横浜出身・在住の男女ユニットのコアラモード.が10月28日に、神奈川・横浜大さん橋ホールで『We Are Coalamode.!!2017~ソーレ♪ソレソレ秋祭り~』をおこなった。25日にリリースされた新曲「大旋風 」やメジャーデビュー曲「七色シンフォニー」などアンコール含め20曲を披露した。この会場でライブが出来ることが夢みたいだ、と話すあんにゅのその言葉からもわかるように、笑顔全開の元気ハツラツなステージで訪れた観客を魅了した。【取材=村上順一】

夢の大さん橋ホールでの秋祭り

(撮影=新倉映見)

 この日は台風22号の影響で雨。どこか横浜の風景も寂しさを感じさせていた。しかし、それとは裏腹に会場の大さん橋ホールは、正にタイトルの通り紅白幕など、秋祭りの楽しい雰囲気に包まれていた。そして、ステージには季節を感じさせる紅葉を彩り、ワンマンライブへの期待感は高まって行く。開演時刻になると、あんにゅによる“影アナウンス”によってライブの始まりを告げる。ステージには小幡康裕とサポートメンバーが定位置につき、ステージ右手にあんにゅが太鼓バチを手にスタンバイ。お囃子太鼓を叩き、「ヤー!」という威勢の良い掛け声でライブの幕は開けた。

 あんにゅはバチからアコースティックギターを肩にかけ、始まったのは2枚目のシングル「Dan Dan Dan」。躍動感溢れるメロディとビートで高揚感を煽っていく。弾みたくなるメロディはコアラモード.ならでは。メロウな「流れ星」では無数のライトがステージから伸び、それとリンクするかのように、あんにゅの歌声も伸びやかなファルセットを織り交ぜながら、楽曲を鮮やかに彩る。

 MCでは今日を迎えられたことに感謝を告げ、イントロであんにゅの口笛が響き渡った「気球にのって」をライブ初披露。動物が多く登場する可愛らしい歌詞に、耳をすましじっくりと聴き入る観客。「損得感情」に続いて、ライブでは披露されているが、音源としては未発表の「位置エネルギー」。この楽曲はマルチプレイヤーである小幡が、鍵盤からエレキギターにチェンジし、アグレッシブに奏でるレア曲。

 MCではワンマンライブでは恒例!?の、どの都道府県から来場したのか、あんにゅが尋ねる「どこから来たの?」のコーナーへ。仙台や福岡と様々なところから来てくれた観客に、嬉しそうなあんにゅ。そのあとも2人による笑みがこぼれてしまうMCのやり取りは今回も健在。

 MCで和んだ後に届けられたナンバーは、小学生時代の思い出を歌詞に綴ったという「隣の席の○○くん」と、昔からの夢だったNHK『みんなのうた』に起用された「ママのママのママのママ」で、ほっこりとした温もりのある優しい空気で包み込む。

 ここからはシーンを変え、しっとりとしたバラードセクションへ。「君がいる空」に続いて、サポートメンバーNanaN.(Perc)による、秋を感じさせるパーカッションの音色から始まったのは、「メモリーズ」。丁寧に情感を込めた歌声は、ホールの響きも相まって心地よく耳に届けられる。時に優しく、時に強く語りかけるような、あんにゅのダイナミクス豊かな歌声で、観客を扇情させていく。楽器隊メンバーによる美しい“ウーアーコーラス”も、あんにゅの歌を後押し。

 2回目のMCでは、横浜で小幡のオススメの場所を聞くあんにゅ。小幡はこの大さん橋ホールの近くにあるカフェがお気に入りで、よくそこで歌詞を書いたりすると話す。「さくらぼっち」のカップリング曲「ありがとう、そしてさよなら」はこのカフェで書いたという裏話も。小幡からあんにゅが逆に尋ねられると、少々悩んだが、たくさんありすぎて絞れず、代わりにメジャーデビュー前は、中華街近くのライブハウスでドリンクを作りながら、象の鼻パークに訪れていたことを語った。大さん橋ホールでライブをしているのは夢を見ているようだと笑顔をみせた。
 
 過去を垣間見れたMCに続き、「会えない時間が絆を強くする」と語り披露されたのは、3枚目のシングル「さくらぼっち」。言葉とリズムが絶妙にマッチし、キャッチーなメロディに、切なさと希望が入り混じったコアラモード. の真骨頂とも言えるナンバー。 そして、頑張る人の背中を押してくれる“コアラモード.流応援歌”の「Hurray! (フレー!)」と、軽快なナンバーでエールを送る。

新曲「大旋風」を披露

(撮影=新倉映見)

 ライブも後半戦に差し掛かり披露されたのは、25日にリリースされたばかりの新曲「大旋風」。自分たちで風を起こしたい、殻を破りたいという想いを込めた新曲は、今までのコアラモード.のイメージを覆すアッパーチューン。疾走感溢れるビートとサウンドに<扇げ 扇げ♪>と強いメッセージはホールを席巻していく。

 そして「Dive! 」、「ホップステップジャンプ」では春のツアーでも取り入れた“ポンポン”を手に取ったあんにゅが、元気よく踊りながらの歌唱で会場を盛り上げ、メジャーデビュー曲の「七色シンフォニー」で、ボルテージは最高潮。あんにゅは「もっと皆さんを元気にしたいので、精一杯演奏します!」と投げかけ、インディーズ時代から歌い続けている4枚目のシングル「雨のち晴れのちスマイリー」で、情景を映し出すような演奏と歌で、多幸感を感じるなか本編を終了した。

 アンコールでは、“こあら観光”と書かれたバスのアニメーションがスクリーンに映し出され、バスガイドに扮したあんにゅの写真とともに横浜を案内。和やかな雰囲気のなか、サプライズでバスガイドあんにゅが客席後方から登場。観客とハイタッチや言葉を交わしながらステージへ。届けられたのは「大旋風」に収録されているtvk『ハマナビ』のEDテーマ「ごらんください」。横浜の街を紹介していく歌詞は地元の2人ならでは。

 ラストはメンバーがハッピに着替えお祭りパワー全開の「We Are Coalamode.4!! ~ゆ~かり音頭 ver.~」を披露。今度はイントロで小幡が太鼓を響かせ、あんにゅはヘッドセットマイクで自由に動き回りながら、<わっしょい わっしょい>と大きなうちわで仰いだり、バズーカ型の巨大なクラッカーを発射したりとテンションが高まるパフォーマンス。ラストは会場全体で三本締めをおこない、『We Are Coalamode.!!2017~ソーレ♪ソレソレ秋祭り~』は大団円を迎えた。

セットリスト

01.秋祭りOPテーマ
02.Dan Dan Dan
03.流れ星
04.気球にのって
05.損得感情
06.リアル
07.位置エネルギー
08.隣の席の○○くん
09.ママのママのママのママ
10.君がいる空
11.メモリーズ
12.さくらぼっち
13.Hurray! (フレー!)
14.大旋風
15.Dive!
16.ホップステップジャンプ
17.七色シンフォニー
18.雨のち晴れのちスマイリー

ENCORE

EN1.ごらんください
EN2.We Are Coalamode.4!! ~ゆ~かり音頭 ver.~

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