INTERVIEW

3時のヒロイン・かなで×超特急・草川拓弥

2人がポジティブに過ごすための秘訣とは


記者:村上順一

写真:村上順一

掲載:22年12月12日

読了時間:約7分

 3時のヒロイン・かなでと超特急の草川拓弥が、TOKYO MXの月曜ドラマ『デブとラブと過ちと!』(放送中)に出演。本作は、電子書籍サイト「コミックシーモア」で累計6000万DL突破の大人気コミック『デブとラブと過ちと!』(ままかり/ソルマーレ編集部)を原作とした、超ポジティブな記憶喪失のヒロインと若手副社長が繰り広げる、ドタバタラブコメディ。ドラマ初主演となる3時のヒロイン・かなでは本作のヒロインである幸田夢子、草川は若手副社長・結城圭介を演じる。インタビューでは、撮影の舞台裏からポジティブに日々を過ごすための秘訣など、かなでと草川の2人に話を聞いた。(取材・撮影=村上順一)

涙を流すシーンは全部一発オッケー

――この役はかなでさんしかいない!というほどのハマり役ですが、主演が決まった時の心境は?

かなで まさか自分が主演だなんて、夢みたいでした。本当に嬉しかったです。

――草川さんが出演が決まった時の心境は?

草川拓弥 僕もこの作品の出演が決まった時すごく嬉しかったです。原作を読んでポジティブな夢子に勇気づけられたので、撮影がすごく楽しみでした。W主演という形なんですけど、微力ですが僕なりにかなでさんのサポートができたらいいなと思いました。実際の現場では、かなでさんがすごく明るくてみんなの士気を上げてくれる存在でした。

――お2人はこのドラマ以外で接点はありました?

草川拓弥 超特急で「コント×超特急」というのをやっているんですけど、それにかなでさんが急遽出演してくださったことがありました。

かなで その前に実は映画でご一緒したこともありました。私はエキストラとしての出演だったのですが、草川さんはイケメン役で出演されていて。その時からすごく綺麗なお顔をされているなと思っていました。

草川拓弥 『女芸人No.1決定戦 THE W』(日本テレビ)で優勝されるところを観ていました。あと、 福田(麻貴)さんとファーストサマーウイカさんがMCを担当している番組にも出演させていただいたこともあり、3時のヒロインさんとはご縁がありました。かなでさんが僕らのコントに急遽出演していただいた時は、あまりお話しできなかったんですけど、こうやって今回お話ができて嬉しいです。

――ところで、福田さんから今回の主演についてメッセージはもらいました?

かなで 「すごいね」と応援してくれましたし「座長」と呼んできました(笑)。ただ、私の中で座長と聞くと吉本新喜劇のイメージが強いんです。私、新喜劇の座長の酒井藍さんに似ているとよく言われていて、酒井さんが座長に就任された時も、私が「おめでとうございます」と間違われたというエピソードもあります。

――何の情報ですか(笑)。撮影で印象的だったことは?

かなで 涙を流すシーンがいくつかあるのですが、全部一発オッケーでした!

草川拓弥 おー!(パチパチ)

かなで もともと涙もろいところがあるんですよ。

草川拓弥 とはいえ、スタッフさんがいる中でプレッシャーを感じさせない演技というのはすごいなと思いました。僕が一緒にいたシーンで泣くところも、泣く直前からのカットだったのですが、そこからすぐに涙を流していたので、本当にすごいなと思いました。

――どんなことを考えながらそのシーンは撮られたんですか。

かなで 台本を読んだ時に、ネガティブな夢子に共感しました。自分と似ていると感じる部分があったので、自然とできたんだと思います。

――草川さんはいかがでした?

草川拓弥 オープニング映像の撮影です。現場に入るとみんなの目の前にお菓子が用意されていて、監督さんから「企画会議でもしているかのようにみんなで話している感じで演じてほしい」「笑った時はカメラ目線が欲しい」とか、意外とリクエストがアバウトだなと(笑)。でもカメラが回ったらみんなすごく面白くて。

かなで 声は使われないので、作品とは全く関係のない話をしていたんですけど、笑いを取らなければ、みたいな空気感がありました(笑)。

草川拓弥 その雰囲気がすごく面白くて。

――その中で印象的だったことは?

かなで 私は飴を舐めるシーンが印象的でした。

草川拓弥 美術さんが大きな飴を用意してくださって、それを使って何かアクションをするみたいなね。順番にそれをやっていくんですけど、後半になるにつれだんだんネタ切れになって、ハードルが自然と上がっていくという。

かなで 草川さんが飴を舐めているところのオフショットを高橋(健介)さんが送ってくれました! それを送ってもらえるくらい仲良くなりました。

――ちなみにハプニングはありました?

