囲み取材に応じる石川さゆり

 【第67回NHK紅白歌合戦、30日、リハーサル3日目、NHKホール】石川さゆりは、「これぞ日本の歌合戦、真骨頂」と言わんばかりに紅組のトリを務める。今回は“日本の歌謡文化の締めくくり”にふさわしい人形浄瑠璃の演出が加わるステージが準備され、今年10回目の紅白披露曲となる「天城越え」を披露する。

 第67回NHK紅白歌合戦・写真特集

 石川さゆりのリハーサルでの立ち回りからは、出演者の誰よりも“大物感”を漂わせ、歌の底力を見せている様だった。凛とした佇まいで着物に身を包み、リハーサルとは思えない本番さながらの真剣な表情で、時に瞳を潤ませ、感情を歌に直結させていた。その姿からは、石川さゆりの紅白大舞台への完全な仕上がりを感じられた。

 間奏中は、声には出さずとも歌っているような佇まいを魅せ、演歌歌手としても、表現者としても、そのプロフェッショナルな姿をからは一分の隙も見当たらない。日本の代表的な歌手から滲み出る“わびさび”の演出、歌唱からは、象徴的な「和の美」を感じる事が出来る。紅白大トリでの石川さゆりの歌唱は、全国の聴衆を心良く年越しへと向かわせる架け橋となるだろう。(取材・平吉賢治)

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