安斉かれん「楽しいと思えることをやる」ブレない信念で切り開いた新境地
INTERVIEW

安斉かれん

「楽しいと思えることをやる」ブレない信念で切り開いた新境地


記者:平吉賢治

撮影:平吉賢治

掲載:21年02月16日

読了時間:約7分

 安斉かれんが2月10日、ニューシングル「キミとボクの歌」をリリースした。また、それに先駆け1月27日に安斉自身がピアノを演奏したショート・バージョンを先行配信した。本作は、本人作詞による楽曲で壮大なストリングスアレンジが光る初のバラードソング。そしてピアノ演奏という新たな一面を見せた意欲作で、前作7thシングル「Secret Love」リリース時期に「音楽の幅を広げたい」と語っていたビジョンが正に具現化した。本作について話を聞くとともに、安斉の新たなチャレンジにより見えてきた景色などについて語ってもらった。【取材=平吉賢治】

ピアノ、バラードと新たな挑戦で「二人の世界」を表現

「キミとボクの歌」ジャケ写

――今作は安斉さん初のバラードですね。歌詞も意味深いですね。

 タイトルが「キミとボクの歌」で、“キミ”は家族、恋人、友達など大切な人みんなにあてた曲というより、大切な一人ひとりに当てた曲です。二人の世界をイメージした曲なんです。

――歌詞には<不安。恐さ。寂しさ。を感じていたんだ>といった感情を書かれていますが、それらの気持ちを歌っているわけではない?

 弱気な歌詞ではなく、病んでいるようなものではないんです。今回、歌詞を書くのには時間がかかりました。サビにある<葉片(はへん)>という造語を作ったりしていて、それは“言葉のかけら”という意味を込めたかった部分です。

――歌詞の部分だと、<今、選ぶ花を見れたボクは、強くなれたかな?>という部分が印象的です。

 「人生の選の択の中で正しいと思える花が見られた」「辿り着けたボクは強くなれた」という意味です。あと、1番のサビでは<送れはしないよ>となっていて、2番では<遅れはしないよ>、最後のサビでは<贈れはしないよ>と、“おくる”の意味を使い分けているんです。2番は<遅れ>なので、進んで行く人生、未来などの中で上手くいっている時もそうでない時も「遅れないで君と一緒にいるよ」というような意味があるんです。

――様々な意味が含まれているのですね。テーマとしては壮大なイメージ?

 わりと大きめです。生きている中で二人だけの世界って絶対あると思っているんです。私が「大切な人全員に歌います」というより、大切な一人ひとりのストーリーがあると思うので、そこに向けた歌で「二人の世界」というものです。Bメロの部分が一番ふたりの世界を表していると思っているので、そこからタイトルをとっています。

――なるほど。そして今作では安斉さんのピアノ演奏が入っていますね。

 前からエレクトーンを少しやっていて、ピアノもコードをちょっと弾いたりして歌うということもやっていたんです。今回初めてこうして弾かせて頂いて難しかったです(笑)。本編をピアノだけで歌ったショートバージョンもあります。「声とピアノだけ」という感じで、そこで「二人の世界」を表現したかったというのもあるんです。

――今回ピアノを演奏されることになった経緯としては?

 前から色んなことをやりたいという話をしていたんで、それでやってみようとなりました!

――確かに以前のインタビューでも「音楽の幅を広げたい」と仰っていましたね。今作ではピアノが入っていて、ストリングスも素敵ですね。

 ずっとストリングスのアレンジに憧れていたので、今回こうして入れて頂いて嬉しかったです。ストリングスが入ることによって「二人の世界」が壮大になって凄く好きです!

――ちなみにピアノの演奏は独学?

 もともとコードを鳴らすことはできたんですけど、今回のためにちゃんとレッスンを受けました。今まで曲を本格的に弾くと考えずにピアノを弾いていたので、表現なども含めて色々と教わりました。

――ピアノ演奏とバラードと、これまでにない新たなアプローチなのでレコーディングも今までとはまた違った面もあったのでは?

