音大卒で舞台経験も、異色の経歴 松阪ゆうき 演歌を選んだ理由
INTERVIEW

音大卒で舞台経験も、異色の経歴 松阪ゆうき 演歌を選んだ理由


記者:木村武雄

撮影:

掲載:16年05月27日

読了時間:約19分

「自分らしさ」を追求することが今後のテーマ

松阪ゆうき

松阪ゆうき

――五木ひろしさんの番組に出られていましたが、五木ひろしさんなど諸先輩方と共演する事によって学ぶ事も多いと思いますが。

 そうですね、やっぱりそれぞれの“カラー”があるじゃないですか。自分のカラーがもっと出せると良いんだろうなと凄く思いましたね。「上手く歌う」というよりも「自分らしい所がもっと出てくる」と良いし、出ていく為にはどうしたらいいかなという事を先輩方を見て考えました。

――ご自身で思う“自分らしさ”とはどういったところでしょうか?

 うーん、何でしょうかね…。それが歌で出せるといいなって思いますね。ただ、まだ自分の中でキレイに歌っちゃてるんですよね。「声で勝負する」という所はもちろんあるんですけど、声プラスアルファで何か特徴が出せるといいと思うんです。だからさっき「いい声ですよね」って言って頂けましたけど、それ結構言われるんですよ(笑)。

――そうですよね(笑)

 いい声ですねって言われるんですけど、いい声の人って別にいっぱいいるじゃないですか? だから「特徴あるいい声」だといいんだけどなって自分で思うんですよね。そういう事をもっと自分でもアピール出来るように、自分でも気付かなければいけないよなというのは凄く思うところです。

――音大の頃は、先生に個性を見出されてそれを更に伸ばしていくというのはありませんでしたか?

 大学の頃は本当に声の事しか言われなかったです。特にクラシックは30代~40代、50代くらいが多分、一番声が出るピークなんですよ。大学生の頃なんかは基礎をつくる場所でしかないと。だから「1に声、2に声、3に声」みたいな、声の事ばっかり言われて。「いい声を出せ」とそこばかり言われてたからそういう声になっちゃったのかもしれないです。

――スポーツで言うところのフォームや基礎体力といいますか、とりあえず型を学びなさい、体に染み込ませなさいという感じでしょうか。

 そうなんですよ。だから最初って声だけじゃなくて、表現とか色んな事もやりたいよって言ってたんですけど、基礎がない中でそういう事をやってしまうと崩壊しちゃうからダメだって言うんです。

――基礎がしっかりしている分、今後はそれをどうやって崩していくかという所でしょうか。

 本当そうですね。声の事しか言われなかったので。表現をどうするかとかそういう事よりも、とりあえずいい声が出せる、高い声が出るようになるとか、そういう訓練ばかりだったので。特に自分の先生はそうでした。基礎的な事を本当にずっとやらされるという感じ…。「歌も歌うんですけど」みたいな。自分の変なクセを取っちゃって、とりあえず自然に綺麗に声を出せるようにと。ずーっと筋トレしているような感じですね。

――今後は自分らしさを出して行くことも演歌歌手人生のテーマに?

 そうですね。

――先ほども伺いましたが、この半年の中で少し変わってきたかなという所はありますか?

 まずは半年で2作目も出してもらえる事がありがたいという事と、今までは「あるものを歌っていた」という感じだったんです。ミュージカルにしても「あるもの」だし。オリジナルのものを自分で歌うという事がなかったので、それの偉大さと言うか、自分が知らない所でCDが売られていて、知らない所で自分の曲が歌われているなんてそんな考えた事なかったんです。それを思った時に「凄いな」と思いました。

――形になって、より実感も湧いてきたのかと思います。

 デビューした時は、それが形になってそこで終わってる感じだったので、それが世の中に出て行っている感覚はまだなかったですけど、やっぱり半年経って色んな所でカラオケ大会にゲストで読んで頂いたら、何人か歌って下さったりしてくれたりとか、そういうのを見ると少しずつ地道ではありますが、そうやって聴いて下さったり歌って下さったりしている人がいらっしゃるんだと思った時に、やっぱり感動しましたね。6月に岩手の南部に行かせて頂くんです。お祭りに呼んで頂いて。現地に行けるということで、また行ったら自分の中で何か変わるかなと思いますね。

――ところでプライベートですが、お休みの時は何をしていますか?

 最近はずっと寝ています(笑)。

――趣味は?

 温泉に行くのが好きなんですよ。昨日一昨日は久々に岩盤浴に行きました!すごい気持ち良かったですね。

――岩盤浴している時は何か考えているのですか?

 行った所は本とかを読んでいい所だったんですよ。だから汗をかきながら雑誌を読んだりとか。

――スポーツなどはやっていましたか?

 やろうかなとか思うんですけど、歩くくらいですね。ウォーキング(笑)。

――健康体なんですね(笑)。お酒は飲まれるんですか?

 お酒飲むんですよ。でもお仕事がある時は、喉も強靭という訳ではないのでガラガラになってしまうので、休みの前の日に飲みます。だから休みの日はだいたいグデっとしているんです。

――そういうことなんですね(笑)。やっぱり飲むのは日本酒ですか?

 日本酒も飲みますし、ワインも好きです。でもワインは次の日に残っちゃうんですよね……。

――残りますよね…白と赤ではどちらが好きですか?

 赤が好きですね。でも白の方が酔わないので、あんまり酔わないようにしようという時は白を飲んでますね。産地にこだわりはなく、美味しければいいかなと。赤とかは安くて美味しいのが最近多くて。チリ産のなんかは安くて美味しいですね。

――私もこないだ赤ワインをたくさん飲んで次の日グデっと…。

 ワインは本当に残りますよね…。

――何か残らない良い方法があればいいのですが…。

 そうですね(笑)

(取材・木村陽仁)

松阪ゆうき

松阪ゆうき

 ◆松阪ゆうき 三重県鈴鹿市出身。幼少時から祖父の歌う民謡に接して育ち、高校では福祉を専攻。その後武蔵野音楽大学にて声楽を学ぶ。卒業後はミュージカル俳優などを経験し、日本民謡協会副会長である原田直之氏に師事。現在に至るまで師の元で民謡を学んでいる。平成27年10月21日、シングル「ふるさと帰り」で日本コロムビアよりデビュー。最近ではテレビ東京系「カラオケバトル」に出演し、プロ男子歌手としては最高得点をたたき出すなど、マシーン相手にも健闘を続けている。

作品情報

2016年5月25日
松阪ゆうき「南部恋うた」
COCA-17167、1,204円+税
http://columbia.jp/matsuzakayuuki/

「南部恋うた」Music Video

「好きだよ」Music Video

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