北海道苫小牧から雪の妖精が舞い降りる―。18歳2人組女性シンガーソングライターのSoftly(ソフトリー)が3日、シングル「キミがいい」でメジャーデビューした。MUTSUKI(ボーカル)とHARUKA(ギター)の出会いのきっかけはツイッター。初めて会ったのがカラオケという今の時代らしいめぐり合わせ。一方で、ポップなメロディに、聴くものの心をへと溶け込む楽曲のキーを握るMUTSUKIの歌声は、民謡の影響を図らずとも受けており独特のファルセットを生み出している。また、歌詞にも同世代の色が見え隠れする。まだ幼さも残るユニットだが、デビュー前からラジオ等でパワープレイを獲得、更にはデビュー曲は貫地谷しほり主演ドラマのエンディングテーマになるなど華々しい。今回は2人にこれまでの生い立ちから、Softlyサウンドを形成するバックグランドについて話を聞いた。
民謡に囲まれて育った
――2人は苫小牧出身ですが東京へは何回目の訪問?
HARUKA 10回目くらいかな。
MUTSUKI たぶんそれくらいかな。私たち東京よりも九州の方が多いですね。テレビやラジオ番組でも私たちの曲を頻繁にかけて下さって。どちらかと言うと九州の方が応援してくれる方は沢山いますね。
――地域によってファンの人柄は異なると思いますが、九州と東京とではライブの仕方も違いますか
HARUKA ライブの仕方は場所によって全然違いますね。九州の方はノリが良くて暖かいイメージがあって、北海道はちょっと大人しいイメージですね。東京は、私が凄く緊張しちゃうので、逆に失敗しないように頑張ろうと思っています。東京というだけで、凄くテンパってしまうんで(笑)
――東京というプレッシャーもありそうですね。さて、曲を聴かせて頂きました。MUTSUKIさんのファルセット(裏声)には奄美大島のシマ唄っぽさも感じたのですが、なにか影響はありますか
MUTSUKI 北海道民謡のソーラン節好きの家庭で育ったので、その影響があるかもしれませんが、意識して歌っているわけではありません。当時の私は、J-Popなど流行りの曲が歌いたくて、叔父さんにも「やってみないか」と集まりに誘われたんですけど、結局、いかなかったですね。とは言っても、カラオケでは民謡や演歌をよく歌います。
――例えばカラオケではどのような曲を歌う?
MUTSUKI 坂本冬美さんの「また君に恋してる」とかですね。しゃくりみたいなのが好きで、カラオケは凄く楽しいです。当時はミニモニが大好きで、おじいちゃんの杖をマイク代わりにして歌っていたぐらい。周りの大人も民謡をやっている人が多かったんですけど、同じことをやるのが嫌だったんですね。
――MUTSUKIさんは民謡ではなくて、J-Popを歌いたいと思ったわけですね
MUTSUKI 年頃ということもあってか、同世代で民謡とか演歌を歌っている人がいなくて、絶対歌いたくないと思っていたんです。苫小牧はアイスホッケーが盛んで、試合会場ではよく洋楽が流れていて、そこに興味がいきました。カラオケコンテストにも出場しましたが、皆が民謡や演歌を歌っているなかで、私だけJ-Popを歌いました(笑)
――周りの反応は?
MUTSUKI 周りは意外と普通でした。というよりも、年配者は「この曲は知らない」という感じでした。でも、そのコンテストで賞をいただきました。