“最強だ”と思える一枚を、SCANDAL シンプルストロングで邁進
INTERVIEW

“最強だ”と思える一枚を、SCANDAL シンプルストロングで邁進


記者:村上順一

撮影:

掲載:17年02月15日

読了時間:約20分

結成10周年記念ベストアルバム『SCANDAL』をリリースするSCANDAL

 4人組ガールズロックバンドのSCANDALが2月15日に、ファン投票による結成10周年記念ベストアルバム『SCANDAL』をリリースする。アルバムは、上位34曲に加え、新曲「FREEDOM FIGHTERS」「HELLO」の2曲を追加した全36曲を収録。2016年は結成10周年を記念して大阪・泉大津フェニックスでの『SCANDAL 10th ANNIVERSARY FESTIVAL「2006―2016」』や、ヨーローパツアー『SCANDAL TOUR 2016 “YELLOW” IN EUROPE』など多くのライブをおこなってきた。昨年の思い出を振り返ってもらいながら、ベストアルバム収録の新曲や、この春に開催する47都道府県ツアー『SCANDALの47都道府県ツアー』への意気込みなどを聞いた。

雨バンドなんです

HARUNA

HARUNA

――昨年8月21日に10周年記念ライブ『SCANDAL 10th ANNIVERSARY FESTIVAL「2006―2016」』を開催しました。初の野外ワンマンだったわけですが、改めて今どう感じていますか。

HARUNA 10周年の日にバンドとしての地元・大阪で、あんなに広い会場でワンマンライブが出来たという事がすごく嬉しかったです。

――やはり準備は大変でしたか?

HARUNA 集大成のセットリストを組んだので大変でしたけど、10年を振り返ってこれからまだまだ頑張っていこうと思える素敵な日でした。

MAMI 色んな人達の愛を感じられた一日でした。自分達は、8月21日の結成日をすごく大切にしているんですけど、それ以上にファンの皆さんが結成日を大事にしてくれているんです。だからこそあのステージが出来たと思っているので心から感謝しています。その日にライブをやると決めてからの2016年は、夏のあの日が終わるまでずっと魂を注ぎ込んできたんです。無事大成功で終わってすごく良かったです。

RINA 最高に気持ち良かったですね。皆がライブに足を運んでくれたその景色に感動しました。私達がありがとうの気持ちを込めて演奏を届けようと思っていたんですけど、逆にお客さんからプレゼントを貰った様な気持ちになりました。ステージに上がった瞬間、ものすごい感動の波が押し寄せて来ました。

 色んな地域のスタッフさんなどもプライベートで来てくれたりしたんです。集まって来たスタッフさんの人数にも驚いたし、この方々を「SCANDALに関わって良かったな」と思ってもらえる様な活動をずっとしようとすごく思いました。その日私は誕生日を迎えて、25歳のスタートがあの日って最高だなと思いました。

TOMOMI 結成した時は10年続くとは思っていなかったんです。1年先はもちろん、明日の事も分からない様な日を過ごしていて、結成からちょうど10年目が同じ日曜日という奇跡とか、色んな奇跡が重なってここまで来られたと思っているんです。集まってくれる人がいなかったらあそこで野外ライブが出来なかったので、全国から集まってもらえてすごく幸せだなと思いました。

――長時間の野外ライブをやるのは初めてですよね。あの日はめちゃくちゃ暑くて。

RINA 日差しの強さがすごかったです。もし2回目があるなら開演時間を遅らせようと思いました(笑)。

MAMI あれで学んだ事が多かったよね。リハの時にスコールみたいな大雨がきたりして。

――以前海外でもスコールにあってましたよね?

TOMOMI みんな雨女なんです。

HARUNA 雨バンドなんですよ。

――でも本番は大丈夫でしたね。

RINA 大事な時は晴れるんです!

