赤い公園、多彩な音色で“翻弄” 過去最大ワンマンツアーで昇天
直球に、変化球に、多彩な音色でオーディエンスを翻弄した赤い公園(撮影・福本和洋=MAETTICO)
4人組ガールズロックバンドの赤い公園が16日、Zepp DiverCity (TOKYO)で自身にとって過去最大規模となるツアー『赤い公園マンマンツアー2016~咲き乱れNight?~』のファイナル公演を開催した。3月23日リリースの通算3枚目アルバム『純情ランドセル』を引っ提げ、全国16公演を展開。同アルバム収録の全曲と定番曲の「NOW ON AIR」や「ふやける」など、アンコールを含め全23曲を披露した。アルバム、そして彼女達の独特の世界観でオーディエンスを魅了した。
オープニングナンバーは「東京」
定刻を少々過ぎたところで暗転すると、優しい笛の音が流れ始めた。アンプなど機材のランプが、ビル群に灯る夜景のように煌めていた。そして、オープニングSE「タヒチの夕焼け」とともに、ステージに赤い公園の4人が登場した。ブルーのライトがステージを照らす中、楽器を抱えた4人は律儀にお辞儀すると、ニューアルバム『純情ランドセル』収録曲「東京」を奏でた。
歌い出しの佐藤千明(Vo)のブレスが会場に響きわたる。スポットを浴び、丁寧に情景を描くように歌う。オープニングは比較的メロウなナンバーだが、ちょっと抑え気味の雰囲気は、オーディエンスを優しく誘うようだった。勢いに任せるのではなく、じっくりと熱を帯びるようにライブを進めていく。かと思えば、次曲「サイダー」では、タイトルのごとく弾けるロックサウンドで、テンションを上げていく。おなじみのアッパーチューンでオーディエンスも活気に満ちていく。冒頭から緩急を使い分けた赤い公園の放つサウンドに会場は満たされていった。
続いての「今更」。津野米咲(Gt)のストラトから繰り出されるソリッドなカッティング、更にノイズを巧みにコントロールし、空間を歪めていく。彼女達が送るサウンドのふり幅をとても広い。それがゆえに、それぞれの感じ方はあろう。この楽曲に関しては、異質な楽曲のなかでも心地よく体に染み渡ってくる不思議な感覚であった。










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