AKB48

 AKB48が23日、神奈川県横浜市のぴあアリーナMMで、結成15周年を記念した単独コンサート『17LIVE presents AKB48 15th Anniversary LIVE AKB48単独コンサート~好きならば好きだと言おう~』を開催した。柏木由紀が演出を担当した今回の公演は48曲をノンストップで届けた。

 卒業生が31人も参加した異例尽くしの峯岸みなみの卒業コンサートから一夜明けた23日。昼は、AKB48チーム8の47都道府県コンサートのファイナル公演が行われ、夜は1年半ぶりとなるAKB48単独コンサートが開かれた。

 この日の夜も異例の演出だった。「愛の存在」で幕が開けた本編はノンストップで44曲。アンコールも、本編が終えてすぐに始まったことから実質48曲ノンストップとなった。

 その間には、チームごとや、ユニット、得意ジャンル、加入期ごとに分かれて曲を披露するなど、出演メンバー全員がスポットライトを浴びる構成で進んだ。本編ラストの曲「ファンレター」も終わりを迎え、演出を担当した柏木はこう語った。

 「AKB48にとって初めての挑戦だったノンストップでのコンサート。私たちの想いや気合が皆さんの伝わっていると嬉しいです。1期生が全員卒業した今、今までのAKB、そしてAKBを作り上げてくれたメンバーへの感謝の気持ちを忘れず、これからのAKB48はもっともっと大きなステージに向かって歩んでいきたいです。これだけ沢山のアイドルがいるなかで、私達AKBを選んで応援して下さっているファンの皆さんにとって誇りに思える、そして心の底から好きだと言いたくなるそんなグループでありたいと思います」

涙する柏木由紀

 汗だくになりながら、息を切らせながら、走り切った。峯岸みなみが卒業し、頼りになる1期生は全員卒業する。48曲ノンストップは、この1年半コンサートが出来ずにいた悔しさをパワーに変え思いをぶつけるとともに、ファンとの再会を喜ぶ機会となった。同時に、AKB48の魅力を改めて伝える場にもなった。そして、先輩が築き上げたものを引き継ぎながらも、新たに作り上げていく覚悟を示した。

 走り切った達成感は、アンコールに表れていた。ノンストップ44曲の本編終えて間髪入れずにスタート。誰もが疲労困憊のはずだが、笑顔で軽やかにステップを踏んだ。全てを終え、柏木は「みんなお疲れさまでした」とねぎらい、そして涙した。

涙する向井地。称える柏木

 三代目総監督の向井地もステージ去り際に涙し、「この2日間3公演いろんなことがあって、改めてAKB48が大好きだなって思えたし、メンバーのみんなもファンのみなさんもそう思ったと思う。先輩たちが繋いできたAKBを私達今の世代で繋いでいきたい」と決心を伝えた。

 コロナ禍で思うような活動もできなかった。まだまだコロナ後の見通しも立っていない。しかし、新たな道へと進む決意を示した。9月には58thシングルの発売も決定した。7月には新番組もスタートする。その名も『乃木坂に、越されました。~崖っぷちAKB48の大逆襲~(仮)』。全てを受け入れ一からスタートする思いが見え隠れする。新たなAKB48の歴史が始まる。【取材・撮影=木村武雄】

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