MAMI 本番で、もし大雨になった時の対処法とか、自分達でも考えていなければいけないんだなと思いましたね。

新しい私達の曲を好きでいてくれた事が本当に嬉しかった

MAMIとRINA

MAMIとRINA

――9月にはヨーロッパツアーへ行かれましたね。

RINA ヨーロッパツアーは最高でした! 個人的にヨーロッパの映画やファッションが好きだし、オアシス(英ロックバンド)が好きなのですごく嬉しかったです。向こうでは私達はインディーズバンドでデビュー2年目なんです。でも日本だとデビューして8年、結成10年のキャリアがあって、その経験値を持ってヨーロッパでツアーが出来るという事が私達的にはすごく大きな事なんです。

 海外でツアーをするって自分達にとってかなり自由度の高いチャレンジの場所なんです。だからそういうライブをもって、「今のSCANDALはこういう感じだぞ!どうだ!」というライブをやりに行けた事が嬉しかったし、新しい私達の曲を好きでいてくれた事が本当に嬉しかったです。

――前回のワールドツアーの時に訪れた国にも今回は行かれた様ですが、その時のお客さんもいましたか?

RINA いました! 海外のお客さんは特にシビアなので、「良い音楽じゃない」「好きじゃない」となったらリピーターにはなってくれませんから。ちゃんと自分がライブで感じた事で反応してくれるから、本当に分かりやすいんです。その中で受け入れられた事も嬉しかったし、課題もたくさん見つかりました。

――ちなみに課題とは?

RINA 私はフランス語の学校に1年くらい通っているので、フランス語圏内では私がMCをしたんです。でも、もっと上手に話したいと思ったし、言葉をもっと学びたいなと強く思いました。

――メンバー4人で色んな国の言葉を話せる?

RINA HARUとMAMIは英会話の教室に通ってます。

MAMI 英語は世界的にも通じやすいので。でも、意外と通じない国も多いんです。

RINA スペインとかイタリアはそうだったかもね。

RINA

RINA

――海外から見た日本の文化はどの様に思われているのでしょうか?

RINA すごく器用で仕事が細かく丁寧な点はリスペクトされています。現地のスタッフとこっちのスタッフと両方の方々でツアーを回っているんですけど、「日本の技術を学びたい」と言って向こうのローディーが日本のスタッフに教えてもらったりしていました。ツアー後半になってくると「日本に行くから会社に入れてくれ!」って言ってたり(笑)。尊敬のまなざしで日本人スタッフの仕事を見ている感じでした。日本人の働き方はすごいと思われているみたいです。

MAMI それはヨーロッパだけじゃなくて、アジアでもアメリカでも評価されているので誇りに思います。

――今回のヨーロッパツアーではハプニングなどはありましたか?

RINA フランスではバスで寝泊まりしながらツアーを回っていたんですけど、マルセイユのライブハウスの前にずっと駐車したまま動かない車があったんです。そこはツアーの車しか停まってはいけない場所なんですけど、なかなか言う事を聞いてくれないし、そこからどいてくれなかったんです。バスが停まれなくて「開演時間に間に合う?」という時間になってしまって、警察を呼んでどいてもらうという事がありました。

――なかなか迷惑ですね(笑)。

TOMOMI ちょっとやんちゃな人だったのかな(笑)。

――後はスムーズでした?

TOMOMI 大きな事件は無かったんですけど、ツアーの仕方自体がバスで寝泊まりして回るという、女子バンドがなかなかしない様なスタイルだったので、それがけっこうタフな生活でチャレンジでしたね。

――大変ですよね。やっていくうちに慣れますか?

HARUNA 大丈夫でしたね。

TOMOMI バスの水道はタンクからの給水だから、使えば無くなるんですよ。長い間移動するので水が使えないみたいな状況がけっこうありましたね。次の国まで水を補充出来ないなど、そういった細かい事はたくさんありました。

リスナーも自分達も“最強だ”と思える一枚を

MAMI

MAMI

――今作は10周年の集大成ともいうべきベストアルバムです。収録楽曲を投票制にした意図は?

