山根涼羽、入山杏奈、加藤玲奈

<〇〇な2人:連載アフターインタビュー(12)>
 AKB48山根涼羽がMCを務める、ライブ配信アプリ「17LIVE」の番組『AKB48 広報 山根涼羽と○○(マルマル)な2人』の第12回生配信が1月18日に行われた。ゲストは、先日卒業を発表した入山杏奈と加藤玲奈。苦楽を共にした10期生の同期だからこそ見えた2人の“素顔”とは。【取材・撮影=木村武雄】

修行の12年

 笑いが絶えなかった。ファッション誌やファッションショーでの共演はあるが、こういうトーク番組にペアでゲスト出演する機会は多くない。「良い思い出になりました」と表情を緩ませる入山。笑顔で返す加藤。

 初お披露目など過去の映像も流れた。「懐かしさもあって楽しく振り返られました」という入山。加藤も「喋り過ぎたかも!」と笑う。

 山根は配信中にこう聞いた。「AKB48に入って良かったと思うことは?」

 入山「いろんな出会いがあって、本当に心から一緒にいて楽しいと思う人たちと出会えたこと。玲奈ちゃんに出会えたこともそう。」

 加藤「きっと入っていなかったら年上の人とかにも出会うことはなかったと思う。メンバーに出会えたことが一番」

 入山は14歳で、加藤は12歳で10期生としてAKB48に加入した。今は笑顔でこの12年を振り返られるが、楽しいことばかりではなかった。心が折れそうなことも何度もあった。

 入山「やるからには最後までやろうと決めていました。その最後がいま来たという感じです。メキシコに行ってから考えはいろいろと変わりましたが、人生は一生学びだし、修行だと思っていて、特にこの12年は修行。ずっと滝に打たれ続けてきたような感じもあって、でもそのおかげで見えた世界や学んだことがあったので本当に良かったなって思います」

 小学6年生の時に加入した加藤。入山は配信中、加藤の当時の様子をこう明かしていた。「玲奈ちゃんはレッスン場の片隅にいて、ずっと下を向いてポツンと立っていて…分からないことがあったら周りに聞くと思うんですけど、そういうこともなくて…」。にやけながら加藤が答える。「年上ばかりだったからどう接したらいいか分からなくて…」。

 そんな加藤も今や堂々としている。AKB48のファッションリーダー的な存在で「自分らしくいるスタイル」は同性からも憧れの眼差しを受ける。

 加藤「AKB48でメンタルが強くなったと思います。昔は何かを言われたら気になっていたけど、今は何を言われても動じないというか。精神的に強くなれたと思います」

 もともとマイペースだが「周りに流されなくなりました」。それが「自分らしく生きる」という土台になっている。入山も「玲奈ちゃんは昔、考えを持っていなかったけど、今は自分の考えがしっかりあって軸がしっかりしている」

 「確かにそうかも」とうなずく加藤。

 一方の入山は、卒業を決めた理由の一つに「後輩の成長」を挙げた。こうして後輩である山根の番組にゲスト出演できたことを嬉しいと喜ぶ。

 入山「後輩がやっている番組に出られるのがすごくて嬉しくて。私は番組をやっていないし、後輩の活躍している場に自分たちが出られて一緒に仕事できるのは感無量」

 山根とは、食事や遊園地にも一緒に行ったことがある加藤も称える。

 加藤「ずんちゃんはしっかりしているし、番組の初回配信を見て、こんなにしっかりしているんだと改めて思えて。でもまさかこの番組に出られると思っていなかったので嬉しかったです」

山根涼羽、入山杏奈、加藤玲奈

涙を流していた加藤玲奈

 サービス精神旺盛な入山は、配信中に限らず取材でも周囲を楽しませた。その入山に加藤も饒舌になっていた。

 記者「配信、すごく面白かったです」

 入山「ありがとうございます! よく言われるんですよ(笑)」

 記者「しかもすごくしゃべられていて」

 入山「え? どういう印象ですか(笑)。確かにそんなにしゃべる印象はないかも(笑)」

 加藤「わたしも結構しゃべったかも(笑)」

 入山「しゃべり過ぎました(笑)」

 番組には「まさか長年いるとは思われなかったけどついに卒業する2人」として出演した。

 加藤「あんにんがピンと来たと言ってこれがいいと(笑)」

 長年連れ添った加藤を入山は「同志」と呼んだ。「常に同じ環境にいました。同期でAKB48に入って、メディアへの登場も同じタイミング。そんな中で『やる気がない』と言われたり(笑)、人気が伸びなくて悩んだのも一緒。ずっと同じ境遇で、玲奈ちゃんがいるから、玲奈ちゃんが分かってくれるから大丈夫と思えました」

 その思いは加藤も同じだ。入山は18年にメキシコのテレビドラマシリーズ『L.I.K.E』に日本人キャストとして出演するため単身海を渡った。

 加藤「シンプルに友達がいないという感じでした。同期は色んな国に行って日本にいなくなって。先輩も少ないし…。そのなかであんにんがメキシコに行っちゃうのは私の中で結構大きかったです」

 入山の離日前最後のコンサートで加藤は涙した。

 入山「あの時のこと、すごく覚えている」

 加藤「歌いながらね、泣いちゃって。悲しくて。メキシコに行ってからあんにんのインスタとか見ていたらすごく楽しそうにしていて。最初は不安そうにしていたけど、そういう姿を見て良かったなって。そう思いつつもやっぱり寂しくて」

