Blak SuitのシンガーHAZUKI

Blak SuitのシンガーHAZUKI

 全米で人気を誇ったR&Bシンガー、故・アリーヤさん(享年22歳)。その兄である音楽プロデューサーのラシャード・ホットン氏が、オーディションの末に選んだ日本人アーティスト・HAZUKIをプロデュースしたことがわかった。プロジェクト名は「Blak Suit(ブラックスーツ)」。1枚目のシングル「Choco Banana」は9月9日にiTunesで先行予約を開始する。

 プロジェクト「Blak Suit」とは、ラシャード氏と日本人アーティストのHAZUKIが日々の生活をテーマに、現代社会で戦う女性に元気を届けるプロジェクト。

 新曲「Choco Banana」は、テンポ感のあるアッパーな曲調で、EDMを主体としたサウンドアレンジ。聴いていると自然と体が動いてしまうビートが効いたダンスナンバーに仕上がっている。そこにHAZUKIの伸びやかなでリズミックな歌声が合わさり、ずっとループしたくなってしまう“中毒性”もある楽曲だ。ミュージックビデオ(MV)でのショルダーキーボードを持って歌う彼女の姿も印象的。

MVでショルキーを演奏するHAZUKI

MVでショルキーを演奏するHAZUKI

 24日の情報解禁から半日で早くも全米で話題になった。700万枚以上の売上を記録し、276万人のTwitterフォロワーを持ち、リリースした6枚のアルバムは全てプラチナ(100万枚)に認定されグラミー賞を受賞するなど、キャリア・実力ともに世界トップクラスのカリスマ女性ラッパーのミッシー・エリオットも「Blak Suit」をTwitterでフォローした。

 本プロジェクトのエグゼクティブプロデューサーであるラシャード・ホットン氏(Rashad Haughton)は、全米で絶大な人気を誇ったR&Bシンガーで女優としても活躍したアリーヤ(Aaliyah)さんの兄。アリーヤさんは01年3枚目のアルバム『アリーヤ』を発表、映画『マトリックス リローデッド』『マトリックス レボリューションズ』の出演も決定するなど、人気が絶頂に達していた同年8月に飛行機事故で亡くなった。国内では宇多田ヒカル(32)やCrystal Kay(29)が憧れたアーティストとしても有名。

 ラシャード氏は幼少期より日本文化に興味を持ち、大学では日本映画を専攻。その後、Dana One, Inc.で、レコーディング・アーティストととなり、アリーヤのクリエイティブ・コンサルタントを務めた。彼女の目覚しい成功の陰の立役者として、アリーヤさんのヒット・ミュージック・ビデオ「4 Page Letter」の脚本・共同監督、ヒット曲「Death of a Playa」の作詞と作曲も行った。

 そのラシャード氏が初来日して一番印象に残ったのは電車の中で見かけるブラックスーツを着た女性達だったという。これが今回のプロジェクトネームにもなっている。シングル「Choco Banana」について、ラシャード氏は以下のように語っている。

プロデューサーのラシャード・氏

プロデューサーのラシャード氏

 ――日本に来て初めて電車の中でブラックスーツを着た男女を見かけた時は不思議な感じに捉われた。ネガティブなイメージじゃなくて結束、集中、自制心という自分が大学で学んできた日本文化のキーワードが浮かんでくるような感じで日本らしくて良いなと思った。

 ただ、女性の中には大なり小なり少女の心が残っていて楽しみたい!という願望もいつも心のどこかにあると思うんだ。だから朝満員電車で押し潰されて挫けそうになった時、ボスに怒られて落ち込んだ帰り道、頑張れ! 絶対やれる! とか何かを強要する応援歌ではなくて「Blak Suit」の曲を聴いて自分を重ね合わせるとほんの少し元気が湧いてくる。そんな曲を作りたかった。

 1枚目のシングル「Choco Banana」は是非曲がリリースしたらフルバージョンの歌詞を聴いてもらいたいよ、笑ったり、悩んだり、時に感情的になったり、楽しく弾けたり。Blak Suitの創り出す音楽は現代社会で戦う女性一人一人の物語そのものなんだよ。僕が小さい頃から大好きだったこの日本で一人でも多くの人に笑顔になってもらえたら嬉しいです。――

 プロジェクト「Blak Suit」の幕開けとなる「Choco Banana」は、「ホンネ」と「タテマエ」の飛び交う社会の中で、自分の生き方を突き通すそんな女性の姿を描いた物語。

 プロジェクト設計は、2014年オンラインデータベースAmazon.com提供「imdb」で歴代日本人プロデューサー50人に最年少で選出された長渕陽介とUSENがタッグを組んで行う。

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