シンガーソングライターの川嶋あいが14日に、約2年ぶりとなる24枚目のシングル「シンクロ」をリリースした。2003年に2人組ユニットのI WiSHのaiとして「明日への扉」でデビュー。同曲はフジテレビ系恋愛バラエティー番組『あいのり』の主題歌にもなり話題となった。2006年から本格的にソロ活動をスタートし、来年にはデビュー15周年を迎える。これまでに数多くの恋愛ソングを手掛け、毎回アイデアが浮かぶか不安になると言うが「出てくるものは、必ずある」と川島は話す。また、川嶋は15年に及ぶ活動について「気持ちを進化や変化させながら、相手を思い続けられることはとても幸せなこと」と、新曲に込めたメッセージと絡めて話した。音楽活動15年を振り返りながら、楽曲制作や川嶋の考える人間関係などについて話を聞いた。
気持ちがシンクロ出来たら、また良い関係が築ける
――約2年ぶりのリリースとなるシングル「シンクロ」は、どのようにして製作されたのですか?
メロディ自体は、5年前に1コーラス分作っていて、それをフル尺に仕上げたのが最近です。
作っている時に、自分の中でこれはアルバム用だなとか、シングル用だなとか一応分けてはいて。それをスタッフと話をしながら、どれをリリースするか決めていきます。今回は、今までとは目線の違った、自分にとっての新しいラブソングが出来たかなと思います。
――これまでも数多くラブソングを書かれていますが、やはり新しい物語を生み出すのは大変ですよね。
曲作りの時には、果たして以前のようにメロディや歌詞が浮かぶか、毎回不安はあります。でも曲と向かい合って、時間がかかったとしても、出てくるものは必ずあって…。それを確実に拾い集めていく作業を、完成までずっと続けて行くしかないと言うか。毎回、そうやって作っています。
――曲は、コードから考えるのですか?
メロディが先です。ふっと湧いて来る時もありますし、こういう曲を書いてみたいと思って作る時もあります。
「シンクロ」は5年前なので、どうやって作り始めたかよく覚えていなくて。覚えている曲は、こういう曲が参考になってとか、こういうイメージで“川嶋あい”として書いたらどうなるかとか、何かを意識して作った時なので、きっと「シンクロ」の時は、何かを意識することなく自然と出来たのだと思います。
――どういう人に聴いて欲しいなど、考えたりはしますか?
そういうことは、あまりなくて。制作の時は、何も意識せず思い切り遊びたいと思って作っています。その時自分がどういう曲を書けるかは未知数ですし、それはお絵描きと一緒で、自由に自分のやりたいことをそのまま表現したいというのがあります。
それを聴いていただく方それぞれの中で、自由にイメージして受け取っていただけたら嬉しいです。
――川嶋さんの中で、相手と気持ちがシンクロしたと感じる瞬間や、そういう経験は?
自分と近しい存在の相手と、お互い忙しくてなかなか連絡が取れなかった時があったんです。久しぶりに連絡が取れた時は、近況を話したり、話したかったことを話しますよね。そうやって、自分たちのことをどう考えているのか、久しぶりに話した時には、やっぱり気持ちがシンクロするということがあります。
毎日一緒にいて話していると、深い話が照れくさくなって、テレビの話題とか今の話題などで終わってしまいがちですが、久しぶりにじっくり向き合って、相手の顔を見て話した時にこぼれ出る言葉は、やはりお互いを想い合っているものなのかなと。それを確認することで、また明日も頑張ろうと思えますし。
――恋人同士とか夫婦に聴いて欲しい曲ですね。
そうですね。ずっと一緒に歩んで来たからこそ、お互いの気持ちをもう一度確認し合ったりとか、違った目線で相手のことを見つめてみたりとか。それによって気持ちがもっと増すかもしれないし、新たな発見があって、また相手のことを知れたという感覚になれるかもしれないし。
10年来、20年来の付き合いの人でも、こういう面もあったんだなと、まだまだ相手の知らないところが、意外とあったりするものです。そういう意味でも、相手のことを違う角度で見つめて、お互いの気持ちを確認し合って“シンクロ”出来たら、また良い関係が築けるのではないかという想いが、この曲にはあります。
――15年間、応援してくれているファンとも、今回のタイミングで、また気持ちがシンクロ出来たらいいですね。
そうですね。15年は短いようで長いようで、15年ずっと応援して下さっているファンの方もいらっしゃいます。支えて下さることへの喜びと幸せを改めて感じながら、感謝の気持ちとともにお返しが出来たら良いですね。