RINA リスナーも自分達も“最強だ”と思える一枚を作りたかったんです。好きな曲というものにはリスナーの想いというのも含まれると思うんです。そういうものもちゃんと入れたかったし、自分達も自信を持って、まだSCANDALの曲を聞いた事がない人達にも「こういうバンドです。どうだ!」という一枚が作りたいと思ったんです。

――「SCANDAL IN THE HOUSE」はまた特殊な楽曲がランクインしましたね。

MAMI この曲は、自分達がいざベストアルバムを作ろうと思ってこの曲を入れるかどうかと言ったら分からないから、ファンの皆さんに投票してもらって「そうだよね、そうなるよね」と自分達も思ったし、ここは素直に入れようと思いました。だから結果そのままなんですよね。そのままの上位34曲を入れているという感じなんです。

――「SCANDAL IN THE HOUSE」は古坂大魔王さん作曲で、時代を先取ってましたね。

HARUNA ファンの方は、そういうスピンオフな部分も含めてSCANDALだと思ってくれているのだなと分かる34曲でした。

――アルバム曲である「声」が2位に入っているのが、個人的には意外という印象もありました。

RINA ライブでやっていた時のお客さん反応だと「2位の反応」をしてますよ。

MAMI ははは(笑)。前回のファン投票でも「声」が2位だったんです。1位は「SCANDAL BABY」で変わらずだったんです。

――そこは不動なのですね。

MAMI 色んな曲も増えて最新の曲も対象に入っている中での2位だったので、そこでのこの順位はすごく光栄ですね。

TOMOMI いい曲なので、聴いた事がない人は是非聴いて欲しいです。

――でもシングルではない曲で2位というのはすごいですね。

RINA そうですね。隅々まで聴いてくれているリスナーなんだなって分かりました。全部同じ量で聴いてくれているし、「アルバム曲だから」「カップリング曲だから」という訳ではなくて、同じ聴き方で楽しんでくれているのだなと感じました。

HARUNA ライブで人気の曲というか、ライブを中心にみんな投票してくれたんだなと思いますね。「あのライブで観たから好き」とか。

――そういう意味では、8月の結成10周年ライブでやった曲はどれも上位に?

RINA そうですね。

TOMOMI あのライブもきっと結果を左右させたよね。

“今の自分達が作るキラーチューン”がテーマ

TOMOMI

TOMOMI

――そして新曲も2曲収録されています。まず「FREEDOM FIGHTERS」の着手はいつ頃ですか?

MAMI ギリギリに出来ましたね。10、11月とか。そして、12月にレコーディングをしてという感じだったんです。この曲に辿り着くまでに紆余曲折あり過ぎて、歌詞も曲も作るのに時間がかかってしまった曲なんです。でもその分、出し尽くした1曲でもあるんです。自分達の必殺技を詰め込んだ自信作になったので、このタイミングでアルバムに入れる事になって良かったと思っています。

――すごくロックでアグレッシブな曲ですが、気持ち的にそういった方向だった?

RINA 今一度ライブでストレートな曲をやりたいなと思ったんです。“今の自分達が作るキラーチューン”というのをテーマに、曲調はストレートな超カッコ良いロックがいいなと思っていたんです。テーマも、”自由”がいいなと。

 自分達のリスナーの顔を見た時に、圧倒的に10代の子達が多かったので中高生に刺さる曲をちゃんと作りたいと思ったんです。「これから先の未来どうなるんだろう」とか、誰かの言葉で夢を諦める子とか、色々と自問自答をする時期だと思うんです。だからそういう子が聴いてくれた時に「好きな様に生きていいんだ」「自由に選択していいんだ」と思って欲しくて、そういう想いで歌詞を書いていきました。

――自由と言ってもいろいろありますよね。

RINA 自分の中にも「自由をもう一回歌いたいな」という気分がずっとあったんです。例えば2016年はアメリカ大統領選があったりとか、パリのテロから1年が経って、その場所で自分達がワンマンライブをした事があるとか、いろいろ考える年だったんですけど、これから先は自分達で「自由である事」を守っていかなければいけない時代に入っているなと感じているんです。そういう事を歌って伝えたいなと思ったんです。

 それで「強く生きて欲しい」と思って書いた曲なので、想いの強い曲なんです。だから歌詞にかなり苦戦して、初めてレコーディングのスケジュールを飛ばしてしまったりとか。ギリギリまで待ってもらったりして、自分の納得するものでなければ出したくないので、粘って頑張って作って良かったなと思える1曲なんです。永くライブで届けていきたいなという曲が出来ました。

――力強いパワーと主張を感じる曲です。サウンド面では「SCANDAL BABY」をさらにロックにした感じに聞こえました。

RINA 確かに4つ打ちだし乗りやすい曲ではあると思います。

――サウンド面で苦労した点は?

