フレデリックのMVはなぜ多く再生されるのか、中毒性高める「リズムの視覚化」
「オワラセナイト」
神戸出身4ピースバンドのフレデリックの新曲「オワラセナイト」(5月6日発売『OWARASE NIGHT』収録)ミュージックビデオ(MV)がこのほど完成、3月31日にYouTube上で公開された。1週間が経過しているが4月19日現在の再生数は24万回を超えており、その人気の高さがうかがえる。
昨年9月にメジャーデビュー。若手注目株と期待され、全国のCDショップ店員が決める第7回CDショップ大賞では関西ブロック賞に選ばれた。前作「オドループ」のミュージックビデオ(MV)は、YouTube上の再生数が240万回を超えて、新人バンドでは異例とも言える数字を叩きだした。しかも、そのMVがきっかけで新たなファンを獲得。そのファンが大型フェス『COUNTDOWN JAPAN 14/15』に流れ込み、初出場ながらも彼らのステージには8000人が詰めかけ、入場規制がかかるほどだった。
中毒性を高めたリズムの視覚化
MVから人気を集めるのは最近見れる傾向だ。例えば、BABYMETALは、MVをYouTube上にアップしたところ海外で火がつき、世界で活躍している。そして、フレデリックの場合も同様にMVから火がつこうとしている。しかしながら、なぜデビューして間もない彼らがMV再生数をここまで伸ばすことができたのだろうか。その要因の一つに、ノリの良さを音だけでなく映像として伝えている点にある。言うなれば「リズムの視覚化」にあると考察する。
彼らの音楽は、何度も聴きたくなる、いわゆる「中毒性」を持っている。軽快なリズムに、シンプルなサウンド構成、独特の声質を持ったボーカル、そして中毒性を生むメロディとサウンド。それらの要素を分かりやすく伝えるのが彼らのMVの役割であり、特長でもある。
前作の「オドループ」のMVでは、モデルとして活躍しているアリスムカイデと内田祐朋の2人が、つい真似したくなる振り付けを踊っていた。リズムに合わせて繰り出されるその踊りで視聴者の心を掴み、前記のフェスでは多くの観客が、同じ振り付けを踊って楽しんでいた。しかも、事前打ち合わせもなく突如として踊りが湧き起ったのだ。これにはスタッフも驚いたようだ。
ライブでは、高揚感を表現するために、ステージ上のミュージシャンに煽られてタオルを回したり、拳を突きあげたり、定番のヘッドバンキングをしてみたり、アイドルではペンライトをかざしてみるなど、何かしらの行動を起こす。そのなかでもMVの振り付けを再現するのはあまり見られる光景ではない。それだけあのMVのインパクトは大きかったのであろう。
この現象から推測できるのは、彼らのMVは、リズムに乗る方法や体を動かして楽しむ方法を映像をもって掲示しているということだ。「ここが盛り上がりのポイントだ。さあ踊れ!」と。しかもそれは無表情のキュートな女性2人から発せられる。
そして、今回の新曲「オワラセナイト」もそのリズムの視覚化が随所に織り込まれている。同じく可愛らしいキュートな女性2人が独特の振り付けで時間をコントロールし、そして映像も様々な手法を使ってリズムを刻んでいる。
視覚化されたリズム
まず、企画段階で重要視されたのは、二極化を暗示するように左右対称のシンメトリーな画面づくりだ。両者の画面の不思議なシンクロ感や違和感を音楽的なリズムで表現している。これは「オドループ」と「オワラセナイト」との二極化を表しているともいえる。
そして、リズムが視覚化されている点を幾つかあげてみる。
MVのベースとなっているのは細かく画面が切り替わる点だ。それもリズムに合わせて。おそらく使用しているフレーム数も通常のMVよりも多いと思われる。また、リズムに合わせてカメラワークも変更しているところもポイントだ。
インパクトが強い女性2人は、前作同様に行動がループ化されている。例えば階段を降りるシーンを何度も繰り返している点などだ。前作の階段からボールを落とすシーンがこれにあたる。
前作では明るめ(Tシャツは白、スカートは青と赤の非対称)だった衣裳は、白と黒を基調に展開。リズムに合わせて女性と衣装が入れ替わることで何度も繰り返し見てしまいたくなる工夫がなされている。
そして、ボーカルを除き出演者は皆、無表情である。この点も重要だ。感情を排除することで映像としてのインパクトが更に伝わるからだ。無表情、無機質に淡々と流れていくなかで起こる映像の変化が視聴者をハッとさせる。
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