映画・ドラマ
栁俊太郎「無くなってほしくないもの」は“匂い” 犬の香りに「たまんない」
映画『消滅世界』完成披露上映会
蒔田彩珠、栁俊太郎、恒松祐里、結木滉星、川村誠監督が20日、都内で開催された映画『消滅世界』(11月28日全国公開)完成披露上映会に登壇した。
作家・村田沙耶香氏の独自のSF的世界観を映像化した本作は、愛を育む性愛がタブーとされ、人工授精が常識となった近未来の日本が舞台。愛し合った夫婦から"異常"として生まれた主人公・雨音(蒔田)が、社会の「普通」と自分自身の「欲情」に揺れる姿を描く。「あなたの正常が試される」というキャッチコピーの通り、観客の倫理観を問う衝撃作だ。
主人公・雨音を演じた蒔田の夫・朔役の栁俊太郎は、原作を読んだのが約5年前。「当時は都市伝説的な怖さのある作品だと感じていました。スリル満点で面白いなと」と振り返りつつも、「年々、その世界が近づいてきているというか、笑って話せるような世界じゃなくなってきている。日々痛感しています」と、作品が描くテーマの現実味が増していることに言及。「このタイミングで皆さんにどう伝わるのか、観た後だとさらに気になるだろうなと思います」と期待を込めた。
イベントではタイトルにちなみ、「消滅してほしくないもの」を質問。栁は「香、匂い」と回答。「自分の好きなものとか、料理を食べるのも好きだし、犬の匂いとか大好きなんです。匂いがなくなったらけっこう寂しいかも」と愛犬家の一面を覗かせた。
さらに「コロナのときに一瞬、匂いがなくなって、あのとき何か食べても美味しいと思わなかった」と自身の体験を告白。司会者から「犬はお日様みたいな匂いがしますよね」と共感されると、栁は「たまんないっすよね」と笑顔で答え、会場を和ませた。
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