出会いが景色を作る、Lenny code fiction 言葉と音のギャップ感
INTERVIEW

出会いが景色を作る、Lenny code fiction 言葉と音のギャップ感


記者:榑林史章

撮影:

掲載:17年04月12日

読了時間:約10分

映画を年間200本鑑賞。『True Romance』に触発

――カップリングの「Alabama」と「Romance」は、作りがすごく面白いですね。

片桐 航 実は「Alabama」と「Romance」は、2曲で一つになっていて、歌詞などで共通したところがたくさんあります。と言うのは、この2曲ともクエンティン・タランティーノが脚本の『True Romance』という映画から触発されて作っていて。「Alabama」というタイトルは、その映画のヒロインの名前で、そのヒロイン目線の曲です。いっぽう「Romance」は、『True Romance』から取って、主人公の男の目線の曲です。だから、2曲を通して聴くと一本のストーリーになっているんです。

 僕は映画が大好きなので、映画をモチーフにしてサウンドイメージや構成を考えることが多くて。僕らの曲をきっかけにして、その元になった映画を見て、感想を送ってくれるファンの方もいます。去年は200本近く見ました!

――ちなみに『True Romance』は、どういう映画ですか?

片桐 航 若い男女が出会い、さまざまな事件に巻き込まれながら恋に墜ちてヤンチャするんです。でも、その疾走感と暴力的なものの中に、すごくピュアで強い愛が描かれていて。それをそのままイメージして、明日のことなんか考えない恋愛と言うか、突っ走る愛という感じで作っています。

――「Alabama」は、ラップっぽいパートもあって。

片桐 航 僕の場合は、コードを弾いてメロディを乗せるより、リズムとギターリフに合わせて、ボーカルを付けるというやり方が多くて。それは、もっとも影響を受けやすい10代の頃に好きで聴いていた、ミクスチャーロックからの影響だと思います。

――「Romance」は、かけ声のコーラスも多くてまさしくライブ曲という感じ。

kazu 「Romance」は、ロックンロールがベースにあるんですけど、最初にこういう感じでと指示があって、そこから自分で味付けしていく感じでしたね。

KANDAI 新たなライブのキーとなる曲になったと思います。

――3曲ともツアーでも披露していましたけど、ライブでやってどうでしたか?

片桐 航 「Rmance」とか「Alabama」は、ハンドマイクで歌うこともあるので、ギターを弾きながらスタンドマイクで歌うよりも、お客さんとの距離が近づくんです。だから、前のほうのお客さんの目をグッと見て歌っていました。「Romance」なんかは、目の合った方を全員堕としてやろうっていう感じで。全員ホレさせてやろうみたいな意識で歌っていましたね。

――あと曲のタイトルは、ひと言ものが多いですけど、これもこだわりですか?

片桐 航 歌詞にはいろいろな意味が詰まっているのに、それをバンッてひと言で表すのが、カッコイイと思っていて。曲を聴いて歌詞を読んで、「こういう曲だからこういう歌詞なんだ!」って、考えて気づいてもらうのが楽しいと思うので。

――それは、映画の楽しさとも共通していそうですね。

片桐 航 そうだと思います。映画ってタイトルがすごく重要で、実際に見て「そういうことか!」と思う作品も多いですし、僕自身も見終わって「なるほど〜」ってなるものが好きなので。

――ちなみに好きな映画は?

片桐 航 タイトルで言うと、岩井俊二監督の『リップヴァンウィンクルの花嫁』ですね。これこそ「どういうこと?」っていうタイトルで、見終わるとタイトルの意味が、グッと胸に刺さります。

ソラ そろそろ、その映画の楽曲があがって来るんじゃないかと、楽しみにしているんですけどね(笑)。

片桐 航 でも、いちばん気に入っている映画は曲にしないと決めているので!

KANDAI え! 何で?

片桐 航 本当に良い曲を作らなあかんという、プレッシャーがあるので(笑)。

(取材・撮影=榑林史章)

Lenny code fiction

 ◆Lenny code fiction メンバーは片桐 航(Vo&G)、ソラ(G)、kazu(B)、KANDAI(Dr)の4人。2012年に前身バンドで「閃光ライオット」決勝大会に進出。2014年にLenny code fictionと改名し、2016年から現在のメンバーで活動。アニメ『D.Gray-man HALLOW』オープニングテーマ「Key -bring it on, my Destiny-」でデビュー。

ライブ情報

Lenny code fiction New Single「Colors」レコ発イベント“これカラーズ”
2017年4月19日(水)
東京・shibuya eggman

VIVA LA ROCK 2017
2017年5月3日(水・祝)、4日(木・祝)、5日(金・祝)
埼玉・さいたまスーパーアリーナ
Lenny code fictionの出演日は5月3日(水・祝)GARDEN STAGE

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