かなで 撮影日じゃないんですけど、普通に歩いていただけなのに、派手に転んでしまい捻挫したことです。歩けなくなってしまって、タクシーに乗って病院に行って、マネージャーにお迎えに来てもらいました。それで翌日の撮影がお休みになってしまって…。

草川拓弥 僕のマネージャーさんから撮影がお休みになったことを聞いたのですが、かなでさんが足を怪我したと聞いて心配していました。2日後に会った時は湿布を貼って撮影に復帰されて。

かなで 怪我した次の日は本当に歩けなくて、松葉杖を使っていました。でも、私は捻挫に慣れているので、これなら明日には痛みは取れているだろうなとなんとなくわかるんです。そうしたら翌日に歩けるようになっていました。

草川拓弥 夢子が走って逃げていくシーンの撮影があったんですけど、流石にそこは足が完治してから撮影したり。

かなで 撮影順を変えてもらったりしました。皆さんにすごくご迷惑をかけてしまいました。

――草川さんはハプニングありました?

草川拓弥 結城の言葉に夢子がときめいてしまうシーンがあります。その時にエフェクトみたいなものが夢子の後ろから出るのですが、僕がセリフを言った後にそれが出てくるんです。それが面白くてちょっと耐えられずに笑ってしまいました。CGとか合成技術を使ってもできるとは思うのですが、美術さんがリアルにそれを作ってやっていたのが印象的でした。

――アナログなんですね(笑)。

草川拓弥 こだわった部分だったのかなと。しかもその日は風が若干あったので、それが風に流されていって。

かなで それもあって何回か撮り直しましたから(笑)。そこはすごくこだわってました。

自分の好きなことをやるのが良い

3時のヒロイン・かなで×超特急・草川拓弥

――このシーンは要注目ですね。さて、本作はネガティブだった夢子が、事故がきっかけでポジティブな性格になります。お2人が日々ポジティブに過ごすための秘訣はありますか。

かなで 悩む時はとことん悩んだほうがいいと私は思っています。これ以上ないくらいまで悩んだらもう上がるしかないじゃないですか。

――かなでさんはどんなことでネガティブになってしまうんですか。

かなで バラエティ番組に出られるようになってから、SNSなどで「面白くない」と言ったコメントをみたりすると、「私は芸人にむいてないんだ…」とすごく落ち込みました。今はそういうコメントを見てもあまり気しなくなり、精神的に強くなったと思います。

草川拓弥 僕は美味しいものを食べて、友達とワイワイして寝ることがポジティブに生きていく秘訣かもしれないです。僕も人間なのでネガティブになってしまう時もありますが、そういう時こそ自分の好きなことをやるのが良いと思います。

――そんな草川さんがいま一番好きなこととは?

草川拓弥 岩下の新生姜がポジティブアイテムですね。最近は毎日食べています。おつまみにもなりますし、食べている時はすごく幸せです。

――美味しいですよね。ところで、お2人のストロングポイントはどこにあると思いますか。

かなで 私は声が大きいところです。声が大きいと自然と活力がみなぎってきます。何でもないことを大きな声で言ってしまい、相方からツッコまれることもあるんですけど、でもそれが私のストロングポイントだと思っています。

草川拓弥 今回のようなお芝居もそうなんですけど、グループ活動もしているので、ラジオやバラエティなど色んなことを経験させていただいているという活動の幅広さが僕の強みなんじゃないかなと思います。

――ありがとうございます! 最後にこのドラマの注目ポイントを教えてください。

草川拓弥 夢子のセリフで「圭介さんは圭介さんだから」というのがあるんですけど、この言葉が全てを包括していると感じました。その人の良さというのは、他の人と比べるものではないと思いますし、それぞれの良さがあるということを再確認できるようなシーンでもあり、そんな作品になっています。

かなで このドラマを観ていただければ、きっとポジティブになれますし、ハッピーになれると感じています。ただのラブコメではなくて、いろんな人間関係だったり、それぞれが抱えているものが見えてくると思うので、そういったところにも注目していただけるとより楽しめると思います。たくさんの人に観ていただけたら嬉しいです。

(おわり)

衣裳
神波憲人

衣裳アシスタント
岩切よしの

ヘアメイク
オオクボエミコ
森美登里

番組情報

【タイトル】『デブとラブと過ちと!』   
【放送日時】毎週月曜22:00~22:30 (TOKYO MX)
 毎週土曜24:30~25:00(BSフジ)
【出演】かなで(3時のヒロイン)、草川拓弥(超特急)、太田夢莉、中西悠綺、西村ヒロチョ、志保、高橋健介、崎山つばさ ほか
【オープニング主題歌】-真天地開闢集団-ジグザグ「スマイル★かわいいねん」(CRIMZON)
【エンディング主題歌】フウセンカヅラ「シンデレラ」(T-RECKLESS creative forest)
【監督・脚本】本田隆一・綿種アヤ
【制作協力】The icon
【製作・著作】TOKYO MX

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村上順一
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