愛媛発男女ツインボーカルメロディックパンクバンドのLONGMANが5月19日、1 年3 カ月ぶりのニューミニアルバム『This is Youth』をリリース。LONGMANは2012年から、ひらい(Gt/Vo)、さわ(Vo/Ba)、ほりほり(Dr/Cho)の3人編成で活動をスタート。2019年11月6日に1stシングル「Wish on」でメジャーデビューした。ミニアルバムより先行配信された『Hello Youth』は前作「Replay」に引き続き、テレビ東京で放送中の木ドラ24『ゆるキャン△2』のオープニング主題歌としてO.A中。MusicVoiceではアンケートを実施。ミニアルバム『This is Youth』についてや、今のLONGMANに迫った。【村上順一】

老いても常に精神的成長でカバーしていきたい

『This is Youth』ジャケ写

――『LONGMAN TOUR 2021 "Just A Boys & Girl Season2』を開催中ですが、ここまでの手応えや感じたこと、印象的だったエピソードなどあれば教えてください。

ひらい 2020年はほとんどお客さんに会えなかったので、ステージに出た時にその場にお客さんがいてくれることに感動してしまいました。配信ライブは何回かやっていたのですが、お客さんを想像してやるしかなかったので今は想像しなくても実際に居るんだって(笑)。喜んでくれるお客さんを見てやりがいを実感しました。ただ色々な制限があるなかで今まで以上に良いライブをしないと楽しんでもらえないとは思っているので演奏力はもちろんライブの流れなどもっと高みを目指して行かないとなと思っています。

ほりかわ お客さんが動けないから“聴かせるライブ”というものを意識しています

さわ やっぱりお客さんと面と向かってできるライブは最高だなと思いました。私達も今までの勢いに任せたライブじゃなくて、だんだん魅せるライブができてきだしたかなとは思ってます。印象的だったのは土地によってMCで面白かったり共感したりしたときに拍手で答えてくれる事。ひらいさんがペイチャンネルの話をした時に凄い勢いで頷きながら拍手をしている方を見た時は笑ってしまいました。

――今作『This is Youth』が完成した心境をそれぞれお願いします。

ひらい やりたいこと、やるべきことを全てギリギリまで作業して迎えたレコーディングだったので、「なんとか間に合ったー」って感じでした。僕たちこのアルバムに対してできることは全てやったので、あとはこれをしっかりお客さんに届けられるようプロモーション頑張らないとなと思いました。お客さんに届いて初めて、本当の意味で完成だと思うので。

さわ コロナでライブが無くなってしまったけど、ちゃんとその時間も無駄にする事なく、あの期間のお陰で最高のアルバムが作れた事に安心しています。

ほりかわ コロナ期間に時間があったのでいろいろ試すことができてより完成度の高い作品を作ることができてよかったな、という思いです。

――ミニアルバムのタイトル『This is Youth』に込めた想いを教えてください。

ひらい 大人になってもきっと自分が完成することはなくてずっと何かを追い求めていると思うんです。その中で、好きなことに打ち込んだり、自分のためだけでなく他人のために頑張ったり、いろんな視点を得ることでYouthを保っていきたい。年齢は老いても常にそれを精神的成長でカバーしていきたいなと、それを手助けする一枚になれば、という思いでつけました。

ほりかわ 常に若く輝いていたいと思っています

――先行配信された『Hello Youth』は前作「Replay」に引き続いてテレビ東京木ドラ24『ゆるキャン△2』のオープニング主題歌としてO.A中ですが、ドラマのどこをフォーカスして楽曲を制作されましたか。

ひらい サビの「大人になって〜」というフレーズは主人公の(志摩)リンちゃんはじめ、野クル(野外活動サークル)のみなさんをイメージしました。大人になってもきっと自分が完成することはなくてその中でいろんな経験をしていろんなことを学んでいく。そしてずっと何かを追い求めていく様。それはいつまでも青春だなと思っています。

『This is Youth』それぞれのこだわり

――今作に収録された楽曲でそれぞれの新しい試みや注目してほしいポイント、こだわったところなど教えてください。

ひらい アルバムを出すたびに進化は絶対必要だと思って作っているので、今回もいろんな挑戦ができました。ギターでいうとオンコードを多用して風通しをよくするというか、曲の流れがより盛り上がっていくように組み立てていきました。具体的なところは「Hello Youth」のCメロ<僕らは>の所や、「Turning Away」のCメロ<me just shut it up>の箇所などです。「Makes You Rock」の歌の掛け合いは気に入ってます。

