ナナヲアカリが3月5日に、東京・渋谷WWWで東名阪ツアー『ナナヲアカリはじめてのとうめいはん(ナナヲアカリハジメテノトウメイハン)~「●(いいね)」収穫ツアー~』のツアーファイナル東京公演をおこなった。ツアーは2月14日にリリースしたミニアルバム『いろいろいうけど「●」(いいね)がほしい』を引っさげて自身初となる東名阪を廻るというもの。新譜から全曲と代表曲「ダダダダ天使」など披露しオーディエンスを魅了した。この日はアンコールで8月にメジャーデビューすることを発表しファンを歓喜させた。【取材=村上順一】(●は白抜きハートマーク)

さらにヒートアップしていくのでヨロシク!

ナナヲアカリ

 彼女の出身である大阪、そして名古屋を廻り現在のホームとも言える東京に帰還。ライブへの期待感で高まるなか開演時刻になりSEが鳴り響くと、ナナヲアカリを支えるバックバンドのメンバーと野良いぬ(VJ)がステージに。そのあとにゆっくりと黒い衣装を身にまとったナナヲがステージに登場し、黒いリッケンバッカーを肩から下げ、新譜から「ドッペルアリー」でライブの幕は開けた。感情の赴くままにギターをかき鳴らし、野良いぬによる映像とリンクした独特の世界観を放つナナヲ。

 序盤は「んなわけないけど」「ハッピーになりたい」と過去作から、尖ったロックサウンドで我々の高揚感を煽りまくる。「言いたいことは沢山あるけど…」とMCもそこそこに「眠らない街、眠りたい僕」を投下。ギターを置き、ハンドマイクで歌い上げるナナヲアカリ。ギターを弾いている時とはまた違った感情を歌に注入していく。グルーヴィな跳ねたビートにソリッドなギターが絡みつく、生バンドの良さを凝縮したかのような好演。

 ナナヲとバンドの相乗効果によって会場全体が熱を帯びていくのが感じられるなか、「一生奇跡に縋ってろ」や「ハノ」を披露し前半戦を終了。ここでバンドが一旦ステージを後にし、ナナヲとVJ野良いぬがステージに残されるなか、スペシャルゲストのYunomiが登場。ライブ中盤戦は趣を変え「キラキラキライ」「マンネリライフ」「事象と空想」「おばけのウケねらい」とメドレー形式のノンストップMIXを披露した。体が自然と動き出してしまうビートを響かせるYunomi。

 続いて、バンドが再び参加し、ニューアルバムから「Heart.empty」をYunomiと共に披露。強力なコラボレーションにナナヲもギアを上げ加速していくようなテンションで歌い紡ぐ。そして、ミディアムナンバー「プラネタリー・メッセージ」では、情感豊かな歌声に、生バンドとYunomiによる超低音が会場を揺らすほどの圧力で降り注ぐセクションもあり、ライブならではの臨場感に酔いしれる。

 「最高にカッコ良かったなあ」とコラボのサウンドに満足気な笑みを浮かべるナナヲ。その勢いをさらにブーストさせるかのように「さらにヒートアップしていくのでヨロシク!」と投げかけ、異色な空気感を放った「ギヴミー「●」(いいね)!!ドル活☆DAYS」に突入。キュートなキャラがスクリーンに映し出され、エキサイティングな空間。オーディエンスもピンクのペンライトを振りかざし、ビビットな空間を作り上げていった。

8月にメジャーデビュー決定!

ナナヲアカリ

 「毎日ライブがしたい!」とこの東名阪ツアーが実りのあるものだったことを伝え、「私は天使なのでこの歌を歌わないとイケないでしょう」とキラーチューン「ダダダダ天使」。胸の前にバツ印を作る“ダメポーズ”が印象的なナンバーは、お祭り騒ぎのような盛り上がりを見せ、「インスタントヘヴン feat.Eve」で<いいね♪>のコール、そして、カメラのファインダーをイメージした“「」”のような手のポーズと、“ナナヲアカリ流”の遊び心が存分に詰まったナンバー。途中、野良いぬがステージ上からパフォーマンスするナナヲをタブレットで撮影するシーンも。ボルテージは最高潮まで高まるなか本編を終了。

 “天使コール”と“あかりんコール”が交互に沸き起こり、その声に応えまずはバンドメンバーが再びステージに。スクリーンには「重大発表」の文字が投影されると、8月にソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズよりメジャーデビューすることを発表。そのビッグニュースに大歓声が起こるなか、ナナヲがステージに登場。「こんな風になるとは思ってなかった」とこぼす。

 ここでメジャーデビューについて言及。「メジャーデビューはみんなともっと楽しいことができる機会が増えることだと思っています」と話し、デビューするにあたって、ナナヲアカリとは何なのか考えたという。その答えは「一人だけど一人じゃない、みんながナナヲアカリで世界公認の天使になるためのプロジェクトだと思った」と、応援してくれるみんながナナヲアカリだと宣言。その発言に再び歓喜するオーディエンスの姿。「強い子だから涙は見せない…」と自身に言い聞かせ、アンコールは「メルヘル小惑星」を届けた。オーディエンスの一丸となったシンガロングに感極まり、涙を浮かべ嬉しさのあまり、歌えなくなってしまうナナヲ。

 「本当にありがとう!」これ以上の言葉が見つからないとオーディエンスに感謝を告げ、「メジャーデビューなんかにビビっちゃいない!」と投げかけ、ラストは「ビビっちゃいない」を浴びせライブはこれまでにないほどエモーショナルに展開。清々しいほどの気持ちの良いパフォーマンスで魅了し、初めての東名阪ツアーの幕は閉じた。

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