MAMI これはもうバリバリに歪ませて、ノイズも1個の音符、メロディみたいな感覚で、ちょっと荒々しくていいなと思ってたんです。だから「ガッツリいく」という事だけをポイントに置いて、楽しくという感じですね。

――細かい所はあまり気にせずに勢いを重視して?

MAMI そうですね。だからグルーヴが良いものを選ぶという感じにしました。何回も録りたくなるんですけど、やればやる程何が良いんだか分からなくなってきて、最初のテイクに戻ったりするんです。だから今回は衝動的なものを選ぼうと。

――では割と早めのテイクでOKを出した?

MAMI やりまくって最初に戻るという(笑)

――録る回数はかなりあったんですね。

TOMOMI RINAは7時間くらいドラム叩いてたよね(笑)

RINA 叩けちゃうんですよね。不思議と。

HARUNA 最終的に2日に分けたもんね。

――そんな長時間叩いていたら翌日しんどくないですか?

RINA しんどいですね(笑)。でも、完璧なものを仕上げたいという気持ちがめちゃくちゃ強かったから。性格ですね。

――HARUNAさんの歌は今回どの様なイメージで?

HARUNA “SCANDALらしさ”という歌い方、これまで乗せてきた様な感じもアリだったんですけど、今自分が歌を本当に楽しいと思って毎回やっているので、新しい自分をどんどん見せて行きたいという気持ちがあるんです。「まだそんな引き出しあったんだ」と思ってもらえるように頑張ろうと思って歌いました。

SCANDAL

SCANDAL

――毎回「歌い方が変わった」と感じる事は確かにあります。そこには常に引き出しを増やしていきたいという思いが?

HARUNA それもそうですし、それを聴いてメンバーもたくさん意見をくれるので、自分の中だけじゃなくて、人の意見を取り入れる事で見えてくる新しい歌い方というのも、どんどん発展できているのですごく楽しいです。

――メンバーの意見は1回は試してみる?

HARUNA 1回は試して、出来る時と出来ない時があるんですけど、その中でベストを尽くしました。

――「FREEDOM FIGHTERS」リスナーからの反応はどうでしたか?

RINA ラジオで初解禁した時にものすごい反応がありました。「めっちゃヤバいの来た!」みたいな。皆がドキドキワクワクしているという感想をたくさんもらったんです。間違ってなかったなと、それを聞いた時本当に救われた気持ちになりました。良い反応がもらえたので、この曲をツアーに持って行くのが楽しみです。

RINA

RINA

――もう一つの新曲「HELLO」はどういった時に作った曲でしょう?

RINA これは1年半くらい前に作っていて「良いのが出来たな」と思って、良いタイミングで聴いてもらえたらなと温めていた曲なんです。冬の曲ばかりまとめて書いていた時期だったんです。

――そういうブームの時?

RINA それもあったんですけど、SCANDALは夏の曲がすごく多いバンドなので、冬の曲を増やしたいなと思っていたんです。それで5、6曲書いてた中の1曲なんです。色んな作家さんが書いてくれた曲があったり、他のアーティストと共作した曲もたくさんあるんですけど、SCANDALに夏のイメージを持ってくれる方がすごく多かったんです。「明るく晴れたイメージだ」と。それで自然にそうなっていたんですけど、自分達で曲を作る様になってきて冬の曲も欲しくなってきて、書ける様にもなってきたので、そういったナチュラルな流れですね。

――詞の最後で<切ないくらい愛している♪>という部分の「切ない」という箇所が印象的なのですが、ここはどういった心境のフレーズ?