 あとDTMで曲作りするようになったことでドラムのフレーズもかなり細かいことができるようになりました。特に「HUG」のドラムは密かに暴れまくってます(笑)。

さわ オープニングのシンセサイザーが、めちゃくちゃ良いワクワク感を醸し出す要素になっていると思ってます!あと「HUG」の歌はかなりこだわり、明るすぎず暗すぎない絶妙なラインをだせて、今までの私とは違ったまた新たな顔がみれるのでそこも注目してもらいたいです。

 ベースは「Never Let go」だとBメロはベースラインも動いていて葛藤をしている心情を表しましたが、それ以外は歌もベースもとにかくがむしゃらな疾走感を意識しました。

 「PAINT IT!」はベースは優しさと温かみを意識して音作りをしました。星空をイメージしながら作ったベースラインで結構動いてるんですけど、ギターと歌はシンプルなので、バランスが崩れることなくしっかり馴染めました。

ほりかわ 「Turning Away」の間奏で7拍子を取り入れたのが新鮮で面白いです。

――『This is Youth』はどんな時に聴いてもらえたら嬉しいですか。また、この作品からどんなメッセージを受け取って欲しいですか。

ひらい 元気な時はより元気に! でもそうじゃない時にも寄り添えるようなアルバムになってます! なのでいつでも聴いてほしいです(笑)。音楽である以上根本的には元気の出るものでありたいのでちょっとでも気分が上がってもらえたら嬉しいです。

さわ このアルバムを聴くことにより、コロナ禍でどことなく憂鬱な気分を少しでも覆せるきっかけが生まれたら良いなと思っています。

ほりかわ ひらいさんの書く歌詞はちょっと切ないものが多いので、ちょっと元気がないなって時ほど共感できるかもしれないです(笑)。

LONGMANの武器とは?

――LONGMANは現在どのようなモードで音楽活動をされていますか。メジャーデビューしてから変化したところなどありましたら教えてください。

ひらい 今はツアーをやっていてライブのことも考えながら、『This is Youth』のプロモーション活動、また次作品に向けてプリプロもあるので曲作りもしつつと去年とは打って変わって忙しくさせてもらってます。やることが多くても心に余裕を持って一つ一つ丁寧にやっていくことを心がけています。メジャー行ってから変化したのはやっぱり関わってくれる人の多さ。たくさんの方がLONGMANを売ろうとしてくれているのはすごく嬉しいし原動力の一つになっています。

さわ メジャーデビューをしてからというか、このコロナ禍の中で色々なアーティストの解散報告を受けて、私たちはできる限り音楽を続けてみんなの好きな場所を守っていかなきゃという思いが新たに生まれました。

ほりかわ 僕自身は特に変化はなく、常に目の前の目標を定めて前を向いて生き続けれればいいなと思っています。

――結成からもうすぐ10年を迎えようとしていますが、LONGMANとしての武器、強みは今どこにあると感じていますか。

ひらい ありそうでなかった男女ツインボーカルによる曲の疾走感や心地よさ、手放しで楽しめるような非日常的な空間であるライブです。この2つは常に高みを目指していきたいです。

さわ ツインボーカルといつでも寄り添ってくれる音楽。ひらいさんのメロディセンスはかなりの武器です。

ほりかわ 3人の仲の良さですかね。

――みなさんはいまどんなことを楽しみに生活されていますか。ハマっていることやこれから挑戦してみたいことなどお聞かせください。

ひらい 今はこのアルバムが発売前なので、発売してアルバムがみんなの手に届くことを想像してニヤニヤしています。たくさん届けられるようにプロモーションだったりライブを頑張っていきたいです。

さわ 声優さんの番組やゲーム実況を観るのにハマっています。あと、ゲームをよくしていた頃の方が頭の回転が早かったなぁと思いPS5を購入しました。色々なゲームをやって“脱ポンコツ”したいと思います。

ほりかわ ゲーム配信をしてみたいです

ひらい 一年前から言ってるんですけど、まだやってないんでこれからもやらないと思います(笑)。

――最後にファンの方へメッセージをお願いします。

ひらい 今は本当にどの業種も必死で戦っていて音楽業界も例外ではありません。今は利益とかでなくエンタメの火を消さないように続けることを第一に頑張っています。僕たちも今音楽をできていること自体が奇跡のようなもので、そこに感謝して楽しみながら活動頑張っていきます。応援よろしくお願いします!

さわ まだまだ気を抜けない日々ですが、そういう時こそ音楽が気持ちを救ってくれると思います。私たちはまだまだ歌い続けるので、いつの日かライブハウスでお会いできたら嬉しいです!

ほりかわ 常に新しいものを取り入れながら前進していきたいと思っているので、今後とも応援よろしくお願いいたします

(おわり)

この記事の写真

記事タグ 


コメントを書く(ユーザー登録不要)