INTERVIEW

宮澤エマ×浅香航大×北山宏光

社会派作に挑む覚悟と撮影の裏側:産まない女はダメですか? DINKsのトツキトオカ


記者:編集部

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掲載:26年05月17日

読了時間:約6分

 宮澤エマ、浅香航大、北山宏光が、ドラマプレミア23『産まない女はダメですか? DINKsのトツキトオカ』(テレ東系/毎週月曜よる11時6分~放送中)に出演。宮澤エマは、毒親に育てられた過去から「子供を持たない」という強い信念を持つ金沢アサ役。浅香航大は、当初こそDINKsに合意していたものの、ある理由から父親になることを切望するようになるアサの夫・金沢哲也役。そして北山宏光は、夫の裏切りに傷つくアサを静かに支えるシングルファーザー・緒方誠士を演じる。原作は北実知あつき氏の電子コミック『DINKsのトツキトオカ 「産まない女」はダメですか?』(ぶんか社刊)。共働きであえて子供を持たない選択をした夫婦(DINKs)が、予期せぬ妊娠をきっかけに葛藤する姿を描いた本作。多様な生き方のリアルな苦しみと希望を浮き彫りにする社会派ヒューマンドラマ。インタビューでは、撮影現場でのエピソード、シリアスなテーマをエンターテインメントとして昇華するという強い覚悟を持って挑む役作りについて話を聞いた。

リアルな問題を丁寧に描いている作品

宮澤エマ×浅香航大×北山宏光

――非常にインパクトのあるタイトルの作品ですが、出演が決まった際の率直なお気持ちを教えてください。

宮澤エマ 最初にタイトルを伺った時は、やはり強い衝撃を受けました。ただ、原作を拝読して、単なるセンセーショナルな物語ではなく、少子化という社会情勢の中で「子供を持つ・持たない」という個人の決断や、女性の産む権利といったリアルな問題を丁寧に描いている作品だと強く感じたんです。プロデューサーや監督をはじめとする制作陣の「このテーマに挑みたい」という熱い思いに触れ、ぜひお受けしたいと決意しました。

浅香航大 この作品をどうエンターテインメントとして昇華し、テレビドラマにするか。その不安とプレッシャーは常にありました。台本を読み、胸が苦しくなるほどいろいろなことを考えされられる中で感じたのは、「知らない」ということが一番の罪なのではないかということです。踏み出しにくい話題や、オブラートに包まれがちな女性の気持ちや身体のことなど…。本作がこうしたことを知るきっかけとなり、少しでも理解が広がればいいなという使命感を持って挑みたいと思いました。

北山宏光 「さすがテレビ東京さんだな、今回はこういう切り口でメスを入れるのか」と、その攻めの姿勢に驚きました。実は僕は、この作品に触れるまで「DINKs」という言葉自体を知らなかったんです。男女の価値観の違いを肯定しながら進んでいく物語に、演じる側としても非常に共感を覚えました。タイトルを見た瞬間「面白そうだな」と思いましたし、夜11時台という枠も含めて、エッジの効いたエンターテインメントになる予感がしました。

クズに見える人間味と、優しさの裏にある「闇」三者三様の役作り

――宮澤さん演じる主人公・アサは、原作とドラマ版で設定に変化があるそうですね。役作りで意識された点は?

宮澤エマ ドラマ版では、アサの職場や家庭環境の掘り下げがより深くなっています。一見、DINKsという選択をする人は「強い信念を持っている」と思われがちですが、ドラマのアサは、自身の育った環境から強い影響を受けて「子供は産まない」という決断に至っています。全13話という長いスパンの中で、彼女が「自分とは何者か」「どう生きたいか」を見つけていく。ある種の依存から脱却し、自立していく物語として捉えています。

――浅香さん演じる夫・哲也は、物語の展開上、かなり衝撃的な役割を担います。

浅香航大 哲也は非常にセンシティブなシーンも多く、正直に言えば「最低なクズ」に見える部分もあります。ただ、それを単なる悪役として演じるのではなく、どこか滑稽で笑えてしまうような人間味を意識しました。文脈を大事に演じることで、「意外とこういう人っているよね」というリアリティを持たせられたのではないかと感じています。