RINA 好き過ぎて切ない時ないですか? 「好き過ぎて苦しい!」みたいな。私はその感覚があるんですよ。それを冬に感じるなと思ったんです。冬に恋をしている時にそういう気持ちになるなと思って自然に出てきました。

偏見も無しにパッと見て手に取ってもらえる様なインパクト

HARUNA

HARUNA

――ベストアルバムのジャケットについてですが、かなりアバンギャルドという印象を受けます。このデザインに至ったのはどういった経緯でしょうか?

TOMOMI 小町渉さんというアーティストの方に書き下ろしてもらったんです。ジャケットとしてパッと見てもカワイイし、飾ってもらうだけでも華やかになる様なアートワークにしてもらったんです。10周年の集大成の様なアルバムなので、ファンの方々はもちろん新しい人達にも聴いてもらえる様なアルバムになったら良いなと。何の偏見も無しにパッと見て手に取ってもらえる様なインパクトのあるものにしたい、という所から来ました。

――すごく目を引くデザインですよね。パッと見て「何が描いてあるんだろう?」と手に取ってよく見てしまう感じです。今回は3種類のデザインが用意されてます。

HARUNA そうなんです。今までは自分達自身がジャケットになることが多かったんです。その時の自分達のモードを発信するという意味も含めて。今回は自分も1リスナーとして買っちゃうだろうというくらい、カワイイしカッコ良いんです。

RINA アートワークを落とし込む前に原画を持って来て頂いて、机の上に並べてもらったんです。その時に「何てカッコ良いんだ!」と思いましたね。何種類以上あったんですけど、その中からチョイスするのが大変で本当に「全部使いたい!」という感じでした。テーマを“SCANDAL”で小町さんに渡していたんです。そこからイメージを膨らませてきてくれて、それがああいったアバンギャルドで、不良チックで、すごくイケてる形で上がって来たのがすごく嬉しかったんです。今作の中身にも通ずるアートだと思いました。

ライブのテーマは“シンプルストロング”

MAMI

MAMI

――3月11日から47都道府県ツアー『SCANDALの47都道府県ツアー』が始まります。この数を一気に回るという事は、今までに無いですよね?

HARUNA 無いですね。初めてです。

MAMI 47都道府県、53本回ると体力的にもメンタル的にも強くなると思うんです。自分達の意思で回ると決めているので、全国を巡りながらそういう意思を伝えて行きたいと思います。47都道府県を回りたいというバンドって意外と少ないと思うんですよ。実際にやりたくないって皆言うし、「47都道府県ツアーやるんだ」って言うと認めてくれる人もたくさんいるんです。だから、2017年は自分達の魂を分かってもらえる様な1年にしたいと思っているんです。その為にも、まずはこのツアーをやりきるという感じです。

RINA ライブハウスを回るという事にも嬉しいと反応してくれる方々が居るし、海外でたくさんライブをやったりアリーナツアーをして10周年を経て、またイチからスタートし直すみたいな感覚でツアーが出来るのは気合いが入ります。新たなスタートという気分になります。

――ライブハウスとホールとでは演出面などが異なると思いますが、そういった点で意識している事はありますか?

RINA アリーナでやる時も、派手な演出に頼るというよりは、ライブハウスでやってきた事をそのまま持って行くという意識なんです。“シンプルストロング”というのが私達のライブのテーマなんです。どこの会場でも同じライブが出来るバンドになろうという事を志しています。ちゃんと曲でもっていけるバンドにもっとなりたいなと思ってます。

――それに向けて新たにやろうと思っている事はありますか?

RINA 53本もあるので、毎回その日にやりたい曲をやって行きたいなと思っています。

――日替わりでセットリストが変わる?

