2018年、早いもので9日が経ちました。いつものようにツイッターを見ていたら「CDを買う意味」というツイートに目が留まりました。その内容はすでに、多くのリプライがなされていて、「アーティストを応援したい」「フィジカルなものとして手元に残しておきたい」「歌詞カードを見ながらじっくり聴きたい」といった様々な意見が出ていました。

 日本は、諸外国に比べたらCDは売れていますが、一部を除いて良いとは言えない状況です。筆者はハイレゾも聴きますし、CDに固執しているわけではないのですが、音源はジャケットや歌詞カードなども含めた上での総合芸術作品だと捉えていますので、その存在意義は大いにあると思います。アーティストのインタビュー取材などで、ジャケットの意味や歌詞の表記の仕方などを聞くのが楽しみのひとつにもなっていますし、彼らもそれぞれこだわりをもっています。

 いまトレンドとなっているサブスクリプション。筆者はカタログのような感覚で使用しています。そこで聴いて気に入ったアルバムを、CDあるいはアナログレコードとして購入するという流れです。収納場所の問題もあり、昔のように何でもかんでも購入するわけではなく、「これはもっと良い音で聴きたい」と感じたものを購入しています。

 CDのパッケージ形態はプラケースや紙ジャケ、豪華なボックスに入ったものなど様々あります。ダウンロードではこう言ったバリエーションを出すのは難しいです。今でも思い出すのは筆者が中学生だった頃のこと。現在30周年イヤー中のB’zが『The 7th Blues』という2枚組のアルバムをリリースしました。5500円という当時の自分には高額な商品でしたが、今でも購入した時のことを鮮明に覚えています。ダウンロードではこういった思い出や記憶には残らないと思います。

 2017年のニュースにシングルCD585枚を不法投棄というものがありました。筆者が小中学生ぐらいの頃は「CDをどれだけ持っているか」というのが、ステータスだったような気もします。同じ作品を複数買うというのは昔からあったと思いますが、試聴用、保存用、貸与用の3枚ぐらいで、それが現在は桁が変わってきていて社会的にも無視できない問題です。音楽ファンとしてもこういった悲しい出来事が起こらないように、2018年は考えなければいけません。

 生産枚数はこれからも下がっていくと思いますが、アナログレコードが現存しているように、CDが完全に失くなるとは考えにくいですが、レガシーなものとして守っていかなければならないと思っています。そして、レコードショップに足を運び、直接手にとって購入することで、同じCDでもその味わいは大きく変わってくると思います。【村上順一】

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