『ファンタスティックス』(C)TOHO

 ミュージカル『ファンタスティックス』が10月23日~11月14日、都内・日比谷シアタークリエで上演される。8月31日には、そのビジュアルが解禁された。

 1960年オフブロードウェイで初演したミュージカル『The Fantasticks』。2002年まで42年もの間オフブロードウェイで上演を続け、その公演回数は1万7162回におよび、米国におけるミュージカル最長連続上演を記録。1992年には長年の上演に対しトニー名誉表彰を受けた。

 これまで67カ国以上で上演され、日本では1967年、東宝創立35周年記念東宝ミュージカル特別公演として菊田一夫が製作を手掛け、芸術座で日本初演された。それから55年の時を経て、東宝ミュージカルの次世代を担う実力派演出家・上田一豪の新演出により、芸術座のDNAを受け継ぐシアタークリエで装いを新たに上演。

 『シラノ・ド・ベルジュラック』などで知られる仏劇作家エドモン・ロスタンの韻文劇『レ・ロマネスク』をもとに、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』『真夏の夜の夢』のエッセンスを織り交ぜたストーリーはロマンティックかつ普遍的で、誰もが経験する恋と人生の物語。米初演から60年以上経過した今なお私たちに多くのメッセージを投げかける、不朽の名作。

 ミュージカル『刀剣乱舞』鶴丸国永役に抜擢され様々な舞台で活躍する岡宮来夢が若者マットを演じ、その隣人で恋仲にあるルイーザ役は、ミュージカル『アニー』主演のアニー役でデビューし、この夏話題の舞台『呪術廻戦』に出演し今後の活躍が期待される豊原江理佳。ルイーザの父親ベロミー役に、劇団四季出身で、『レ・ミゼラブル』での硬派な役から『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』での三枚目役まで演じ分け、ミュージカル界に欠かせない実力派、今拓哉。

 マットの父親ハックルビー役に、お笑い芸人でありながら、『レ・ミゼラブル』テナルディエ役で本格ミュージカル俳優としても活躍するトレンディエンジェル・斎藤司。父親たちの計画により雇われる老俳優ヘンリーを、蜷川幸雄、ジョン・ケアードら巨匠からその演技力を高く評価され、舞台・ドラマ・映画で幅広く活躍する青山達三。旅芸人モーティマー役を本作がミュージカル初出演となるアンガールズの山根良顕が演じる。物語を見守るミュート(黙者)を務めるのは俳優でダンサーの植田崇幸。そして登場人物たちを時に翻弄し、導く流れ者、エル・ガヨ役は元宝塚歌劇団星組男役スターで退団後本作が初ミュージカル出演となる愛月ひかるが演じ、新しい『The Fantasticks』の世界をつくりあげる。

 この度、そのバラエティに富んだキャストが勢揃いしたメインビジュアルを解禁。

 隣同士に住んでいる若いマット(岡宮来夢)とルイーザ(豊原江理佳)は、恋人同士。ルイーザの父・ベロミー(今拓哉)とマットの父・ハックルビー(斎藤司)が仲を引き裂こうと築いた壁越しに、二人は日々語らい、将来を誓い合っている。そこへ現れたのは、怪しげな流れ者のエル・ガヨ(愛月ひかる)、老俳優のヘンリー(青山達三)、旅芸人のモーティマー(山根良顕)。彼らの秘密の企みによって、幸せだったはずの二人の関係は少しずつ変化していく。誰もが経験する、恋と、人生の、ほろ苦い物語。

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