RINA その時のお客さんの様子や年齢層など、色んな事をチェックしながらちゃんと生モノで回って行きたいと思っています。

TOMOMI

TOMOMI

――それを聞いてしまうと全公演行きたくなってしまいますね。最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。

HARUNA 10周年を経て11年目なんですけど、原点に戻った様な気持ちでツアーをやって行きたいと思います。ここまで来られた事には色んな事に感謝しつつ大事に1本1本をやるので、しっかりとSCANDALを届けたいなと思います。

MAMI 11年目にして「こんなにボリューミーなアルバムを出せた!」という喜びと自信もあるし、色んな人に関わりたいと言って頂いて協力して頂いて、長く続けているとすごく嬉しい事がたくさんあるんだなと思いました。このベストアルバムも47都道府県ツアーも、この1年のモードに関わる大事なターニングポイントになると思っているので、気合いを充分入れて行きたいと思います。

 いちバンドマンとしても47都道府県は夢だったのでそれが叶う事が嬉しいし、その先も色々と企んでいるので、ベストアルバムからツアーからその先まで、楽しみにして頂けたらなと思います。

RINA とにかく楽しいツアーにしたいと思っています。自分達の武器を全部詰め込んだ様なアルバムが出来て、それを引っさげてのツアーなので本当にベストアルバムのツアーという感じになると思います。

 だからイメージとおりのSCANDALがステージで待っていると思うし、これから先が楽しみになる様な姿が見せられたら良いなと思っています。春からツアーが始まるので学生のお客さんが多いという事もあって、彼らは色んな事に立ち向かっている時期だと思うんだけど、それの力に、勇気になる様なライブにしたいと思っています。

TOMOMI このアルバムが出来てホッとしているんです。10年分が全部詰まっていて、完成して自分達で聴いてみたんですけど「すごく良いものが出来た」と思っているんです。こうやってインタビューをしてもらったりして、感想をインタビュアーさんから聞いたりとかするんですけど、10周年という事で自分達でも10年を振り返る事がすごく多いんです。色んな事があったなと思いつつ今すごく良い空気感なので、この空気のまま47都道府県を回って自信を持って「良いアルバムだ」と届けられる様に頑張りたいなと思います。

――ベストアルバムのツアーということで、初めてのお客さんも来てもらえるツアーになりそうですね。

RINA そうですね。私達の音楽からバンドの音楽を聴く様になったという方も多いし、自分達がロックフェスに出演するから初めてフェスというものに足を運んでみたという方も多いんです。そういう人達がお客さんになってくれている事が誇りでもあるんです。“入り口”にSCANDALを選んでくれているので、その人達が「SCANDALのファンだ」と、どこへ行っても胸を張って言える様なバンドでいようと思っています。

(取材=村上順一)

作品情報

BEST ALBUM『SCANDAL』
発売日:2017年2月15日(水)
収録曲

1.SCANDAL BABY
2.Stamp!
3.少女S
4.ピンヒールサーファー
5.S.L. Magic
6.スイッチ
7.Departure
8.Hello! Hell!
9.テイクミーアウト
10.下弦の月
11.OVER DRIVE
12.LOVE SURVIVE
13.太陽と君が描くSTORY
14.会いたい
15.ちいさなほのお
16.EVERYBODY SAY YEAH!
17.Image
18.FREEDOM FIGHTERS(新曲)

1.瞬間センチメンタル
2.太陽スキャンダラス
3.サティスファクション
4.LOVE ME DO
5.夜明けの流星群
6.ビターチョコレート
7.会わないつもりの、元気でね
8.Welcome home
9.Sisters
10.DOLL
11.Flashback No.5
12.カゲロウ –album mix-
13.HARUKAZE
14.one piece
15.声
16.Your song
17.HELLO(新曲)
18.SCANDAL IN THE HOUSE

完全生産限定盤 CD2枚組+ Candy Stripper×SCANDAL Tシャツ
ESCL-4810~ESCL-4812 6000円(税抜)
初回生産限定盤 CD2枚組+DVD
ESCL-4813~ESCL-4815 4200円(税抜)
DVD内容:ヨーロッパツアー完全密着"ロードムービー”
通常盤(初回仕様)CD2枚組
ESCL-4816~ESCL-4817 3500円(税抜)

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