INTERVIEW

藤田玲×佐藤流司

「血のりはテンションが上がる」新たな発見とは:映画『アウトロダブル』


記者:村上順一

写真:

掲載:22年09月18日

読了時間:約7分

 俳優の藤田玲と佐藤流司が主演を務める映画『アウトロダブル』が、9月2日より全国で公開中。前作『ダブルドライブ』に続いて、藤田玲は我妻アベル、佐藤流司は五十嵐純也を演じる。このシリーズは2017年に藤田主演の『ボーダーライン』、2018年に藤田主演『ダブルドライブ‐狼の掟‐』、佐藤主演『ダブルドライブ‐龍の絆‐』が公開。『アウトロダブル』はシリーズ最新作で最終章となる。共演には、お笑い芸人の垣根を越えて俳優としても評価が高いなだぎ武、千原せいじに加え、牧島輝、中村太郎、高橋怜也の若手人気俳優達がアウトロー役に挑む。インタビューでは藤田玲と佐藤流司の2人に、約4年ぶりとなったシリーズ最新作にどのような気持ちで臨んだのかなど、話を聞いた。動画ではそれぞれの原動力を聞いている。(取材・撮影=村上順一)

僕らの右に出る者はいない

村上順一

藤田玲

――お二人がこのシリーズで共演するのは映画では4年ぶりですね。

藤田玲 舞台ではめちゃくちゃ共演しているので、久々という感じは全くなくて。実際アベルと純也というところでも時間を感じさせなかったです。昔やった役なんですけど、思い出そうとしなくても自然体でいけた感覚はありました。

――佐藤さんも純也はまだ体に残っていて。

佐藤流司 純也ってどんなキャラだったかなって俺はなりました(笑)。

藤田玲 なったんかい(笑)。じゃあ前作『ダブルドライブ』も見直したんだ。

佐藤流司 見直しました。なので、純也になるまでにちょっと時間が掛かったんです。

――撮影はいかがでした?

藤田玲 スムーズだったと思います。撮影が巻いて終わった日もありましたから。

――コンビネーションもバッチリだったと。

藤田玲 そこに関しては僕らの右に出る者はいないと思っています。

佐藤流司 (口笛で♪)

――共演者の方も千原せいじさん、なだぎ武さんとインパクトがありますね。

佐藤流司 なだぎさん、せいじさん、お2人ともとても優しい方でした。せいじさんはお芝居になると迫力があって本当に怖いんですけど、この作品のラスボスだわと感じさせてくれる最高の演技でした。

藤田玲 せいじさんと僕らのファーストカットが、ダルマの刺青を入れた男がお風呂に入ってくる、というシーンなんですけど、刺青が入っているのと初対面ということもあり、ちょっと怖かったんです(笑)。

佐藤流司 でも、ご挨拶をさせていただいてから撮影が進むにつれて、芸能界の面白い話をたくさん聞かせていただき、とても優しくしていただきました。

村上順一

佐藤流司

藤田玲 僕はなだぎさんと10年ぐらい前から知り合いで、過去に共演もさせていただいているのですが、せいじさんとは真逆だなと思いました。どちらも面白いんですけど、なだぎさんは作り込むタイプで、感覚派と技巧派という違いがあるなと思いました。お二人の演技からは考えさせられるものがありました。

――お互いで印象に残っているシーンはありますか。

藤田玲 僕はライブハウスでケンカをしてるシーンですね。その時のキレっぷりと言いますか、あのシーンは純也がすごく格好良く見えました(笑)。

佐藤流司 アベルは怖いもの知らずで、人をも殺めてしまうんですけど、そのアベルにも唯一怖いもの、弱点があったというシーンが、俺は印象的でした。

藤田玲 アベルは連続殺人犯なんですよ(笑)。

――(笑)。コントや漫才をやられているシーンも印象的でした。

藤田玲 あれはほとんどアドリブなんです。夢のシーンで色んな格好に着替えるんですけど、その格好になったということは、漫才をどうぞみたいな、周りからの無茶振りが酷かったのを覚えています(笑)。

――そうだったんですね。それにしても『ボーダーライン』と『ダブルドライブ』と比べると『アウトロドライブ』は、テイストがすごく変わりましたね。

佐藤流司 本当にそうです。『アウトロダブル』は、もはや車の映画じゃなくなってますから(笑)。

藤田玲 僕らも脚本を読んだ時に、「本当にこれが同じ系列の作品か?」と思いました。今回、若手の牧島輝くん、中村太郎くん、高橋怜也くんが参加していているということもあり、幅広く見やすいものを提供しようというバランスを取っていたのかなと思いました。それでポップなシーンがすごく増えたんじゃないのかなと思いました。

――お二人はこの作品シリーズを通して発見はありました?

