【取材雑感】乃木坂46生田絵梨花(20)がアンプラグドライブで確かな歌の実力を示した。25日に東京・豊洲PITで開かれたMTV主催のアンプラグドイベント『MTV Unplugged:Erika Ikuta from Nogizaka46』。このステージに立った生田は初のソロライブで自身の歌の実力を遺憾なく発揮した。

 この日披露された楽曲は、彼女の所属する乃木坂46のナンバーを中心に、生田自身が歌いたいと希望した楽曲を含めたセットリスト。“アンプラグド”イベントだけに楽器はアコースティック楽器主体、ドラムの音もどちらかというとかなり控えめな感じになっていた。

 今年念願だったというミュージカル舞台出演を果たした生田。イベントの中で彼女が披露した歌は、その実力を改めて見せつけるような伸びやかな声。また、自身の音感もかなり良い印象だった。

 伴奏がアコースティックだけに、ハーモニーを構成するサウンドも全体的にはかなり薄めで、このサウンドで歌うのはよっぽど歌に自信がないと…と感じられる空気感。同イベントが「出演することは、一流アーティストの証し」といわれる意味がうなずけるところでもある。しかも急激な転調が含まれる楽曲もある。特にテンポが速い楽曲などであれば、素早くその変化を感じることも難しいだろう。

 例えば近年のアイドルグループのように複数人のコーラスであれば、皆の声に合わせて歌い上げることもできるが、一人でとなるとかなり厳しい状況である。しかし生田の歌は、ほぼそういった不安な要素は感じられなかった。幼少からピアノにも携わっているという経験なども大きく関与しているのだろう。

 一方、MCではやはり初のソロコンサートということで、「クリスマスだったということを忘れていた」と語るなど、自身の緊張を訴えていたが、その語り口には心配するほどの緊張感はなく、エンターテイナーとしても十分な素養を持っていることも感じられ、近年の乃木坂46の人気ぶりは、生田のような確かな素養を持つ面子によって支えられている、ということを改めて実感させられた。【取材・撮影=桂 伸也】

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