大阪で結成された3Vo+1DJのボーカルグループ・THE BEAT GARDENが6月29日に、自身初となる配信限定楽曲「光」をリリース。上京した時のことを歌詞に落とし込んだミディアムバラードで、5つの光をモチーフに書き上げ、切なさの中にも希望への光が見える1曲に仕上がった。インタビューでは自粛期間に考えていたことを紐解きながら、今作の制作背景、これからのTHE BEAT GARDENについて、今年の7月でデビュー4周年、5年目に突入する4人に話を聞いた。【取材=村上順一】
自粛期間で考えていたこととは?
――自粛期間に自分と向き合った方もいると思うのですが、どのようなことを考えていましたか。
SATORU この期間はメンバーと話していてゲーム動画を出そうかという話があって、その編集を僕が担当することになったんです。毎日編集していたんですけど、それは僕の中で武器と言いますか、やれることが増えた期間でした。ライブがないこの時期に3人ちょっとでも近づけたらと思いながらやっていました。
MASATO THE BEAT GARDENはこれまでライブを通してみんなと会えてきたわけなんですが、それができなくなって、その中でTHE BEAT GARDENとして何ができるのか、というのをチーム一緒になって考えました。今できることを絞り出して、音楽が軸にありながら、人間性や絆で繋がっていた部分もあるので、SNSなどを使って繋がる方法を探しました。
――“生”で会えないならネットを使うのが最良ですよね。
MASATO そうなんです。でも、僕はSNSに疎かったなと思っていて。その中でもUさんは昔からSNSのことも詳しかったり。
U もう2年前くらいから、THE BEAT GARDENに還元できるはずだから、みんなに「SNSを見て欲しい」と言い続けていたんですけど、なかなかみんな見てくれなかった(笑)。これまではみんなはライブで繋がれるから大丈夫、という感じだったんです。
MASATO そうなんです。当時はなかなか理解度が薄くて、「SNSでバズるんじゃなくて音楽でバズりましょうよ!」というプライドが邪魔していたのは確かです。でも、今やってみて、もっと前からしっかりやっておけば良かったなって。あと、音楽制作も今までよりも練ることができたので、良い期間にできたなと感じています。
――充実した期間だったんですね。Uさんはいかがでしたか。
U 改めてライブがこんなにも尊いものなんだと感じました。これまでも、みんなからパッションをもらっているとか言い続けてきたんですけど、本当にそうだったんだなと。会えなくなって本当に辛くて…。Beemer(ファンの呼称)のみんなは僕らから元気をもらっている、と言ってくれてましたが、僕らも本当にみんなから元気をもらっていたんだなって。さっき2人が話してくれた良い部分もあったんですけど、そこに切り替えるまでに時間がかかって…。今までの想いも持ちつつ、違った形でTHE BEAT GARDENを出していくことへの喜びは見出し始めることができました。
REI 僕はみんなの思いが乗っているものを活動の芯においてやりたいので、ちゃんとタイミングを見計らっている部分があったんです。その中で自分は楽曲制作だったり歌のスキルだったり、今までなかなかできなかったことをやったり。
――REIさんはどんなことを考えていましたか。
REI その中で挑戦もありました。リモートミーティングをよくやっていたんですけど、朝からBeemerのみんなと繋がれる場をもちたいね、とそこでストレッチ動画を配信してみたらどうかとなりました。それは今までやってこなかったことなので、新しいことにも挑戦できた期間なのではないかなと。
――そのストレッチ動画配信の反響はいかがでしたか。
REI 皆さん本当に温かくて、多くの方が朝から観てくださってました。僕だったら自分が好きなアーティストでも、朝の8時から配信していたら、ストレッチをやらない日もあると思います(笑)。僕らは画面の向こうは見えていないですけど、きっと皆さんストレッチを一緒にやってくれているんだろうなと。これが「光」のリリース日まで40日続くんですけど、リリース日にはどんな気持ちになっているのか、今から楽しみなんです。
楽曲に込めた光
――さて、今作「光」についてお聞きします。 SATORUさんは今作を聴いて、どのような印象を持ちましたか。
