危険なゾーンにも食い込んでいく
――アルバムの先行シングルとしてリリースされた「アカシア」は、どのように制作を進めていったのでしょうか?
EXILE SHOKICHI 前シングルの「Route 66」は、ロックンロール、ポップス、HIP HOPなど、いろんなジャンルをミックスアップしてEXILE THE SECONDオリジナルの楽曲を作ろうと思って制作していきました。そういうオリジナリティを表現することは、凄く意味のあることだなと感じたんです。
そこから、次はちょっとレゲエのテイストを取り入れてみたいと考えました。自分たちのライブで表現しているセクシーなパートはEXILE THE SECONDのひとつの強みにもなっているので、そこにもアプローチできる楽曲にしたかったんです。それにレゲエというアプローチは、今までEXILE TRIBEの中でも挑戦していなかった部分でもあったんですね。
もちろん今回もレゲエとJ-POP、そしてR&Bのメロディラインを取り入れているので、ジャンルを限定しないEXILE THE SECONDオリジナルの楽曲ができたと思っています。MVやジャケットなどのアートワークでも、今のEXILE THE SECONDにハマる表現ができたんじゃないかなと思います。
――アルバムの先行シングルで、危険な恋と葛藤を描いた大人のラブ・ストーリーを表現できるのも、EXILE THE SECONDらしさですよね?
EXILE SHOKICHI そうですね、今まで派手な曲は結構やってきましたし、キャッチーな曲もやってきたのでそういった表現にも臨めたんだと思います。タイトルの「アカシア」って、“秘密の恋”という花言葉を持っているんです。秘密の恋…、EXILE THE SECONDはそんな危険なゾーンにも食い込んでいこうかなと(笑)。
EXILE NESMITH おぉ~、チャレンジするね!
EXILE SHOKICHI はい、チャレンジです!
――EXILE NESMITHさんは、今作「アカシア」をどのような楽曲だと感じていますか?
EXILE NESMITH 今の自分たちだから表現できる歌詞の世界観やパフォーマンスを提示できた楽曲だと思っています。MVもかなり攻めた内容になっていて、メンバーそれぞれが女性と絡むシーンがあったり。そういった表現ができることも、EXILE THE SECONDの武器であり、この2年間の活動の中で発見できた魅力だと思っています。
EXILE SHOKICHI 凄く意味深な言葉がたくさん散りばめられているので、しっかりとリリックも読んで欲しいですね。そして「アカシア」と「花鳥風月」という曲同士のつながりも楽しんでいただきたいです。
――パフォーマーの視点では、今作「アカシア」をどのような楽曲だと感じましたか?
EXILE AKIRA 今の僕たちだからこそ表現できる音楽性やパフォーマンス、等身大の色気が表現できた楽曲だと思います。「アカシア」にはレゲエのテイストが入っているんですけど、曲調は違いますがEXILEの「Ti Amo」を彷彿させるような、ちょっと切ないメロディも印象的でした。きっと1年前では、この楽曲は作れなかったんじゃないかなと思います。今までの経験などいろんなものが点でつながって線となって、この「アカシア」に辿り着いたと思っています。
EXILE TETSUYA パフォーマンスはレゲエのコレオグラファーの周平さんとSAYAKAさんとセッションしながら作ったので、今まで経験したことのない音の取り方や身体の使い方にも挑戦しています。先行シングルとして発売した「アカシア」のカップリング曲で「WON’T BE LONG」のレゲエ・カバーをさせてもらったんですが、そこでも周平さんとSAYAKAさんに振りつけをお願いしたんです。めちゃくちゃいいヴァイブスでしたし、レゲエの世界でダンスと向き合っている方たちなので、凄く勉強になりました。
――レコーディングの際に意識したことや新たな挑戦になったことがあれば、教えてください。
EXILE NESMITH 男性と女性の関係性が見えるような歌い方というのは意識しました。
