小林亜星の作品集など、昭和のお茶の間で親しまれたドラマ主題歌やアニソン、CM音楽などを収録したオムニバス盤7タイトルがアンコールの声に応えて再プレスされることが決定した。

『西部警察PART・I・II・IIIサウンドトラック盤 西部警察ハイライト編』

 令和2年の今、昭和のテレビ番組への注目が高まっている。背景にあるのは新型コロナウイルスの感染拡大だ。制作自粛を余儀なくされた各テレビ局は旧作を相次いで放送。「ステイホーム」の定着に伴い、動画配信サービスの利用者が急増するなど、過去のコンテンツに触れる機会が増えているからだ。

 BSやCSでは、もともと昭和のドラマ、歌番組、バラエティを放送していたが、コロナ禍によりテレビの視聴時間が全世代で増加したことで、新規のファンを獲得。4月からBS12で始まった『ムー一族』(昭和53年~54年)や、6月にTBSチャンネル2で再放送された『ザ・ベストテン』(昭和53年~平成元年)は黄金期のテレビの勢いが伝わる内容で話題となる一方、動画配信サービス「Paravi」で4月から配信が始まった『3年B組金八先生』(昭和54年~55年)も人気を集めている。

 そんな状況のなか、昭和のお茶の間で親しまれたドラマ主題歌やアニソン、CM音楽などを収録したオムニバス盤7タイトルがアンコールの声に応えて再プレスされることが決定した。そのうち3タイトルを占めるのが、作曲家・小林亜星の作品集である。

『小林亜星 CMソング・アンソロジー』

 主演ドラマ『寺内貫太郎一家』(昭和49年~50年)など、俳優としても活躍した小林はCM音楽を振り出しに、アニソン、特撮ソング、歌謡曲でもヒットを連発した昭和のテレビ界を代表する存在だが、今回復刻される『小林亜星 CMソング・アンソロジー』には作曲家としての出世作にあたるレナウンのCMソング「ワンサカ娘'64」をはじめ、「どこまでもいこう」(ブリヂストン)、「日立の樹」(日立製作所)など、耳に馴染んだCMソングを62曲収録。

 さらに『小林亜星 アニメ・トラック・アンソロジー』には「魔法使いサリー」から「ガッチャマンの歌」まで、今も歌い継がれるアニソンを20曲、『小林亜星 TVサントラ・アンソロジー』には『寺内貫太郎一家』から『裸の大将』まで、小林が手がけたドラマ音楽が31曲収められるなど、音楽ファン垂涎の充実ぶりだ。

『明治チェルシーの唄』

 ほかにも『西部警察PART・I・II・IIIサウンドトラック盤 西部警察ハイライト編』、『明治チェルシーの唄』、『TV時代劇グレイテスト・ヒッツ』、『TV時代劇グレイテスト・ヒッツ2』の4タイトルが同時復刻。【音楽ライター/濱口英樹】

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