仮面女子の川村虹花が3日、東京・新宿FACEで開催された、女子総合格闘技団体・DEEP JEWELS」の『DEEP JEWELS 18』大会で、総合格闘技(MMA)デビューを果たし、激闘の末に見事に勝利を収めた。

 川村は第6試合目に出場。川村と同じく今回がデビュー戦となった対戦相手のREICAは、15歳からのボクシング経験を持つ難敵。この日はゴングとともに目の覚めるようなハイキックを披露し、間合いを取りながら相手を抑え込み、自らのペースに持ち込む。

 途中何度かREICAに逃げられる場面もあったが、それでも川村はひるまず猛攻を続け、しっかりとREICAを抑え込む。そしてフルラウンドを戦い抜き、判定により川村が勝利を手中に収めた。

試合の模様

 この勝利に対し「たくさんの人に支えられて勝ちにつながったと思うので、「DEEP JEWELS」の上の方々、コーチ、ファンの方々、川村虹花にかかわってくださった皆さんに感謝をしたい」と、心からの感謝の思いを告げる。

 戦況に関しては「相手は打撃には注意したいと思っていたのと、打撃に合わせてタックルやキックとかも理想通りに出せ、テイクダウンなんかもできたので、そういった部分は練習通りにできたと思いました」と練習の成果を遺憾なく発揮できた様子。

 また何度かブレイクされた場面に対しても「とにかく逃げられても追いかけて倒してやろうというつもり、次から次に倒してやろうと前向きに思っていました」と闘志は途切れなかった模様。

 対して参戦の記者会見で宣言していた「一本勝ち」が叶わなかったことに関しては、「やっぱり決められるところが、何回かあったと思うけど…2ラウンドの最後も肩固めの形まで入っていたんですけど、リングの際でポジション的にもベストが出せず悔しいところはありました。次は決めたいです」と振り返り、悔いを残しながらも「すごく反省点もあって、今からすぐ練習したいくらい。これを生かして次はもっといい試合をしたいです」とあくまで前向きな様子も見せる。

試合の模様

 一方、会場では予想外の川村の奮闘に驚いた様子の観衆も多く、そんな反応は川村は素直に喜びながらも、今回の参戦に関して「私はアイドルとして活動しているんですけど、『格闘技をなめている』と思われる方も少なくないかもしれない。でも、私は試合で証明したかったというか、本気でやっているんだということを、見せたいという思いがすごくありました」とコメント。

 改めて総合格闘技に、尊敬の念を抱いていることを明かしながら「本当にかかわってくださっている方々に感謝しながら、アイドルとしても格闘家としてもどっちも100%、本気で挑んでいきたいと思います」とさらにまい進を誓った。

 また、この日は仮面女子の桜のどか、桜雪、立花あんな、森カノンが応援に駆け付け、オープニングアクトを務めるとともに、川村のリング登場にも参加。川村の勝利には、涙目でその喜びを分かち合った。

仮面女子

 試合が始まるまで心配だったという桜のどかは「リングに立ったナナちゃんがすごくカッコよくて、あんなにすごいキックが出ると思わなくて、タックルのスピードとか、本当に強いんだなと。私たちの信じている川村虹花は、間違いなかったと思いました」と川村をたたえる。

 桜雪は「一つ一つの仕掛けていく攻撃が迷いがなく、ひるんでいないというか強い意志をすごく感じました。本当に踊るように戦っているなというか。本当に美しいなと思いました」とその戦う姿に感銘を受けた模様。立花は「勝ちたいという思いがすごく動きに現れていました。すごく素敵な時間を一緒に過ごせて、素晴らしい結果も残してくれたので、これからも虹花ちゃんの人生を、全力で応援していきたいです」と“戦友”の勝利の喜びを称賛する。

 森も川村の普段の努力する姿に感心していたことを明かしながら「虹花ちゃんは年下だけど、“やっぱり努力は裏切らない”ということをすごく教えてもらえたり、尊敬できるところがたくさんある」と尊敬の念をコメント、さらに「すごくスタイルもいいし、今日の試合もとてもカッコよくて、キックも『ストリートファイター』に出てくるみたい。女性なのに男性のような強さ、カッコよさを見せられたと思いました」と川村に大いに魅了された様子を見せていた。【取材・撮影=桂 伸也】

この記事の写真

コメントを書く(ユーザー登録不要)