音楽家・アーティストの蓮沼執太が5日、自身がコンダクトする現代版フィルハーモニック・ポップ・オーケストラ“蓮沼執太フィル”のメンバーに加え、2017年に実施したオーディションから選ばれた10名が加わり、総勢26名による“蓮沼執太フルフィル”が新作アルバム『フルフォニー』を発売する。ジャケットのアートワークは横尾忠則が手掛け、ビジュアルが解禁された。

 ジャケットは横尾忠則氏が1970年代初頭に2年間に渡って日本各地を旅をしながら風景画を制作された「日本原景旅行」シリーズから、「大沼と駒ケ丘」という作品を選ばせていただき、横尾さんにアートワークを手がけていただきました。駒ケ岳が夕日のような光に照らされていながらも、青空が広がり、大沼には蓮の花が咲き、魚が跳ねていたり、白鳥が泳いでいる。緑豊かなほとりには、果樹があり、花が咲いて、鳥や虫が自由に生きている。描写されているそれぞれの生物や非生物が共生しているように感じます。(蓮沼執太)

『フルフォニー』ジャケ写

 今作は、2018年すみだトリフォニーホールで初演され、フジロックフェスティバル2019、日比谷野外大音楽堂など数多くのライブの現場で演奏されてきた、お馴染みの楽曲がついに音源化。

 全10曲が収録されたこのアルバムのリード曲(M1)「windandwindows」。風通しの良い楽曲は、一聴した瞬間に「蓮沼執太フィル印」とわかるような印象的なメロディー。そして、4楽章で構成されるオーケストレーション(M2~5)「FULLPHONY」。演奏者の呼吸を整えるようなアンビエント楽曲(M2)から幕が開き、横尾忠則によるアートワークのような壮大な景色が見えてくる(M3)、一転してミニマルなリズムがタイトに刻まれる(M4)を経て、オーケストラの熱量が頂点となる最終楽章(M5)。アルバム後半(M7 ~M10)は、原曲の印象的なフレーズを残しつつ、全曲異なるアプローチによる蓮沼執太自身によるリミックスを収録。

 生演奏による豊かなオーケストレーション、エレクトロニクスの要素も含めたリミックスによる今アルバムは、先鋭的なサウンドトラック集に仕上がっている。

 アルバムリリース配信記念として8/29(土)に、蓮沼執太フィル・オンライン公演『#フィルAPIスパイラル』の開催が決定。アルバム収録曲を中心に蓮沼執太フィル+ゲストによる編成で、ライブ中はアーティストと観客がオンラインを通じて夏の夜を共に楽しむ企画も盛り込まれる予定。チケットは5日より早割のチケットが発売となっている。

「#フィルAPI スパイラル」

 そして、8/6(木)J-WAVE(81.3FM)「STEP ONE」番組内で、「windandwindows」のフル音源が初オンエアされることが決定。

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