森山直太朗「ドラマのおかげで曲できた」中井貴一らの前で生歌唱
『記憶』トークイベント&上映会に登場した森山直太朗と中井貴一ら出演者
シンガーソングライターの森山直太朗が9日、神奈川・横浜迎賓館でおこなわれた、フジテレビONE/TWO/NEXT×J:COM共同制作の連続ドラマ『記憶』(21日夜10時~放送開始)のトークイベント&上映会に登場。主題歌「人間の森」を初披露した。会見には出演者の俳優・中井貴一、泉澤祐希、優香、松下由樹、今田美桜が出席。会場の観客とともに森山の歌声に聴き入っていた。楽曲について、森山は「このドラマによって、この曲を作らせてもらえた」とコメント。中井は「ドラマの内容にピッタリで、みんな感謝しています」と森山に感謝の気持ちを述べた。
『記憶』は中井演じる主人公の敏腕弁護士、本条英久が若年性アルツハイマーを宣告されるものの、最後まで尊厳を守り抜こうと闘う彼の姿と、家族の愛を描く人間ドラマ。本作のオリジナルは韓国で“復習3部作”と言われる『魔王』『復活』『サメ』を生み出したパク・チャンホン監督と脚本家のキム・ジウ氏が韓国tvN10周年記念特別ドラマとして再タッグを組んだ感動作。
今作ではフジテレビ系ドラマ『HERO』などを手掛けた平野眞氏が演出を務め、総監督をパク・チャンホン氏が務める。そして、森山直太朗が主題歌「人間の森」をドラマの為に書き下ろした。森山がドラマ主題歌を書き下ろすのは、2005年のNHK朝の連続テレビ小説『風のハルカ』の「風花」以来、約13年ぶりとなる。
この日は、J:COM加入者限定の出演者によるトークイベントとドラマの第1話の上映会がおこなわれ、森山が会場に登場し主題歌「人間の森」を初披露。中井ら出演者と観客を前に、ピアノの伴奏とともに壮大なテーマを優しく、時に力強く歌い上げた。
森山は「凄く緊張しました。本当に、結婚式で歌っているような…そのくらい緊張しました」と緊張の抜けない面持ちで語る。
「人間の森」について、森山は「プロデューサーさんにお話しを頂いて、物語の内容やスタッフさんの意気込み、それから中井さんのドラマに対する意気込みを聞いて熱い想いを受けて引き締まる思いで作りました」と制作に至った経緯を明かす。
そして「しっかり真正面からドラマを捉えて、ずっとこれまで自分の中にあたためていた、『人間の森』というテーマだったので、逆にこのドラマによって、この曲を作らせてもらえて感謝しています」と同曲に自身が形に出来なかった、長年のテーマを落とし込んだという。
森山と初対面の中井は「今日初めてお会いするんですが、ドラマの撮影に入る時に森山さんが主題歌を歌ってくださると聞いて『良かったね』と言っていたんです。完パケができたのが最近で、なるべく森山さんの歌は聴かないようにしていたんですが、役がハマってきて、聴いたらドラマの内容にピッタリだったので、みんな感謝しています」と森山に頭を下げた。
中井の言葉を受け、森山は「僕たちがどこから来て、どこへ行くのか、分からないまま僕ら一生懸命生きているんですが、ドラマの中井さん演じる本庄さんを観て、そして僕がこの歌を歌うことを通じて初めてそういう人生について考えることができました」と改めてドラマと自身の主題歌を通して感じた想いを語った。
また、イベントでは韓国版の主演を務めた韓国俳優のイ・ソンミンがビデオメッセージで登場。「ほんの少しですが、私も登場しています。探してみて下さい。日本での撮影は楽しく、とても皆さん優しかったです。このドラマを愛し、応援してください」とコメントを寄せた。
撮影シーンでイ・ソンミンと話したという、中井は「イ・ソンミンさんと僕だけが、この役の大変さを分かっているので、同じところで彼も悩んでいてそこは一緒なんだなあ、と思いました」とアルツハイマーが進行していく難しい役どころを演じたことを振り返った。【取材・撮影=松尾模糊】