 やっぱりバラードなので声の質感を今までとは少し変わったかもしれませんし、意識した部分はあります。「聞かせるように」というか、ちょっと変えたりしたんです。

――本作のセルフライナーの「刺すように強い光が前にあると、自分の後ろに影が生まれる」という部分がとても印象的です。これは様々なことに言えることなのではないかと。

 本当にそう思います。人生もそうですし、色々なことに言えることなんじゃないかなと思います。感情的にも物理的にも、何に対しても影はあるなと思って、そういう光を求めると絶対影がついてくるじゃないですか? 何気ない日常でふと思った瞬間と言いますか。6thシングル「GAL-TRAP」では内面的に向かった部分があったんですけど、今作は人と向き合った中で感じたこと、日々の積み重ねの中で感じたことを、自分だけではなくて「キミとボク」と二人いることで重なってくる大切なこと、そこにいる人の存在がよりわかってくるような感じです。相手がいることによって大切な想い、ありがたさが感じられるという。この曲は聴く人によって思い浮かべる相手が違ってくると思うんです。

――なるほど。そういった部分を加味して、個人的に自分にとっての「キミ」が誰なのか考えると、なかなか出てこなかったりするのですが…。

 考えるきっかけにもなると思います(笑)。

“やることが大事”という一貫した軸

――今作は初のバラード、初のピアノ演奏収録という新たなアプローチをされていますが、これらによって見えてきた点などはありますか。

 また違ったことができて楽しいというのがあります。凄く好きな曲になったのでこれから楽しみです!

――新たなチャレンジに対して不安や恐れはあまり感じない方?

 そんなに感じないです(笑)。歌詞に<先の見えぬ旅立ち 踏み出したなら それが答えかもなんて 馬鹿みたいな考え 空に掲げて 歩き続けてくさ…>とありますけど、本当にこれです。今やっていることが答えというか。ここでは<馬鹿みたいな考え>と、書いていますけど、やるのが大事かなと思うんです。色んなことをやり続けて、先のことはそんなに考えても仕方ないから。

――「今やっていることが~」というのは深みがありますね。過去に考えていたことや悩んでいた結果の行動が「今」と言いますか。安斉さんは今やっていることは「答え」?

 それで完結はしたくないですけど、「その時の答え」というところはあると思います。その時に楽しいと思えることはやろうと!

――なるほど。そういえば5thシングル「僕らは強くなれる。」発表時のインタビューで「夢は今を頑張った結果」と仰っていましたね。

 そうでした。それは今もずっと言っているんです。

――その言葉の奥にあることが今作で表れていると感じます。

 ありがとうございます(笑)。そういうことをよく考えているからこうなっているんだと思います。

――そこがブレていないというか。

安斉かれん

 確かに、その言葉を言ったのはかなり前でした!

常にチャレンジを重ね、2021年は音楽の年に

――今作のMVはどのようなコンセプトでしょうか。

 私とそれぞれ大切な人達、“キミ”と過ごす日常がたくさん出てくるんです。“キミ”は、人によっては家族、友達、彼氏だったりと。海の場面や自分の部屋など、様々なシーンがあるんです。カットの映像の面白い仕掛けもあるので、そこは観て楽しんでほしいです! 

 “キミとボク”を表現したシンプルな映像になっています。ジャケットもピアノバージョンとフルバージョンと2種類あって、“キミとボク”という関係で「私が撮った誰か」「その私を撮っている誰か」という、それぞれのジャケットになっているんです。映像でも“キミ”が見ている私というのを表現している部分があるんです。

――“キミとボク”を表現するという一貫したコンセプトがあるのですね。さて、前回のインタビューでは今後の展望として「音楽の幅を広げたい」と仰っていましたが、今作では正に幅が広がりましたね。これからもさらに幅を広げるべく新たなチャレンジをする?

 行きます! 色々なチャレンジをしていき、2021年は音楽の年にしたいと思っています。

(おわり)

作品情報

2月10日リリース「キミとボクの歌」
サブスクリプション音楽配信ストリーミングサービス限定で配信。

1月27日リリース「キミとボクの歌(ピアノShort Ver.)」
サブスクリプション音楽配信ストリーミングサービス限定で配信中
https://KalenAnzai.lnk.to/kimitobokunouta_piano

プレゼント情報

Twitterフォロー&RTで抽選で1名様にサイン入りポラロイドプレゼント。

安斉かれんサイン入りポラ

【応募方法】

・@musicvoicejpをフォロー
・下記のツイートをRT

https://twitter.com/musicvoicejp/status/1361641189376618509

【応募期間】

・2月16日〜2月23日23時59分まで。

当選された方には、TwitterのDMでご連絡をさせていただきます。

【注意事項】

・Twitterアカウントを非公開にしている場合は、応募対象外となります。
・応募期間中にフォローを取り消された場合は、応募が無効となります。
・落選者へのご連絡はございませんのでご了承ください。
・プレゼントキャンペーンは予告なく変更・中止することがあります。あらかじめご了承ください。
・応募は日本国内にお住まいの方に限らせていただきます。

この記事の写真
平吉賢治

記事タグ 

コメントを書く(ユーザー登録不要)

関連する記事