EXILE SHOKICHI あとは、オリジナリティを失わないこと。自分の声を客観的にプロデュースしながら、淡々と歌わないように気をつけました。息使いや声の終わりとか、そういった細かい部分にも情熱が伝わるようにエモーショナルな表現を心がけました。
――MVの見どころを教えてください。
橘ケンチ 今回のMVは、ひとりの女性をメンバー6人で取り合うという、ちょっと危険な恋を彷彿とさせている内容です。ダンス・シーンよりもイメージ・シーンが多くて、女性との関係性をメンバーそれぞれのキャラを出しながら撮っていきました。今までのEXILE THE SECONDはパーティ・チューンやHIP HOPテイストの印象が強かったと思うんですけど、僕たちがライブで培ってきた等身大のセクシーさを、今回やっと作品として表現できた感じですね。
黒木啓司 EXILE THE SECONDのライブを、ファンの方が自然発生的に18禁ライブと呼んで盛り上がってくれているんですが、やっぱりキスをするかしないかの瀬戸際だったり、触るか触らないかのギリギリのところが一番ドキドキするじゃないですか。今回のMVでは、そんなギリギリのラインを攻めた映像が詰まっています。
EXILE AKIRA EXILE TRIBEの中でも女性のパフォーマーやモデルとの表現が多くなってきている今、ただのカッコつけや見せつけ、お飾りとして女性を起用するのではなく、作品に不可欠な人物として描きたかったんです。決してチープなセクシーさではなく、表現したかったのは様々な恋愛のカタチ。6人それぞれが、ひとりの女性に対してまったく異なるアプローチをしています。
僕は愛おしい男女のアプローチ表現とは真逆で、女性を突き離すような表現をしています。同じ人間同士、愛し合った者同士だからこそ芽生える嫉妬。許せない、許されないけれど、愛してしまう。そんな揺れる心情を自分のパートでは表現しています。6人のバランスを見た上での自分なりの愛情表現を「アカシア」の世界観から膨らませました。
――楽曲が仕上がった今、リスナーにどんな風に届いて欲しいですか?
橘ケンチ EXILE THE SECONDの2年間の活動を通して、自分たちが見つけた新たな武器を的確に表現できた楽曲だと思います。ファンのみなさんには、今までとは違ったインパクトを届けることができたら嬉しいです。昼、夜、夜中、時間帯によって聴き方がまた違ってくる楽曲だと思うので、そんなところも楽しんでいただきたいです。
EXILE SHOKICHI 愛って、いろんな形があると思うんです。花や雲にも、いろんな形があるように、存在したらいけない愛なんてないというか。もちろん人としてのルールはありますけど、基本的に愛は自由であって誰も止める権利はないと思う。人様の人生に忙しくするんじゃなくて、自分の愛を追求していけたら幸せだよねというメッセージも感じ取っていただきたいです。
――12曲目に収録されたアルバム初収録曲「On My Way」ですが、この曲ではEXILE TETSUYAさんがカホンで参加しているそうですね?
EXILE TETSUYA 今年の始めにSHOKICHIから「よかったらこの曲でカホンを叩けます?」と打診があったんです。今まで僕が楽器に触れることはなかったんですけど、タップをやっているせいかSHOKICHIの中では打楽器のイメージがあったんでしょうね(笑)。自分としてもDANCE EARTH PARTYを通じてカホンは親しみのある打楽器だったので、せっかくなのでチャレンジしてみることにしました。
まず、楽器屋さんでカホンを買ってきて毎日練習しました。僕も初めての挑戦だったので、「On My Way」はアルバムの中でも特に思い入れがあります。歌詞については、それぞれの人生と照らし合わせた表現や、今後のEXILEにつながる想いなど、今の僕たちの想いがたくさん詰まっています。今作がリリースされる3月末に、卒業など人生の分岐点を迎える方も多いと思うので、そういった何かが変化する瞬間に聴きたくなる曲の1曲として、この「On My Way」を添えていただけたら嬉しいです。











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