――北山さん演じる緒方は、アサを静かに見守る重要な役どころです。

北山宏光 緒方はピンチの時に手を差し伸べるヒーロー的な側面もありますが、彼がなぜそうするのかという動機が「エピソード0」として描かれています。彼自身の過去や妻との関係性といった「闇」の部分が背景にあるからこそ、彼の優しさには理由がある。そこを視聴者の方に感じ取っていただければと思っています。

20年ぶりの再会とおやつで繋がる意外なギャップ

宮澤エマ×浅香航大×北山宏光

――撮影現場の雰囲気はいかがでしょうか。

宮澤エマ 北山さんとは今回が初めてですが、やはり「スター」というイメージがあったので、最初はカジュアルに接していいのか緊張しました。でも実際にお話ししてみると物腰がとても柔らかくて、撮影中に好きなアイスの話で盛り上がったり、コーヒーを差し入れてくださったりと、さりげない優しさに溢れた方でした。

 浅香さんは、役柄からクールなイメージがありましたが、実際は言葉選びをとても大切にされる繊細な方です。最近は、実はいじったほうがいいキャラクターだということが分かってきました(笑)。ご本人は「自分はそんなにちゃんとしていない」なんて仰っていますが、自分に課しているルールがしっかりある人なので、見習いたいなと思っています。

北山宏光 浅香くんとは、20年前に同じ事務所にいたことがあって。久々に会ったらとんでもなく背が伸びていて、「大人になったなあ」と親戚のお兄ちゃんのような気分で見守っています。

浅香航大 北山さんは僕にとってかっこいいお兄ちゃんのイメージだったので、ご一緒する際は少し緊張しました。「北山くん」と呼ぶのはもう違うなと思い、今は「北山さん」と呼ばせていただいています。エマさんは常に寄り添って、現場でも「大丈夫?」と気にかけてくださいます。役と作品を大切に温めながら前に進めていく、その温かさに甘えつつ、僕も哲也という役を作っていけています。一方で、撮影の合間はずっとおやつの話をしているお二人が可愛らしかったです。

宮澤エマ 北山さんと私はいつも「おやつ」の話をしていて、「夜中にクレープを食べた」という話をしたり、現場にあるチョコやスナック菓子を浅香さんに勧め合ったりしています。浅香さんは「自分ルール」があるみたいですが、私たちが勧めると食べてくれるのが可愛くて(笑)。

浅香航大 現場で勧められて、チョコやラーメンのお菓子を最近よく食べるようになりました。

――北山さんから見た宮澤さんの印象は?

北山宏光 エマさんはとても丁寧な方だなと感じました。記者会見ではご自身のことを「ズボラ」と仰っていましたが、全くそんな感じはなくて。誰かとコミュニケーションを取る際も、とても丁寧な印象です。あと、エマさんと皆本麻帆さんが子猫のように「ミミミミ」って二人だけにしか分からない言葉を喋りながらお菓子を食べている姿は、見ていて本当にほっこりしました(笑)。

――最後に、読者へメッセージをお願いします。

宮澤エマ 頭では「こうだ」と信じていても、心がついていかない。そんな生身の女性のリアルな葛藤を描いています。過激な展開の中にも、誰かの救いになるようなメッセージが込められていますので、ぜひ最後まで見届けてください。

(おわり)

作品情報

タイトル:ドラマプレミア23「産まない女はダメですか? DINKsのトツキトオカ」
放送日時:放送中(毎週月曜よる11時6分~11時55分 放送)
放送局:テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ九州放送
配信:各話放送終了後から、動画配信サービス「U-NEXT」「Lemino」で第一話から最新話まで見放題配信
原作:北実知あつき「DINKsのトツキトオカ 「産まない女」はダメですか?」(ぶんか社刊)
主演:宮澤エマ
出演
浅香航大 秋元真夏 増子敦貴(GENIC) 前原瑞樹 渡邉美穂 皆本麻帆 吉田ウーロン太 / 藤真利子 西田尚美 北山宏光
脚本:北川亜矢子
監督:河原瑶 太田勇(テレビ東京) 松丸博孝
音楽:中村巴奈重
オープニングテーマ:SUMIN「壊れた食卓」
エンディングテーマ:伊東歌詞太郎「雨上がりに」(Chouette. /ログイン)
チーフプロデューサー:北川俊樹(テレビ東京)
プロデューサー:太田勇(テレビ東京)難波裕介(PROTX)長谷川晴彦
制作:テレビ東京 PROTX
製作著作:「産まない女はダメですか?」製作委員会

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