 2019年1月にTOKYO DOME CITY HALLで開催された『AKB48グループリクエストアワー セットリストベスト100 2019』に入山の姿があった。

 加藤「嬉しかったです。でも一人、向こうのオーラを持ってきていて少し特殊な雰囲気があったんです。なにか『ここにいるべき人ではないような…(笑)』

 山根「海外のセレブみたいな!」

 加藤「そうそう! 完全に向こうに染まってきていて」

 記者「ちょっと一歩引くような感じですか」

 加藤「私はそんなことなかったんですけど、周りは話しかけに行きづらいだろうなって(笑)。あんにんも(中西)智代梨とか、あの頃は(高橋)朱里もいたから仲のいい子としか喋ってなかったもんね」

 入山「そうそう、懐かしいね。いま私、AKB48に染まってる?」

 加藤「染まってる!」

 入山「良かった!」

山根涼羽、入山杏奈、加藤玲奈

お互いのすごいところ

 「同志」と称え合う2人だからこそ思う、お互いのすごいところは…。

 加藤「断トツ、行動力です。もはや知らない人でも仲良くなれるんじゃないかなってぐらい」

 入山「なるね」

 加藤「その辺の人と仲良くなれるぐらいの行動力とコミュニケーション能力が高いです」

 入山」「でも後輩には人見知りなんです。どう接したらいいか分からない。学生の時も自分の後輩と仲良くなれなくて。でも自分にグイグイ来てくれる子には仲良くなります」

 加藤「確かに! 年上の人には人見知りの『ひ』の字もない。話し上手、プラス行動力もすごいからメキシコでもうまくいっているんだろうなって。私だったら心が折れてる。あんにんの性格もあるんだろなって。尊敬します!」

 入山「ありがとう!確かに行動力はあるなって自分でも思う。悩むよりも即行動なので」

 そんな入山が思う加藤のすごいところは…?

 入山「人にこびないところかな。良い意味で人に興味がなくて、それを隠さないところ!玲奈ちゃんみたいにそれができる人って少ないし、それでいて超愛されてるからすごい!」

 加藤「確かに!」

 入山「ちょっと!自分で確かにって!(笑)」

山根が見た2人

 一方、山根は二人をどう見ているのか。恒例のキャッチコピーで挙げたのは、入山が「オンとオフ」、加藤は「愛され力」。

 山根「あんにんさんはオンとオフがちゃんとある先輩だと思います。リハにいたらみんなが引き締まるし、スムーズに進む。『みんながどうする?』と言う時に『こうじゃない?』と言ってくれて。長くAKB48にいらっしゃるので、振りもたくさん知っていて、後輩が迷っていたらすぐに教えてくれます。でもお話するとフレンドリーで優しい。もっとたくさんお話ししたいです」

 山根「れなっちさんは人を惹きつける才能がすごい。愛され力がすごいです。卒業発表をしたときの配信では今までお世話になったスタッフさんたちも参加されていて、みなさんから愛されているのが伝わりましたし、楽屋でいつも、衣装さんやメイクさんが、れなっちさんに話しかけに行ったり、れなっちさんが来た時もみんな嬉しそう。必要以上にこびないのに人が寄ってくるのがすごい。私は必死にこびて捕まえるのに(笑)。私もそうなりたい」

次回ゲスト

村山彩希と篠崎彩奈(C)AKB48

 次回ゲストは、篠崎彩奈と村山彩希。

 加藤「りんごちゃんは、あっ! 彩希のことです(笑)。彩希はしっかりしているように見えてほわほわしている時があって、天然っぽい。彩奈はお金にすごい。執着が。レッスンの合間にコンビニに行くときの会話でさえ『ポイント貯めてる?』って。主婦と会話しているのかと思うぐらいポイントやお金の執着がすごい!」

 記者「貯め上手なんですね」

 加藤「そうそう!結婚したらいい主婦になるんだろうなって思います!」

 記者「取材時間がないので、入山さんは…」

 入山「私も言いたい! 彩希は頼りになる後輩で、彩奈はすごく頼りにならない後輩!(笑)」

 加藤「あはは!」

(おわり)

※「AKB48広報 山根涼羽の○○な2人」は次回で最終回。火曜日20時から配信。なお、17LIVEアプリをダウンロードすれば無料で視聴が可能だ。
アカウント:
AKB48_official
https://17.live/profile/r/13741515
AKB48は2月5日(土)、6日(日)に東京ガーデンシアターで「AKB48新春コンサート2022『きみが思うより、きみはすごい』」を開催し、5日(土)は現チームでのラストコンサート、6日(日)はカップリング曲のリクエストアワーと新チームでのコンサートを行う。
また約5年ぶりとなる「AKB48第17期生オーディション」(https://www.akb48.co.jp/lp/audition17th/)の応募期間は2月7日(月)まで。
『バラエティ Paravi「AKB48、最近聞いた?〜一緒になんかやってみませんか?〜」』(テレビ東京/毎週(火) 25:35〜26:06)放送中。
詳細、最新情報はAKB48公式サイト(https://www.akb48.co.jp)で。

Photos

記事タグ