SATORU 今回は上京の事を歌っているんですけど、僕は東京生まれなので、上京というものを経験していなくて。それもあって最初は自分にこの曲が響くのかなと思いました。でも、発想を切り替えて3人が上京してきて、僕がTHE BEAT GARDENに加入することになった時の事を思い出しました。
例えば、同じ街でも僕が友達と行く渋谷と、THE BEAT GARDENの4人で行く渋谷の景色は違うと感じていて。3人が意気込んでライブハウスに向かう姿は、友達とでは味わえない空気感です。そう言ったところは3人とも共有していた部分だったのかなって。
――SATORUさんがメンバーとお話していて、東京のこんなところが印象的だったんだ、と思った話とかありましたか。
SATORU カウントダウンライブに出演させていただいた時に、新宿で年越し蕎麦を食べようとなったことがありました。その時、確かMASATO君だったと思うんですけど、「深夜なのにこんなに明るいんだ」と話していたのが印象に残っています。僕にはその景色は当たり前のことだったので、明るいことに何とも感じていなかったんですけど。
――“光”ですね! Uさんは所沢から大阪に行って、東京に来た感じですけど、再び戻ってきてどんな感情だったんですか。
U 僕が大阪に行った時は、ソロで何かをやろうという感じではなかったんです。出会いを求めて大阪に行って、そこでMASATOとREIに出会った時に「東京に勝負をしに行く!」、そういうモードになっていました。それはもう所沢に住んでいた時の自分とは別人でした。
当時はMASATOはまだ東京に行くのを迷っていて、REIはずっと東京に行きたいと話していたんです。きっと2人が上京した時の景色や雰囲気はこんなだったんじゃないかなと。自分の中でも、あの時見えていた東京は、2人と同じだったと思って詞を書き上げました。
――この歌詞には5つの光を入れたんですよね。
U そうなんです。一つは東京の景色「渋谷の光」で、渋谷VUENOSやO-WESTに行くまでの、ビルの光なんです。2つ目はMASATOとREIの2人が故郷の人たちに恩返ししたい「故郷の光」、でもまだそれが出来ていないから感じられる「温かい光」、「誰かを照らす光」。でも、それらを手に入れられたとしても、自分自身は何処にいても輝けるようになっていないと満たされない、そのために必要な「自分自身の中にある光」というのを歌詞に入れました。
――<うまくいってるよって 受話器越しに嘘をつく>という歌詞はどなたの経験なんですか。
U これは僕なんです。MASATOとREIも一緒にいたと思うんですけど、六本木morph-tokyoでライブをしている頃で、まだお客さんも5人くらいで、事務所にも所属出来ていない時の事なんです。僕は周りにも「大丈夫、うまくいってるよ」という事を言っていて、それを自分自身にも言い聞かせていました。嘘でもそういう風に言わないと実現しないと思っていて…。それは、今もそうなんです。行ったことが嘘にならないようにしないといけない、それが嘘だと思えているうちはまだまだだなって。
――有言実行のための言葉だったんですね。作曲はMASATOさんです。何曲も作った中で最後に出来た曲が、この「光」になったとのことで。
MASATO そうなんです。この曲が出来るまでの過程として、3月に春夏に向けたバラードというテーマで曲を作って、完成していたんです。でも、ミーティングでこのタイミングで上京してくる人たちもいるよね、という話が出て、上京をテーマに歌詞を作ることになりました。僕らも上京をした身なので、それを踏まえた上で「メロディを作り直させて欲しい」とお願いをしました。それで改めて何曲か作って、完成したのがこの曲でした。
――テーマが明確になったことで作り直されて。MASATOさんの中での東京はどんなイメージだったんですか。
MASATO 僕の実家はすごく田舎で、東京はテレビの中の世界なんです。新宿ALTA前は『笑っていいとも!』でみんなが集合していた場所だ!と感動して。東京は海外に行ったのと同じくらい憧れの場所なんです。逆に、故郷のありがたさに気づかせてくれたところもありました。それは、何か悔しいことがあると思い出すのは実家や地元の友達だったり、ちょっとした悲しさみたいなものもメロディに落とし込めたらなと思いました。
――さて、REIさんはこの曲はどんなところを意識して歌唱されましたか。
