綾野剛、音響機材に興奮 ミリヤ&峯田の生歌に酔う
歌手の加藤ミリヤ(27)と峯田和伸(37)が1日、東京・豊洲PITで行われた映画『ピースオブケイク』(田口トモロヲ監督、5日公開)公開直前上映イベントに出席。主演を務めた綾野剛、多部未華子を前に主題歌「愛を叫ぼう -ピースオブケイク-」を生歌唱して会場を盛り上げた。
映画は、20代女性の切ない恋模様を描いた人気漫画を実写化。多部未華子演じる恋愛下手な主人公の志乃と、その恋人で情にもろく優柔不断な京志郎(綾野剛)との恋模様を描いた。
この日は映画のイベントには珍しく、ステージ上はライブ用の楽器などがセッティングされていた。フロアは目をキラキラさせたそれぞれの出演者のファン約1000人で埋め尽くされていた。まずライブの前に映画に出演した多部未華子、綾野剛、田口トモロヲ監督がそれぞれ挨拶。
自身もギターを弾き、同じ豊洲PITでUVERworldのライブに飛び入りしたこともある綾野は「(ステージにある)機材が気になって仕方ない」と、興奮気味に語った。その後も3人は甘酸っぱい恋愛模様を描いたこの映画の見所について、笑いを交えてトークを展開した。
トークを終え、綾野や多部たちが見守るなかライブが始まった。NHKの連続テレビ小説『あまちゃん』の音楽を手掛け、今回、劇中音楽を担当した大友良英が指揮するバンド演奏で劇中曲「風」を披露。ギター、ツインキーボード、ベース、ドラムスという編成。ギターとベースが同じコード進行をキープする中、シンセサイザーとドラムが展開をつけていく。
大友の紹介でアコースティックギターを片手に峯田和伸(銀杏BOYZ)が登場すると、バンドは伴奏にまわる。初期衝動溢れる「風よ吹け」を峯田が歌うと、入れ替わる様にして黒いベレー帽から覗くブロンドのウェーブヘアがセクシーな加藤ミリヤが登場。ミディアムチューン「Aitai」を丁寧に歌い上げた。
そして、最後に峯田と加藤の2マイクで主題歌「愛を叫ぼう -ピースオブケイク-」を熱演。R&B由来のけだるい雰囲気を持つ加藤の声とパンクな峯田の声。正反対なベクトルを向く2つの声が不思議と溶け合って楽曲の力が増していった。
加藤は、峯田のことをGOING STEADY時代から大ファンだと明かしており、「(2人の)声が混ざった感じが綺麗で驚きました」とも語った。パンキッシュなノイズまじりのサウンドで曲が終わりを迎える。客席で見ていた出演者たちも感激の様子だった。多部も「贅沢な時間でした」としみじみ。
こうしてよい意味で異色な取り合わせながらも、調和のとれたライヴは幕を下ろした。この様な顔ぶれを起用した監督、田口トモロヲのセンスと人望を伺わせた。本人も「シーンそれぞれのアイコンが一同に集まるなんてありえない。人生で初めてサイリウムを降りました」とご満悦だった。
映画「ピースオブケイク」は9月5日から公開。ライブで演奏された音楽が入ったサウンドトラックは9月2日発売予定。 【取材・小池直也】
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