藤田玲 発見としては血のりはテンションが上がるということです。

佐藤流司 それ、わかります!

藤田玲 昨今、コンプライアンスもありグロテスクな描写は難しいじゃないですか。でもこのシリーズはそこを堂々と演出しています。その中で僕自身も血のりを付けるとテンション上がるというのは気づきでしたね。他の作品でここまでやることは僕は多くないので。

生きる難しさと人との繋がりを感じてほしい

村上順一

藤田玲×佐藤流司

――今回、久しぶりにアベルと純也を演じるに当たってどのような意識で臨んでいたのでしょうか。

藤田玲 監督と本読みの時に打ち合わせして、こういう方向性でいきたい、と相談してから現場に臨ませていただきました。そのなかで僕はこれまでのアベル像を崩さずにアベルの限界に挑戦する。それはコミカルな方の限界を超えるというものなんですけど、ちょっと滑稽にも見えるアベルのかわいいさの部分を頑張りたいと思って。台本を読んだ時はどうなるかは未知数だったのですが、一度受け入れたら割とすんなりいけました。

佐藤流司 純也はちょっとダサい感じが可愛いくて魅力なので、とにかくかっこつけない芝居をすることでした。純也は格好悪いところが格好いいと思うので、ダサくても泥臭く演じる。弱虫が頑張ってアベルについていこうとする姿。同じ土俵に立っているよという顔をちゃんとすることを意識していました。

藤田玲 でも、今回殴ったら殴り返してきたんですよ。そのシーンで純也もすごく強くなっているなと思いました。

佐藤流司 頭突きね(笑)。成長しているんですよね。たぶん殴られすぎて皮膚が硬くなってきてるんじゃないかなって。

――新たな試みみたいなものはありましたか。

藤田玲 木に向かってインターホンを鳴らす練習をするというのは初めての試みでしたね。どういう気持ちでやろうかと(笑)。

佐藤流司 (笑)。

藤田玲 本当にやると突き指するので、アベルの限界を見据えながらやっていたんですけど、監督が後から「もっと!もっと!』みたいに煽ってくるんですよ。ちょっと監督は何言ってるのかな、と思いましたから(笑)。

村上順一

藤田玲

佐藤流司 台本で読んでいたのでシーンとしてはもちろん知っていたんですけど、映像で見て「何これ」と思いました(笑)。

――作品を観ないと何の話をしているのかわからないですね。

藤田玲 (笑)。アウトローな奴が木に向かってピンポンしているので、是非劇場に観にきてください!

佐藤流司 意味がわからない(笑)。

――意味がわからないだけに気になります。さて、佐藤さんが新しいなと思ったことは何でしょう。

佐藤流司 血のりを口に入れているので垂れてくるんですよ。それを今まではちょっと拭いたりとか、口で拭うみたいなことをするんですけど、今回ダラダラ垂らしっぱなしでやったというのは自分の中では新しかったですね。

村上順一

佐藤流司

藤田玲 血のりって実はかなりスキルが必要なんです。口から出すのも、本当に上手い人じゃないとかなり変な飛び散り方をします。僕らはこのシリーズで相当血のりの扱いは上手くなったと思いますよ(笑)。

佐藤流司 もう“血のり俳優”ですよね(笑)。

――最後にこの作品で何を感じ取ってもらえたら嬉しいですか。

藤田玲 生きる難しさですね。大きなテーマとしてはいろいろな足掻き方があって、でも最終的にはハッピーでいたいよねという。それを感じてもらいたいです。

佐藤流司 『アウトロダブル』の主題歌で、2人で作詞をしてツイン・ボーカルで制作した「BOND」という曲があるんですけど、「BOND」というタイトルにもかかっていますけど、横のつながり、人とのつながり、家族愛など周りにいる人を大事にしなさい、というメッセージを込めたので、最後まで映画を観て、何か感じ取っていただけたら嬉しいです。

(おわり)

▽藤田玲 

スタイリング:小田優士
ヘア&メイク:江夏智也(do:t)

▽佐藤流司

スタイリング:小田優士
ヘア&メイク:有藤 萌(do:t)

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