REI これまで何枚もリリースして曲を届けているんですけど、「光」で僕の歌い方が好きだよと言ってくれる方も多くなってきて、良くなってきている事を実感出来た曲なんです。特にBメロがグッと来たと言って頂けたのは嬉しかった。自分も大阪から上京して、なかなか芽が出ない時期もあって、くすぶってる感じやどこか自分に甘えていたところが、半端な自分という歌詞にリンクして、それもあって良い歌が歌えたんじゃないかなと。歌割をもらった時に、Uさんはどんな気持ちでこの歌詞を書いたんだろうとか、歌う前からすごく考えるんです。それが上手く行ったんじゃないかなと思いました。
U 最近は歌詞を書いている段階で、ここはMASATOだなとか、REIだなというのはイメージが出来てるんです。
――説得力が出ますよね。楽曲もグッと来るのですが、ジャケット写真も大人な4人で、また新鮮ですね。
U 初めての配信シングルで、会えない期間も楽しんで欲しい、上京してきた時の何もまだなかった自分たちというのをモノクロで表現出来たら良いなと思いました。アーティスト写真の出し方も、一人ずつ披露していったんですけど、それも皆さん楽しんでもらえたみたいで嬉しかったです。
MASATO 衣装がまたスーツだったから、Beemerのみんなも新鮮だったみたいで。
ここから先は楽しいことしかない
――ところで、この先THE BEAT GARDENはどんな展望があるんですか。
U 僕らは良くも悪くも、ライブと曲制作に時間を費やしてました。でも、コロナウイルスで活動スタイルも変わりました。これからは、SNSで新しいツールを使って、カバー動画だったり、TikTokだったり、こういう期間だからこそ会える人だったり、Beemerのみんなにも喜んでもらえる、また会えた時にたくさんの仲間と出会えるような活動をしていきたいです。
SATORU 僕は最近動画の編集をさせていただいているんですけど、その中でカッコいい3人の姿というのは皆さん、もう既に見ていると思うんです。その編集する中で心掛けているのはギャップで、意外とかわいい一面もあるところを皆さんに見せたいと思っていて。そこからもっとディープにTHE BEAT GARDENを知ってもらいたいというのがあります。それもあって、メンバーには確認用の動画を送らないようにしていて。
MASATO そう言われてみれば、全然送ってこない(笑)。
SATORU 見せてしまって、「ここが嫌だ」と言われてしまうと、僕がBeemerのみんなに見せたいところが変わってきてしまうので。
U これからはSATORUに優しくしないといけない(笑)。
――優しくしてあげてください(笑)。最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。
REI とにかく早くライブがやりたいです。今はSNSで繋がっているんですけど、ちゃんと直に会って対面して言葉を交わしたいというのは、ずっと思っています。1日も早く収束することを願いながら、今は無理をせずに、自分のペースでできることをやっていただいて、皆さんとライブで会える日を楽しみにしています。
MASATO みんながこんな状況の中で待っていてくれているのが嬉しいです。もっと心配しなくてはいけない事とかある中で、THE BEAT GARDENの音楽や僕ら4人の心配までしてくれているんです。また、直接会えるようになった時には、「待っていて良かったな」と思えるTHE BEAT GARDENで会いたいですし、それ以上に音楽で返していきたいと思っていますので、信じて待っていてください。
SATORU インスタライブをこの期間たくさんやったんですけど、それで僕らを知ってくださった方もたくさんいました。僕らは今届けることしかできないんですけど、それをしっかり受け止めてくれているのは感じています。あと、個人的なことなんですけど、この期間に「カッコいい」とか褒めていただけると、すごく活動への原動力、モチベーションに繋がることが改めてわかったので、どんどん褒めてください(笑)。
U もうみんなが僕が言いたいことを言ってくれたので、僕がいま伝えたいことは「とにかくみんな生きていてくれ」ということです。とにかくこの期間はみんなで耐えて、会える時になったら元気な姿で会いましょう! もうここから先は楽しいことしかないので、みんな本当に楽しみにしていて下さい。
(おわり)
プレゼント情報
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