお2人のように歌いたいという欲求がリスナーの皆さんもあると思うのですが。カラオケで歌う際のアドバイスなど頂けたら嬉しいです。

川畑 要 う〜ん、歌に正解はないと思っていてあまりねちっこくなければいいのかなと(笑)。好き勝手歌って気持ち良く入っちゃってる人の方が僕は好きです。そういう人が友達にいるんですけど、見ていて気持ちがいいんですよ。

堂珍嘉邦 気にして歌っているのは聴いている人も気にしちゃうから、入り込んで歌ってくれる方が気持ち良いと僕も思います。芝居も気にして計算してやったから伝わるかということもなかなかないと思うし。「上手く歌わなきゃ」ってフィルターを1回かけちゃってるからそれ以上に上手くならないと思います。一回バーンってダイナミックにやってみて広げてから固めないと。

――今作の歌を歌うにあたってアドバイスはありますか?

堂珍嘉邦 「13ヶ月」はどんな理由があるにせよ別れた後の話でもあるし、そうじゃない話として受け止めてもらっても全然いいんだけど、これって自分が意図してないときにどこかで想ってくれている人がいたら凄く素敵じゃない? という話なので、カラオケだったら大切にしたい人とか思い浮かべて歌うでもいいし、「Heaven Only Knows」は後悔している歌だから、失恋してから速攻で歌えばいいんじゃないですか(笑)。感情的な感じで歌ってもらえたらいいかな。

――何かを思い浮かべながら歌うといい感じになるということですね。「Heaven Only Knows」の後半の掛け合いも決められたら気持ち良いですよね。

川畑 要 あれはアドリブなので、皆さんも好きな感じで気持ちよく歌ってくれたらと思います。僕らもそうですし。

――アドバイスありがとうございます。さて、前作「Windy」でも出ましたけど、今作もアナログ盤がリリースされます。12インチ・シングルには「Heaven Only Knows(T-Groove Remix)」の6分を超えるロング・バージョン、さらにmonologさんのアイデアで制作されたアコースティック・バージョン「T-Groove & monolog Mellow Mix」が追加収録されるみたいで。

川畑 要 そうですね。「Windy」は7インチだったんですけど、今回は12インチで。

――お2人はアナログで音楽を聴いたりも?

川畑 要 レコードプレーヤーまだ持ってないんですよ。興味はあるので今度買おうかな。

堂珍嘉邦 僕も持ってないんですけど、レコードを掛けてくれるバーとか行くので、そこで聴いたりはします。

――そうなんですね。リミックスを担当されたT-Grooveさんとはどのような方なのでしょうか。

堂珍嘉邦 T-GrooveさんはCHEMISTRYの初期アルバムを聴いてくださっていた世代の方で、そういう方と一緒にできるというのも凄く味わい深いです。彼はブラックミュージック系のトラックメイカー/リミキサーとして人気が高く、日本より海外の方での活動が忙しいみたいで。あと「Heaven Only Knows(T-Groove Remix)」に収録されているギターも凄く良くて、ギタリストは原ゆうま君というまだ20歳そこそこのミュージシャンなんですけど、凄く大人っぽいギターを弾く方で。アナログ盤の方はギターソロも長尺なんですけど、それを聴いていても気持ちが良いのでオススメポイントです。

川畑 要 オリジナルとまた違う良さがあります。

――「Heaven Only Knows / 13ヶ月」はCHEMISTRYにとってどういった位置付けの作品になったと思いますか。

堂珍嘉邦 やっぱり再始動後第2弾というのが大きいですね。今作はそこに集約されていると僕は思います。そこには「Heaven Only Knows」という感情的な歌と、「13ヶ月」のような嵐が去った後の「今だったらこう思えるよ」という思いが入っていることもあって、現在と未来が表現されたシングルになりました。

――自身とも重なる部分はありますか。

川畑 要 その一つの内容が全部、という訳ではなかったり、歌っていてこの言葉がやたら刺さるなというときだったり、この言葉がなんかくるなというのがけっこうあったりするので、またこの曲で色を変えていくだろうし。今回は両A面なので、CDジャケットも僕らにとっては今の僕達の色を出せたらいいのかなと。ジャケットも含めて楽しんでいただけたら嬉しいです。

(おわり)

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