剛力彩芽が“ダンス封印”歌声だけで惹きつける：【音楽】

ダンスでも魅了

　さらに冴えわたる剛力のダンスは、激しさを増し、そのキメが決まるたびにフロアからは大きな歓声が上がる。そしてリズムに合わせながら、ドンドン音量を増していった観衆の手拍子が、彼女の歌とステージを力強く後押しする。

　「GO！GIRLS!!GO！」のプレーの後に「リハーサルではうまくいかなかったのに、今やったら完璧でした！」と語った剛力。そして彼女はその理由を、フロアのみんなの支えによるものと語り、アーティスト剛力彩芽を力強く支えるファンへの感謝の礼を告げた。その思いを込め、ラスト曲「友達より大事な人」へ。彼女の歌手としてのデビュー作でもあり、代表曲の一つでもあるこの曲。もはやこのフロアにいる一人一人が、剛力自身の「友達より大事な人」でもあった。大きな観衆の手拍子と共に、最高の盛り上がりを見せたこの瞬間。やがて迎えたエンディングとともに大きな感謝の礼を告げながら、彼女はステージを去った。

　「彩芽！」「彩芽！」どこからともなく剛力を呼ぶ声が上がり、いつの間にかその声は、大きな塊となって彼女のステージへの再登場を促していた。そしてアンコールに応じ、再びステージに登場した彼女。「最初は緊張していたけど、今は終わりたくないって思いました」このアンコールへの感謝の礼を告げながらそう語った剛力。

　さらにこの日のサプライズとして、４枚目のニューシングルが新たにリリースされることを、この場で初めて発表。フロア全体が大きな喜びの表情に包まれた様子を見て、彼女はほろりと涙を流しそうな表情を見せ、同様にその喜びを表していた。この日最後にプレーされた曲は「あなたの100の嫌いなところ」。そしてラストナンバーがエンディングを迎えると「ありがとうございました！またお会いしましょう！みんな大好きです！」。ラストナンバーが終わると、剛力はそう叫んで、観衆への礼を告げた。

　この日披露されたセットはアルバムの曲だけではなく、意外にも過去にリリースされたシングルのカップリングナンバーを織り交ぜたものだった。その真意には、アルバムリリースという節目で、強く思い入れのある楽曲をプレーすることにより、新たなステップに向けて、気持ちを新たにしたいという思いがあったに違いない。

　実際にこの日プレーされた「Shining Star」は、デビュー当時のまだ右も左もわからぬ時代に、多くの人に支えられてレコーディングしたという、剛力にとっては強く思い入れのある楽曲であり、「支えられている」という実感を抱きながらこの日を迎えた彼女にとって、この日にこの曲をプレーするということは、特別に強い思いが彼女の中にあったようだ。明るくポジティブな歌声で、人々の気持ちを後押しする剛力、その彼女を心より応援するファン。多くの人たちとの絆を胸に、彼女はこれからもまた新たなステップを踏み出していくことだろう。