[写真]川嶋あい最後の渋公恒例ライブ(1)

万感の川嶋あい

 シンガーソングライターの川嶋あい(29)が毎年8月20日に開催している恒例のライブを東京・渋谷公会堂で行った。渋谷公会堂は建て替え工事に伴い、10月4日をもって一時閉館することが決まっている。川嶋にとっては現行の“渋公”で行う最後の公演となった。

 川嶋にとって想い入れのある会場。歌手の夢を支えてくれた今は亡き母が他界した命日がこの日にあたり、毎年この日に、デビュー当初からの憧れの舞台であった渋公でライブを行ってきた。この日のライブ中も渋公にまつわるエピソードを以下の通りに語った。

 「16歳の時に渋谷公会堂の向いで路上ライブをしていた時に、渋谷公会堂には沢山のお客さんを集めているアーティストがいてすごく楽しそうにしているのに、私の路上ライブにはお客さんが一人もいないのが悔しくて、いつか渋谷公会堂でライブをしてやる!って決意しました。そこから毎年8月20日は渋谷公会堂でライブをやるというのが私の定番になっており、ファンの方々が1年に1回帰ってこれる場所にもなって、大変感慨深いです」

 ライブ本編は川嶋とストリングスメンバーだけで厳かな雰囲気の中スタート。途中メンバーを入れ替えミドルテンポな曲を数曲挟み、イメージを変えて会場が手拍子などで一体感が生まれるなど暖かい雰囲気に変わるなど様々な姿を見せる。

 本編で最も盛り上がりを見せた代表曲「見えない翼」「sky」「My Love」ではファンを「これでもか!」と煽る川嶋あいにつられてファンもコールアンドレスポンスするなど笑顔あふれる熱気に包まれた。本編最後は「私の人生を変えた1曲で締めたいと思います」とI WiSH時代の名曲「明日への扉」で幕を閉じた。

[写真]川嶋あい最後の渋公恒例ライブ(2)

熱唱した川嶋あい

 アンコールでは10月21日に「Be Your Side」をリリースすることを発表。くしくも10月21日はI WiSHとしてのデビュー曲「明日への扉」が世の中に初めて流れた日ということもあり、「自分の人生が変わった瞬間と同じ日に、自分の新しい作品を世の中に出せることを本当に幸せだと思いますし、それだけ沢山の方々に支えられているんだ、と実感する瞬間でもあります」と語り、その新作アルバムから「I Love Your Smile」を初披露した。

 最後はニューシングル「とびら」で締めて終わりかと思いきや、ダブルアンコールが起こり、8月20日という日にしか歌わない、亡くなった母に送る歌として「…ありがとう…」を歌い切り、最後の渋谷公会堂ライブに幕を閉じた。

 今後の川嶋あいは、10月21日に発売されるアルバムを引っ下げて、4カ月、ワンマンライブを各地で実施する。

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