嵐莉菜

 嵐莉菜が13日、都内で行われた主演映画『マイスモールランド』(川和田恵真監督)凱旋上映記念舞台挨拶に登壇。川和田監督が所属する「分福」の代表を務める是枝裕和氏が祝福に駆け付けると涙目を浮かべ喜んだ。

 本作は、在留資格を失い、普通の高校生としての日常が奪われてしまった17歳の在日クルド人の主人公サーリャ(嵐莉菜)が、理不尽な社会と向き合いながら、自分の居場所を探し、成長していく物語。

 世界三大映画祭のひとつ『第72回ベルリン国際映画祭』で日本作品初の「アムネスティ国際映画賞」特別表彰を受け、更に本作が映画初出演にして初主演を務めた嵐は、山路ふみ子映画賞をはじめ、報知映画賞、毎日映画コンクール、キネマ旬報映画賞など、数々の映画賞新人賞を受賞した。

 「想像もしていなかった」という反響に嵐は「評価して頂いたことが光栄でこんなに幸せなことはない。最高の気持ちです」と喜びを噛み締めた。

 この日は是枝裕和氏がサプライズで祝福に駆け付けた。是枝監督から花束を受け取った嵐は「びっくりしました。すごく嬉しいです」と目に光るものを浮かばせた。

川和田恵真監督、嵐莉菜、是枝裕和氏

 構想から完成までに5年以上を要した。是枝氏は、川和田監督を祝福するとともに「もっと早く出来て良かったと思うけど、時間がかかったことで嵐さんに出会えた。出会えるべくして出会えた。これから1作1作を大事に前に進んで下さい」とエールを送った。

 川和田監督と共に、是枝氏から将来の期待を受けた嵐。「再び川和田監督とこのような舞台に立ちたい」との思いを明かし、俳優業については「お芝居の基礎からクルドの文化までたくさんの事を学ばせて頂きました。これからは演じていく役や作品を通して学んだ事や感じた事をスクリーンを通して伝えていければ」と意欲を示した。

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